釣った魚を自宅で料理するとき、うろこ取りがあると、包丁の背でこするよりも魚を押さえやすく、うろこを効率よく落とせます。
家庭用で最初に見るポイントは、うろこの飛び散りにくさ、魚に合うヘッドの大きさ、洗いやすさです。アジやメバルなど小型魚が中心なら小さめのヘッドやケース付き、タイやチヌなど硬いうろこを取る機会が多いなら金属製のしっかりしたヘッドが使いやすくなります。
この記事では、手動・ケース付き・ステンレス・真鍮・電動の違いと、うろこ取り8商品を比較します。使い方や飛び散りを抑えるコツまで、魚を持ち帰ってから実際に下処理する順番に沿って解説します。
結論|家庭用は「飛び散り・大きさ・洗いやすさ」で選ぶ
最初に確認する3点
- 飛び散りにくい形状か:ケース付きや円形ブレードは、シンク周りへ飛ぶうろこを減らしたい家庭向けです。
- 魚に対してヘッドが大きすぎないか:小型魚は細かな場所へ当てやすい小さめ、中大型魚は広い面を処理しやすい大きめが便利です。
- 使ったあとに洗いやすいか:刃の裏やケースまで洗えるか、木製部分に水が残りやすくないかを確認します。
家庭でアジ、メバル、タイなどを数匹処理するなら、まずは手動タイプで十分です。うろこの飛散をできるだけ抑えたいならケース付きや飛散を抑える形状、タイやチヌの硬いうろこをしっかり取るなら真鍮やステンレスの金属製が候補になります。
電動式は、大型魚や複数匹を続けて処理する機会が多い人向けです。家庭で数匹を処理する程度なら、充電や電池の準備がなく、構造も比較的シンプルな手動式で十分対応できます。使用後は手動式でも、刃やヘッド、本体に付いたうろこやぬめりを洗い落とし、水分を拭き取って乾燥させます。

うろこ取りの種類|違いは「取り方」と「飛び散り方」
ケース付き|キッチンへの飛散を抑えたい人向け
取れたうろこを上部のケースで受けるタイプです。魚をこするたびにうろこが周囲へ飛びにくく、シンクや作業台の掃除を減らせます。
一方、ケースの内側には細かなうろこやぬめりが残りやすいため、ケースを取り外して洗える構造なら、内側や接合部まで洗いやすくなります。
ステンレス製|サビに強く普段使いしやすい
ステンレス製は水や魚のぬめりに触れる道具として扱いやすく、家庭用の定番です。ヘッドの形は商品ごとに違うため、素材名だけでなく、魚へ当てる部分の大きさも見ます。
木製ハンドルを組み合わせた商品は、使用後に接合部まで水分を拭き取り、十分に乾燥させます。
真鍮製|タイ・チヌなど硬いうろこへ力をかけやすい
真鍮製は厚みのあるギザギザしたヘッドを持つ商品が多く、硬いうろこへしっかり当てて処理できます。タイ、チヌ、スズキなどをよく持ち帰る人に向きます。
ケースがない商品ではうろこが飛びやすいため、シンクの中で短い幅ずつ動かすなど、作業方法で飛散を抑えます。
特殊素材タイプ|金属のギザ刃とは違う当て方で取る
ゴム状・樹脂系などの特殊素材で、うろこをめくるように取るタイプがあります。金属ヘッドとは感触が違い、飛散を抑えることを重視した商品もあります。
商品ごとに形状や使い方が大きく異なるため、特に初回は説明書に沿って当てる角度と動かす方向を確認します。
電動式|大型魚や複数匹を続けて処理する人向け
回転刃で広い面を連続して処理できるため、大型魚や複数匹の下処理で手を何度も往復させる負担を減らせます。
購入時は、本体をどこまで水洗いできるか、替刃が手に入るか、充電方法、保証、説明書まで確認します。処理する量に合わせて連続使用時間を確認し、本体の重さと洗浄方法も比べると選びやすくなります。
うろこ取りの選び方
小型魚が多いなら、細かな場所へ当てやすいヘッドを選ぶ
アジやメバルなどでは、胸びれの周り、腹側、エラぶたの近くにうろこが残りやすくなります。大きなヘッドだと周囲のヒレに当たりやすいため、小さめのヘッドや先端を使いやすい形状が便利です。
タイやチヌが多いなら、硬いうろこへ力を伝えやすい金属製を選ぶ
タイやチヌは硬く大きなうろこがあり、軽くなでるだけでは残ることがあります。真鍮やステンレスのしっかりしたヘッドなら、魚を押さえながら尾側から頭側へ動かして取りやすくなります。
| よく処理する魚 | 向くタイプ | 選ぶ理由 |
|---|---|---|
