カマスのフリッターは、泡立てた卵白を衣へ混ぜ、魚へ薄くまとわせて揚げると、表面はさくっと、中はふんわり仕上がります。アカカマスの骨を除いた身を一口大に切り、卵白の泡をつぶさず揚げるのがコツ。酸味のある梅肉ソースは別添えにし、衣へ食べる直前に付けます。
カマスのフリッターの材料(2人分)
皮付きで骨を除いたアカカマス250gを、長さ3〜4cm、厚さ1〜1.5cm程度にそろえます。身が厚い場合は大きな塊にせず、厚みをそろえて切ってください。
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| アカカマス(皮付き・骨を除いた身) | 250g |
| 塩(魚の下味) | 1g |
| 卵 | 1個 |
| 薄力粉(衣) | 50g |
| 水(衣) | 50ml |
| 片栗粉(打ち粉) | 大さじ1程度 |
| 揚げ油 | 鍋に深さ3cm程度 |
| 玉ねぎ(付け合わせ) | 30g |
| 赤パプリカ(付け合わせ) | 30g |
| 梅干しの果肉(ソース) | 10gを目安に |
| 酢(ソース) | 小さじ1 |
| サラダ油(ソース) | 小さじ2 |
| 砂糖(ソース) | ひとつまみ |
薄力粉50g・卵1個・水50mlは卵白を泡立てる衣の分量です。卵は冷蔵したものを使います。梅干しは種を外した果肉で量り、塩分が強いものなら5g程度から味を見て調整します。
必要な道具
包丁、まな板、ペーパー、はかり、計量スプーン、ボウル2つ、泡立て器またはハンドミキサー、ゴムべら、骨抜き、直径20cm程度の深い揚げ鍋、油温計(あれば)、食品用中心温度計(あれば)、網付きバットを用意します。卵白用のボウルと泡立て器は、油や水滴が付いていない清潔で乾いたものを使います。
基本の作り方
下処理済みの身なら、野菜とソースを含めて30〜40分ほど。衣を混ぜ終えたら待たせず揚げられるよう、ソースを作り、揚げ鍋へ油を入れる準備を先に済ませます。油を加熱したまま泡立てのために火元を離れないでください。
- 野菜とソースを用意する:玉ねぎとパプリカを薄切りにし、水気をよく切ります。梅肉・酢・油・砂糖を混ぜます。
- 魚を切る:うろこ・腹骨・小骨を除いた身を一口大に切り、塩を振ります。冷蔵庫で5分ほど置き、水分を拭きます。
- 衣を作る:卵黄に水と薄力粉を混ぜます。別のボウルで卵白を泡立て、角が立って先が軽く曲がる程度で止めます。油を170〜175℃に温めてから、卵白を卵黄の生地へ二回に分けて混ぜます。
- 衣を付けて揚げる:魚へ片栗粉を薄く振り、衣へくぐらせます。170〜175℃の油で少量ずつ、3〜4分ほどから中心を確認します。
- 中まで加熱して盛る:一番厚い切れを取り出して割り、衣の内側の魚を確認します。半透明で生っぽい所が残る、または加熱に不安がある場合は油へ戻して揚げ、同じ厚い中心を再確認してから網へ。野菜と盛り、梅肉ソースを別に添えます。
衣の膨らみや薄いきつね色は仕上がりの目安です。魚の厚さや一回に揚げる量で時間が変わるため、色だけで火通りを決めないようにします。
詳しい作り方
1.ソースと付け合わせを用意する
梅干しは商品によって塩分や甘さが違います。塩分が強いものなら果肉5g程度から使い、はちみつ入りなど甘いものなら砂糖を省きます。種を取った果肉を細かくたたき、酢小さじ1、サラダ油小さじ2、砂糖ひとつまみ(甘い梅干しでは省略)と混ぜます。酸味が強ければ水を小さじ1ずつ加えてのばします。
