カマスのチーズ包み揚げは、骨を取った魚・下ゆでしたにんじん・チーズを春巻きの皮で包み、中温の油で揚げる料理です。外はパリッと、中には柔らかなアカカマスの白身とチーズ。具の水気を取り、詰め込みすぎずに巻くと、皮の破れとチーズの流れ出しを抑えられます。
カマスのチーズ包み揚げの材料(2人分・4本)
アカカマスは三枚おろしにして腹骨と小骨を除いた、皮付きの身200gを使います。春巻き1本へ魚50g、にんじん15g、チーズ半枚ずつ入れる配分です。
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| アカカマス(皮付き・骨を除いた身) | 200g |
| 春巻きの皮(通常サイズ) | 4枚 |
| にんじん | 60g |
| 溶けるスライスチーズ | 2枚(約36g) |
| 塩 | 0.8g |
| こしょう | 少々 |
| 薄力粉(巻き終わり用) | 大さじ1 |
| 水(巻き終わり用) | 小さじ2 |
| 揚げ油 | 鍋に深さ3cm程度 |
| キャベツ | 80g |
| レモン | くし形2切れ |
春巻きの皮は小麦粉で作られた、約19〜20cm四方の通常サイズを使います。生春巻き用のライスペーパーは、戻し方や揚げたときの性質が違うため、この手順では置き換えません。チーズは薄いスライス状なら量と位置をそろえて包めます。
チーズや野菜を替えるとき
溶けるスライスチーズの代わりに、同量のプロセスチーズを細い棒状にして使えます。風味と溶け方は変わるので、大きな塊にせず端から離して包みます。大葉を加えたい場合は、洗って水気を拭いた葉を1本につき1枚、魚と一緒に入れます。
必要な道具
包丁、まな板、はかり、耐熱皿、小鍋、ざる、キッチンペーパー、骨抜き、深い揚げ鍋、油温計(あれば)、食品用中心温度計(あれば)、菜箸、網付きバットを用意します。春巻きの皮を乾かさないよう、開封後にかぶせるラップも用意してください。
基本の作り方
下処理済みの魚からなら35〜45分ほどです。にんじんは先にゆでて冷まし、温かいまま皮へ包まないようにします。
- 野菜を準備する:にんじんを長さ6〜7cmの細切りにし、1〜2分ほどゆでて水を切り、冷まします。キャベツは千切りにし、レモンを切ります。
- 魚を切る:うろこ・腹骨・小骨を取り、厚さ1cm以下、長さ7〜8cmほどに切ります。塩・こしょうを振って冷蔵庫で5分ほど置き、浮いた水分を拭きます。
- 4本に包む:春巻きの皮に魚、にんじん、半枚分のチーズを載せます。手前から巻き、左右を内側へ折り、巻き終わりを水溶き薄力粉で留めます。
- 中温で揚げる:160〜170℃の油へ巻き終わりを下にして入れます。表面が固まってから返し、5〜6分ほどから中心を確認します。
- 中まで加熱して盛る:太い包みを取り出して切り、魚に生っぽい所が残る、または加熱に不安がある場合は耐熱皿へ移して電子レンジで追加加熱し、同じ中心を再確認します。残りの包みも確認し、網で油を切ってキャベツとレモンを添えます。
皮がきつね色になっても、中の魚が加熱できたとは限りません。太さと具の詰め方で変わるため、分数は確認を始める目安にしてください。
詳しい作り方
1.にんじんをゆでて冷まし、添え物を用意する
にんじんは皮をむき、6〜7cmの細切りにします。2〜3mm角程度なら魚と合わせて食べやすく、太い棒状より包みが太くなりません。沸いた湯で1〜2分ほど、軽く曲がる程度までゆでます。
ざるへ上げて広げ、ペーパーで水気を押さえて冷まします。温かいまま包むと皮の内側に蒸気がこもり、柔らかく破れやすくなります。四つに分け、包む直前まで清潔な容器へ入れておきます。
千切りキャベツも洗って十分に水を切り、レモンとともに冷蔵します。揚げ上がりへ添えるものは、生魚を扱う前に用意してください。
2.魚の骨を取り、厚さ1cm以下に切る
アカカマスの皮を指で軽くなぞり、細かなうろこが残っていればうろこ取りで落とします。腹骨を薄くそぎ、身の中央に残った小骨を骨抜きで取ります。
春巻きへ包んだあとでは、魚の骨を外から見つけられません。骨先が当たらなくなるまで、頭寄りから尾寄りへ確かめます。皮付きのまま使い、身を冷やした状態で扱います。