| アジ・メバル・小ダイなど | 小さめ・ケース付き・特殊素材 | ヒレ周りや腹側へ当てやすく、家庭で飛散も抑えやすい |
| タイ・チヌ・イサキ・スズキなど | ステンレス・真鍮 | 硬いうろこへ力を伝えやすい |
| 大型魚・複数匹を連続処理 | 大きめ手動・電動 | 広い面を処理する往復回数を減らしやすい |
家庭のキッチンでは飛び散りにくさを優先する
うろこは軽いため、勢いよくこするとシンクの外まで飛びます。ケース付きや飛散を抑える形状は、取る速さだけでなく後片付けまで含めた使いやすさがあります。
カバーのない真鍮製でも、シンクの深い位置で魚を置き、短い幅でゆっくり動かせば飛散を抑えられます。
洗いやすさは「刃の裏・ケース・接合部」を見る
使用後はうろこだけでなく、ぬめり、血、脂が付着します。ヘッドの裏側へブラシが届くか、ケースを外せるか、柄との接合部に汚れが残りにくいかを確認します。
食器洗浄機を使いたい場合は、商品ごとの対応表示を確認してください。
持ち手は、濡れた手で力をかけても握り続けやすい形を選ぶ
硬いうろこでは、魚を押さえながら何度も手を動かします。柄が細すぎると指先だけに力が入りやすいため、手のひらで握れる太さや、丸み・凹凸があるグリップのほうが力をかけやすくなります。
魚のうろこ取りの比較表
| 商品 | 構造・電源 | 選び分けに役立つ仕様 | 向く使い方 | 手入れ・注意点 |
|---|---|---|---|---|
| がまかつ GM-1314 | 円形ステンレス刃 | 直径50mmの円形ブレード | 角度を変えながら広い面やヒレ周りを処理 | 木製グリップと接合部をよく乾燥 |
| 貝印 DH8196 | ケース付き・樹脂刃 | 170×40×26mm・49g | 小型魚中心で、軽さと飛散対策を重視 | ケースの内側を洗う。食洗機対応 |
| Styleneo 215mm | ステンレス刃・木柄 | 全長約215mm・刃幅約60mm | 中型魚の広い面へ刃を当てる | カバーなし。小型魚は刃の端で仕上げる |
| 和平フレイズ AD-235 | 真鍮刃・木柄 | 全長約195mm・約103g | タイ・チヌの硬いうろこに力を伝える | カバーなし。木柄と接合部を乾燥 |
| パール金属 AZ-7009 | 大型真鍮刃・木柄 | 全長約203mm・約94g | 中大型魚の広い面を処理 | 大きめヘッドはヒレ周りを丁寧に |
| 片力商事 鱗トル スモール | 特殊素材 | 小回りを利かせやすいスモール形状 | 飛散を抑えつつ細かな部分を仕上げる | 素材に合う当て方と力加減に慣れる |
| Hapyson YH-370 | USB充電式・電動 | 約320g・連続使用約25分 | 複数匹の処理で手の往復を減らす | 充電約4時間。充電部の水分にも注意 |
| 貝印 SELECT100 DH3016 | カバー付き・ステンレス一体成形 | 212×56×28mm・87g | 飛散対策と手洗い・食洗機の使いやすさを重視 | カバーを外し、刃と内側の汚れを落とす |
魚体の大きさに加えて、飛散対策と使用後の洗いやすさを比べて選びましょう。電動式の使用時間は充電状態や作業条件によって変わります。
おすすめのうろこ取りと向いている使い方
1.がまかつ 鱗が飛び散りにくいステンレス製うろこ取り
がまかつのうろこ取りは、円形のステンレスブレードで、うろこを剥がすように処理する商品です。
一般的なギザギザ型のうろこ取りとは形状が異なり、ブレードを魚へ当てる方向を細かく調整しやすいのが特徴です。
広い面だけでなく、ヒレの周辺やエラに近い部分など、うろこが残りやすい場所にも当てやすくなっています。
おすすめポイント
- 円形ブレードでさまざまな方向から動かしやすい
- 一般的な真鍮製のうろこ取りと比べて、うろこの飛び散りをかなり抑えやすい
- サビに比較的強いステンレス製
- 木製の丸いグリップで握りやすい
- GM-1314は直径50mmの円形ブレードを採用
円形ブレードの形状により、一般的な真鍮製のうろこ取りと比べて、剥がしたうろこが周囲へ勢いよく飛び散りにくいのが大きな特徴です。飛散を完全にゼロにするものではありませんが、キッチンやシンク周りの掃除を減らしたい人にも使いやすいタイプです。
気になる点:木製グリップを使用しているため、使用後は水分を拭き取り、十分に乾燥させる必要があります。
こんな人におすすめ:
✅ 家庭用として長く使える1本を探している人
✅ タイ・チヌ・アジなど、さまざまな魚を捌く人
✅ うろこの飛び散りをできるだけ減らしたい人
円形ブレードの当て方や使用感は、がまかつのうろこ取りのレビューで詳しく紹介しています。

2.貝印 KAI KITCHEN ケース付きうろこ取り DH8196
貝印 KAI KITCHEN DH8196は、取ったうろこをカバー内に集められるケース付きタイプです。
刃を魚へ当てて動かすと、剥がれたうろこが上部のケースへ入りやすいため、キッチンやシンク周辺への飛び散りを減らせます。
本体・刃はABS樹脂、フタはAS樹脂で、サイズは170×40×26mm、自重は49gです。ケース付きで、食器洗浄機にも対応しています。
おすすめポイント
- ケース付きでうろこが飛び散りにくい
- 49gと軽く、家庭で取り回しやすい
- 食器洗浄機に対応している
- 日本製
- 後片付けの負担を減らしやすい
気になる点:樹脂製のため、大型のタイなど非常に硬いうろこを何匹も処理する用途では、金属製より作業に時間がかかる可能性があります。
こんな人におすすめ:
✅ 初めて専用のうろこ取りを購入する人
✅ アジ・メバル・小ダイなどを家庭で捌く人
✅ 洗いやすさと飛び散りにくさを優先する人
3.Styleneo 燕職人仕上げステンレスうろこ取り 215mm
Styleneoのうろこ取りは、全長約215mmの長めの手動タイプです。
刃部は18-0ステンレス、持ち手は天然木です。
刃先は約60mm幅で、魚体の広い面を何度も往復する回数を減らしたい人に向きます。ヒレの付け根など細かな部分は、刃先の端を使って少しずつ仕上げます。
おすすめポイント
- 長めの持ち手で力を伝えやすい
- 約60mm幅の刃で魚体の広い面を処理しやすい
- 18-0ステンレス製の刃
- 天然木ハンドルのシンプルな構造
気になる点:ケース付きではないため、勢いよく動かすとうろこが飛び散る可能性があります。小さな魚のヒレ周辺では、刃幅が大きく感じることもあります。
こんな人におすすめ:
✅ タイやチヌなどの中型魚を捌くことが多い人
✅ 樹脂製よりも金属製を選びたい人
✅ 長めの持ち手でしっかり作業したい人
4.和平フレイズ 味道 真鍮うろこ取り 大 AD-235
和平フレイズ 味道 AD-235は、真鍮製の刃と天然木のハンドルを組み合わせた日本製のうろこ取りです。
金属部分の凹凸を魚のうろこへ引っかけ、尾から頭へ向けて動かす、オーソドックスなタイプです。
全長は約195mm、重量は約103gです。真鍮製のヘッドと天然木の柄を組み合わせたシンプルな構造で、タイやチヌなど硬いうろこを取るときに力をかけやすいタイプです。
おすすめポイント
- 硬いうろこへ食い込ませやすい真鍮製
- 力を入れやすい天然木ハンドル
- 部品が少なく、構造がシンプル
- タイやチヌなどの中型魚に使いやすい
- 日本製の定番形状
気になる点:うろこを受け止めるケースがないため、シンクの深い位置やポリ袋の中で作業するなど、飛散対策が必要です。
こんな人におすすめ:
✅ タイ・チヌ・スズキをよく持ち帰る人
✅ シンプルで壊れにくい道具を選びたい人
✅ 樹脂製ではなく真鍮製を使いたい人
5.パール金属 真鍮ウロコ取り 大 AZ-7009
パール金属 AZ-7009は、真鍮製の大型ヘッドと天然木ハンドルを採用した日本製のうろこ取りです。
全長は約20.3cm、重量は約94gです。真鍮製の大きめヘッドで、タイやチヌなど魚体の広い面を処理するときに使いやすい形状です。
大きなタイやチヌなど、硬くて面積の広いうろこを処理するときに頼りになるタイプです。
おすすめポイント
- 広い範囲を処理しやすい大型サイズ
- 硬いうろこに適した真鍮製
- 握りやすい天然木ハンドル
- 収納に使えるフック穴付き
- 中型から大型の魚に使いやすい
気になる点:アジやメバルなどの小型魚にはヘッドが大きく、細かな部分を処理しにくい場合があります。小型魚も頻繁に扱う場合は、小さなうろこ取りとの使い分けがおすすめです。