魚を長さ7〜8cmほどに切り、厚い所はそぎ切りにして1cm以下にします。1本分50gを二〜三片に分けても構いません。にんじんと細長く並べられる大きさにそろえます。
塩0.8gとこしょうを全体へ薄く振り、5分ほど冷蔵庫へ置きます。出た水分をペーパーで押さえ、にんじんと同じく四つへ分けます。チーズにも塩分があるため、魚へ強い下味を付ける必要はありません。
3.具を細長く並べ、4本に包む
薄力粉大さじ1と水小さじ2を混ぜ、のり状の液を作ります。皮がくっついてはがれにくければ、皮だけを袋のまま15〜20分ほど室温へ戻し、数枚ずつに分けてから一枚ずつはがします。魚は冷蔵したままにしてください。春巻きの皮は、角が手前へ来るひし形に置きます。残りの皮は袋へ戻すかラップをかけ、縁が乾いて割れないようにします。
手前の角から少し奥へ魚を置き、にんじんとチーズを重ねます。チーズは半枚を折って幅をそろえ、両端からはみ出さない位置へ入れます。魚を分けている場合は残りを上へ載せてもよいですが、身を何層にも積まず、具の高さをそろえます。
手前の皮を具へかぶせ、一回巻いてから左右を内側へ折ります。具が動く大きな隙間を残さず、皮を引っ張って破るほどきつくせずに巻きます。仕上がりは長さ9〜10cm、直径2.5〜3cm程度を目安にします。
奥に残った三角形の縁へ水溶き薄力粉を薄く塗り、最後まで巻いて留めます。巻き終わりを下に置き、端の隙間やひびを確認してください。魚やチーズが見えている箇所があれば、揚げる前に新しい皮で包み直します。
皮が閉じにくい場合は、具を少し減らして巻き直します。余った魚は油を薄く引いたフライパンで両面を焼き、厚い中心を開いて確認します。生っぽさがある、または加熱に不安がある場合は蓋をして追加加熱し、同じ中心を開いて白くほぐれることを確かめて添えてください。
4.中温の油で、巻き終わりから揚げる
鍋と加熱機器の指定油量を確認し、深い鍋へ油を3cm程度入れます。油温計があれば160〜170℃に温めます。油温計がなければ、木の菜箸を軽くぬらして水気を拭き、先を油へ入れます。箸先から細かな泡が穏やかに出る状態を出発点にします。泡がほとんど出なければ少しずつ温め、多量の泡が勢いよく出る場合は火を弱めます。正確な温度測定ではないため、包みの揚げ色も見て調整します。
油が温まったら、春巻きが重ならない数を、巻き終わりを下にして静かに入れます。直径20cm程度の鍋なら、まず2本ずつが目安です。最初は動かしません。皮が固まって留めた部分が開かなくなったら、菜箸でそっと返します。側面も油へ当たるように少しずつ向きを変え、強く挟んで皮を破らないようにします。
包みの厚み全体へ熱を通すため、中温でじっくり揚げます。皮が先に濃く色づくときは火を弱め、次の工程で魚の中心を確かめます。
5.各包みの中心を確認し、切って盛る
合計5〜6分ほどから、最も太い1本を取り出して切ります。熱いチーズに触れないようにし、中央の魚を開いて半透明で生っぽい部分がないかを見ます。生っぽさが残る、身がほぐれにくい、加熱に不安がある場合は下の方法で追加加熱します。切っていない包みは、皮が先に濃くなるなら火を弱めて揚げ続け、それぞれ中まで確かめてください。
中心温度計を持っている場合は、取り出した包みの端から魚の中央へ差し、チーズや空洞を避けて測ります。魚の中心75℃で1分以上を目安にし、未達なら加熱を続けます。切る前の包みは油へ戻し、達した後も1分以上加熱します。皮の色や溶けたチーズ、魚の見た目だけでこの条件の達成は保証できません。
切って確認したものに生っぽい身が残る、または加熱に不安がある場合は、チーズが露出したまま油へ戻さず、耐熱皿へ移して電子レンジで追加加熱します。切り口を上にしてふんわりラップをかけ、600Wで20〜30秒ずつ、位置を入れ替えながら加熱してください。これは再確認する間隔です。同じ魚の中心を開き直し、白くほぐれる状態まで繰り返します。温度計があれば中心75℃を確かめ、その温度で1分以上加熱する条件を確認します。残りの包みもそれぞれ切って中心を確かめ、不十分なら同じ手順へ進みます。