こんな人におすすめ:
✅ 良型のタイやチヌを持ち帰る人
✅ 大きめの真鍮製を探している人
✅ 小型魚より中大型魚を捌くことが多い人
6.片力商事 PTYGRACE 新方式うろこ取り器 鱗トル スモール
片力商事の鱗トル スモールは、一般的な金属のギザギザ刃とは異なる、新方式のうろこ取りです。
先端の特殊素材を魚の表面へ押し当て、うろこを剥がすように動かします。金属刃で強く削るタイプではないため、皮や身への当たりを抑えながら作業しやすいのが特徴です。
スモールサイズは、金属製の大きなヘッドより細かな場所へ当てやすく、家庭で扱う魚を少しずつ仕上げたい人に向きます。
おすすめポイント
- 特殊素材でうろこを剥がす新方式
- うろこが飛び散りにくい構造
- 小回りを利かせやすいスモールタイプ
- 小型魚や細かな部分を処理しやすい
- 日本製
気になる点:金属刃とは当て方が異なるため、最初は説明書に沿って角度と力加減を確かめます。広い魚体を処理するときは、小さなヘッドを何度も動かす必要があります。
こんな人におすすめ:
✅ アジやメバルなどの小型魚をよく捌く人
✅ 魚の皮をなるべく傷めたくない人
✅ 飛び散りにくさを重視する人
7.Hapyson×津本式 電動ウロコ取り YH-370

Hapyson×津本式 YH-370は、USB Type-Cで充電するコードレスのうろこ取りです。タイなどを続けて処理する機会が多く、手動で何度も往復させる作業を減らしたい人に向きます。
本体は約58×76×197mm、約320g。充電時間は約4時間で、満充電時の連続使用は約25分が目安です。魚を処理する前に充電を済ませ、作業量に合わせて使います。
回転数は毎分約3,000回転。縦向きで使うと、うろこの飛散を抑えやすくなります。魚を安定させて持ち、刃を当てる角度は取扱説明書に沿って調整してください。
選ぶときのポイント
- USB Type-C充電で、作業中の電源コードが不要
- 約320gの本体と、連続使用約25分の作業量を目安に選ぶ
- IPX7の防水仕様。洗浄・充電時の扱いは取扱説明書に従う
気になる点:87gのDH3016など手動式より重く、充電の準備も必要です。少量を手早く処理する日は手動式も使いやすく、電動式は回転部から指や衣類を離して作業します。
寸法や使い方はYH-370の商品情報でも確認できます。
8.貝印 SELECT100 うろこ取り DH3016

貝印 SELECT100 DH3016は、ステンレス一体成形の本体に、取り外せる飛散防止カバーを組み合わせた手動式です。家庭で数匹を処理し、使い終わった道具もすっきり洗いたい人に向きます。
サイズは212×56×28mm、重さは87g。先端のギザ刃はヒレ近くの細かな部分にも当てやすく、カバーを外せば刃の周りとカバーの内側を洗えます。食器洗浄機にも対応しています。
同じ貝印のDH8196は49gの樹脂刃タイプです。軽さを優先するならDH8196、ステンレス一体成形の洗いやすさと先端のギザ刃を重視するならDH3016が候補になります。
選ぶときのポイント
- 手動式で電源・充電が不要
- ワンタッチで取り外せる、うろこの飛散を抑えるカバー
- ステンレス一体成形・食器洗浄機対応
気になる点:カバー付きでも、当てる角度や動かす勢いによってうろこは周囲に飛びます。シンク内で短い幅ずつ動かし、使用後はカバーを外して残ったうろこやぬめりを洗い落とします。
寸法や使い方はDH3016の商品情報でも確認できます。
目的別に選ぶならこのタイプ
家庭でいろいろな魚を処理するなら、がまかつ GM-1314
円形ブレードを全方向へ動かせるため、魚体の広い面からヒレ周辺まで角度を変えて当てられます。直径50mmのGM-1314は、家庭でタイやチヌなども扱う人の総合候補です。
キッチンへの飛び散りを減らしたいなら、貝印 DH8196
取れたうろこをケースで受ける構造なので、シンク周りの掃除を減らしたい人に向きます。49gと軽く、食器洗浄機にも対応しています。
硬いうろこの魚が多いなら、真鍮製
タイやチヌなどをよく持ち帰るなら、和平フレイズ AD-235やパール金属 AZ-7009のような真鍮製が候補です。AD-235は全長約195mm、AZ-7009は約203mmで、どちらも天然木の柄を組み合わせています。