揚がったものを網へ重ねずに置き、油と蒸気を逃がします。確認のために切ったものは、その切り口を生かして盛り付けます。さらに小さくするなら1〜2分ほど表面を落ち着かせてから、清潔な包丁で切ってください。
中のチーズは熱いままなので、すぐ大きくかじらず、火傷に注意します。キャベツを皿の脇へ置き、断面に白身・にんじん・チーズが見える向きに盛り、レモンを添えます。
丸魚・冷凍の切り身を使う場合
丸魚はうろこを落とし、歯に触れないよう頭を切り落とします。腹を開いて内臓と中骨沿いの血を除き、短く洗って水気を拭きます。背と腹から中骨に沿って刃を入れ、左右の身を尾まで外します。腹骨をそぎ、中央の小骨を抜いた身200gを用意して工程2へ進みます。小骨が抜きにくい場合は骨の列を細い帯状に切り取り、残骨を確かめます。
冷凍の身は容器へ入れて冷蔵庫で解凍し、厚い中心に凍った硬さが残らなくなってから水気を拭きます。厚さ1cm以下に切り、塩・こしょうを振る工程へ進んでください。
皮が破れる・チーズが出るときの直し方
巻いている途中で皮が裂けた
具が温かい、濡れている、詰めすぎている場合は、まずその原因を直します。にんじんを冷まして拭き、魚の水分を押さえ、具を少し減らして新しい皮へ包み直します。破れを濡れたのりだけでふさぐと、揚げている間に開くことがあります。
油の中へチーズが流れ出た
油はねに注意し、包みを網じゃくしなどで支えて取り出します。中心の魚が十分加熱できていなければ、工程5と同じく耐熱皿へ移し、電子レンジで追加加熱して厚い中心を再確認します。
次の分を入れる前に、油に残ったチーズや揚げかすを取り除きます。次回はチーズを端から離し、巻き終わりをしっかり留め、油温を上げすぎないようにします。チーズを増量すると漏れやすくなるため、まず材料表の量で作りましょう。
皮は色づいたのに魚が生っぽい
具の中心に魚の厚い塊が残っていると、皮との火通りに差が出ます。工程5の方法で追加加熱し、中心を再確認してください。次回は身を1cm以下へ切り、具を細長く均一に並べます。
作り置きする場合
包む前の状態で分けておく
少し先に準備するなら、魚は下処理して冷蔵、にんじんはゆでて冷まして別容器、皮は袋を閉じて保存し、揚げる直前に巻きます。具を入れたまま長く置くと水分で皮が弱くなるため、前日から包み終えておく方法より、部品を分けておく方法が向きます。
包んでからすぐ揚げられない場合は、重ねずにバットへ並べて覆い、冷蔵してその日のうちに加熱します。取り出したときに水分がたまり、皮が破れそうなら包み直してください。
魚と揚げ油を扱うときの注意
釣ったカマスは早く冷やし、持ち帰りと下処理の間も低温を保ちます。保存状態が不明な魚や傷みが疑われる魚は使いません。
生魚を扱った手・まな板・包丁を洗浄し、器具に合う方法で消毒してから、完成した包み揚げを切ります。生魚の汁が付いたバットへ揚げ上がりを戻さないでください。
油の調理中はその場を離れず、魚と器具の水滴を取ってから使います。子どもへは熱さと小骨を確かめ、小さく切り分けます。
残った包み揚げの保存と温め直し
残す分は食卓に長く出す前に網へ分け、重ねずに手早く冷まします。粗熱が取れたら清潔な容器へ入れて冷蔵し、翌日までに食べ切る予定で扱います。長く残す分は作った日に一個ずつ包んで冷凍し、1〜2週間ほどを目安に使う計画を立てます。安全を保証する保存期限ではありません。
温め直しは、冷凍分なら冷蔵庫で解凍し、半分に切って耐熱皿へ並べ、電子レンジで途中に位置を変えながら十分温めます。中心の魚に冷たい所が残れば追加で温め、同じ中心まで熱くなったことを再確認します。温度計があれば中心75℃以上を目安に確認します。そのあとトースターやオーブンで表面を短く乾かします。流れたチーズや油が熱源へ落ちない受け皿を使い、焦げないように見守ります。
キャベツとレモンは別に扱います。冷却や保管の経過が不明なもの、常温で長く置いたものは、再加熱して食べようとせず処分してください。
保存用レシピまとめ
カマスのチーズ包み揚げの材料と手順を、一枚で振り返れます。