大型魚や複数匹を続けて処理するなら、電動式
YH-370は、コードレスで使い、手の往復を減らしたい人向けです。約320gの重さと連続使用約25分を目安に作業量を考えます。ヒレの付け根やエラ周辺に取り残しがあれば、手動式の先端で少しずつ仕上げます。
カバーと洗いやすさを両立したいなら、貝印 SELECT100 DH3016
DH3016は、ステンレス一体成形の本体と外せるカバーを洗え、食器洗浄機にも対応しています。軽さを優先するDH8196との違いは、刃と本体の材質、長さ、重さです。
魚のうろこ取りの使い方
1.魚を安定させる
魚の表面を軽く洗い、まな板またはシンクの中で動かないように置きます。魚の背びれやエラぶたは鋭いため、押さえる手をヒレの先へ近づけすぎないようにします。
2.尾側から頭側へ、短い幅で動かす
うろこは頭側のうろこが尾側のうろこに重なるようについているため、基本は尾側から頭側へ逆らう方向に動かします。一気に長くこするより、数cmずつ動かしたほうがうろこが飛びにくく、取り残しも確認しやすくなります。
3.背・腹・ヒレの付け根を仕上げる
魚体の中央だけで終わらせず、背びれ・胸びれ・腹びれの付け根、エラぶたの周辺、尾の付け根を確認します。細かな場所では力を弱め、ヘッドの端や小型のうろこ取りを使います。
4.反対側も同じように取る
片面が終わったら魚を裏返し、同じ順番で処理します。魚を何度も持ち替えると滑りやすいので、片面をある程度仕上げてから裏返すと作業が安定します。
5.最後に指先で取り残しを確認する
水で表面を流したあと、尾側から頭側へ指先でやさしく触ります。ザラつく場所があれば、そこだけ追加でうろこを取ります。特にヒレの付け根とエラぶたの近くは残りやすい場所です。
安全のポイント
うろこ取りそのものより、魚の背びれ・胸びれ・エラぶたで手を傷つけることがあります。魚を押さえる位置を確認し、硬いうろこが取れないときも道具を勢いよく振らないようにします。
うろこの飛び散りを減らすコツ
シンクの深い位置で作業する
作業台の上より、シンクの中で魚を処理したほうが飛んだうろこの範囲を狭くできます。排水口へ直接流さず、受け皿やゴミ受けで回収します。
短い幅で少しずつ動かす
うろこが遠くまで飛ぶ原因になりやすいのは、強い力で長い距離を一気にこする動きです。硬いうろこでも、短い幅で何回かに分けて取ります。
ケース付きや飛散を抑える形状を使う
掃除を減らしたい場合は、作業方法だけでなく道具の形も効果があります。ケース付きは取れたうろこを受けやすく、円形ブレードや特殊素材など飛散を抑えることを狙った商品もあります。
ポリ袋を使う方法は、手元が見える範囲で
手動式なら、魚が入る透明な袋の中で作業すると飛散を抑えられます。手元が見え、魚を安定して押さえられる広さを確保してください。電動式は袋を回転部へ巻き込むおそれがあるため、この方法は使わず、取扱説明書に沿って作業します。
使用後の洗い方と保管
うろこ・ぬめり・血を早めに洗い流す
使用後に汚れを乾かすと、ヘッドの凹凸やケースの隅へこびり付きます。手動式は流水と台所用中性洗剤で洗い、刃の裏側や接合部まで確認します。電動式は電源を切ってから、刃の取り外しと本体の洗浄方法を取扱説明書で確認してください。充電部は十分に乾かしてから接続します。
水分を拭き取ってから乾燥させる
ステンレスでも塩分や汚れが残ったままではサビや変色の原因になります。洗ったあとは水分を拭き取り、十分に乾燥させます。木製ハンドルは水につけっぱなしにしません。
真鍮は変色することがある
真鍮は使用や保管で色が変わることがあります。表面の色だけで使用可否を決めず、深い腐食、欠け、ぐらつき、落ちない汚れなどがないか確認します。
うろこを残して調理する料理もある
うろこは基本的に取り除いてから料理しますが、料理によっては残して使います。代表例がアマダイの松笠焼きで、うろこを立たせてパリッと仕上げます。
作る料理が決まっている場合は、最初に「うろこを取る料理か」を確認してから下処理へ進みましょう。

うろこ取りに関するよくある質問
包丁の背でも代用できますか?
代用できます。ただし、濡れた魚を押さえながら包丁を動かすため、手元が安定しないと危険です。魚を持ち帰る機会が多いなら、握るための柄がある専用のうろこ取りを用意すると作業しやすくなります。
ペットボトルのキャップでも取れますか?
小型魚などで代用できる場合があります。専用品より面積が小さいため、硬いうろこや大きな魚では時間がかかります。常用するなら専用道具のほうが作業は安定します。
魚を濡らしてから使ったほうがよいですか?
表面を軽く濡らしておくと、乾いたうろこが勢いよく飛ぶのを抑えやすくなります。水を流しっぱなしにすると魚や手が滑りやすくなるため、必要なときに流す程度にします。
ステンレスと真鍮はどちらがよいですか?
家庭で幅広く使い、手入れのしやすさを重視するならステンレス。タイやチヌなど硬いうろこへしっかり力をかけたいなら真鍮が候補です。魚種が固定されていない場合は、ヘッドの大きさや飛散対策も合わせて選びます。
小型魚に大きなうろこ取りを使ってもよいですか?
使えますが、ヒレの付け根やエラぶたの近くへ大きなヘッドを当てにくいことがあります。小型魚を頻繁に処理するなら、小さめのヘッドがあると仕上げが楽です。
家庭でも電動式は必要ですか?
数匹を処理する家庭では、軽くて準備が簡単な手動式が使いやすい選択です。大型魚や複数匹を続けて処理することが多く、手の往復を減らしたい場合は電動式を検討しましょう。YH-370なら約320gの本体重量と連続使用約25分も選ぶ目安になります。
食器洗浄機で洗えますか?
商品によって異なります。たとえば貝印 DH8196とSELECT100 DH3016は食器洗浄機に対応しています。木製ハンドルの商品などは手洗いが基本です。購入した商品の表示を確認してください。
うろこ取りと一緒に揃えたい道具
うろこを取ったあとは、頭や内臓を処理し、三枚おろし、骨抜きへ進みます。うろこ取りだけでなく、作業に合う包丁とまな板があると下処理を続けやすくなります。
- 出刃包丁:頭を落とす、三枚おろしなどの下処理。魚の大きさに合わせた選び方は出刃包丁の比較へ
- 魚用まな板:魚体がはみ出しにくい大きさを確保する
- キッチンハサミ:ヒレやエラなど、包丁よりハサミが使いやすい部分を処理する
- 骨抜き:三枚おろし後に残る血合い骨などを抜く


まとめ|家庭用は飛び散りと魚の大きさから選ぶ
家庭で最初の1本を選ぶなら、まず飛び散りにくいか、よく持ち帰る魚へヘッドを当てやすいか、洗いやすいかを確認します。
- 小型魚中心なら、小さめのヘッドやケース付きが使いやすい
- タイ・チヌなど硬いうろこが多いなら、ステンレスや真鍮の金属製が候補
- キッチンへの飛散を減らしたいなら、ケース付きや飛散を抑える形状を選ぶ
- 大型魚や複数匹を続けて処理するなら、電動式も検討できる
- 使用後は刃の裏や接合部まで洗い、水分を残さず乾燥させる
どのタイプでも、魚を安定させ、尾側から頭側へ短い幅で動かすのが基本です。速くこすることより、ヒレ周りまで取り残しなく仕上げることを優先しましょう。
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