ソースは小さな器へ入れ、使うまで冷蔵しておきます。
玉ねぎは薄切りにし、辛みが気になる場合は5分ほど水へさらします。赤パプリカは種とわたを除き、細く切ります。どちらもざるで水を切り、ペーパーで残った水滴を取ります。
揚げた衣が野菜の水で湿らないよう、野菜は皿の脇へ盛ります。生魚の下処理をする前に用意し、清潔な容器へ分けて冷蔵してください。
2.カマスの骨を抜き、一口大に切る
皮を軽くなぞって細かなうろこを確かめ、残っていればうろこ取りで落とします。腹骨をそぎ、身の中央へ指を当てて残る小骨を骨抜きで抜きます。
身を3〜4cmに切り、塩1gを全体へ薄く振ります。5分ほど冷蔵し、皮側も切り口も水分をペーパーで押さえます。薄い尾側と厚い身は分け、同じ回に厚さの近いものを揚げられるようにします。
3.卵白を泡立て、油を温めてから衣を合わせる
卵を卵黄と卵白へ分けます。卵黄のボウルへ水50mlを加えて混ぜ、薄力粉50gを入れます。粉の大きな塊がなくなる程度に混ぜ、粘りが出るほど長く練らないでください。
この段階では少し重い生地ですが、あとで泡立てた卵白を加えると軽くなります。先に水を多く足すと魚に付かない衣になりやすいので、分量どおりから始めます。
卵白は乾いたボウルへ入れ、泡立て器で空気を含ませます。全体が白くなってきたら泡の細かさを見て、泡立て器を持ち上げたときに角が立ち、先が軽く曲がる程度で止めます。ボソボソになるまで泡立てると、生地へ均一に混ぜにくくなります。
卵黄や油が混ざると泡立ちにくくなります。黄身が入った場合は清潔なスプーンで取り、十分泡立たないときは、その卵を別の加熱料理へ回して新しい卵白で作り直す方法が確実です。
泡立てた卵白と生地はいったん別々に冷蔵し、続けて油を温めます。揚げ鍋へ入れておいた油を170〜175℃にし、火元で見守ってください。油の深さは3cm程度、鍋やコンロに指定量があればそちらを守ります。
油温計がなければ、木の菜箸を軽くぬらして水気を拭き、先を油へ入れます。浸かった部分から細かい泡が続く状態を中温の目安にし、勢いよく泡が出るときは火を弱めます。菜箸の泡は概算の手掛かりで、正確な温度測定ではありません。泡が少なければ少しずつ温め、油が温まったら火元を見守れる作業台で衣を合わせます。
泡立てた卵白の3分の1ほどを卵黄の生地へ加え、全体をなじませます。残りを入れたらゴムべらで底からすくい、ボウルを回しながら切るように混ぜます。大きな白い塊が見えなくなったら止め、泡立て器でぐるぐる練らないようにします。
できた衣は、魚へ付けると薄くまとわり、余分がゆっくり落ちる程度です。生地を作ったまま長く置くと泡が抜けるため、油が適温になったらすぐに使います。大量に作る日は衣を倍量まとめて作らず、揚げる回数に合わせて分けると泡を保てます。
4.打ち粉と衣を薄く付け、少量ずつ揚げる
揚げる直前に魚へ片栗粉を薄くまぶし、余分な粉をはたきます。表面の水分を吸い、衣が滑り落ちるのを抑えるための打ち粉なので、白く厚く残さないでください。
魚を一切れずつ衣へくぐらせ、持ち上げて余分を軽く落とします。薄いカマスには衣を薄く付けると、白身と衣の食感が釣り合います。
油が170〜175℃にあることを確認し、油面の近くで静かに魚を入れます。衣が膨らむので、切り身の間へ指一本ほどの隙間が残る量に抑えます。
入れた直後は動かさず、表面が固まってから返します。くっついたものも、衣が固まる前に引き離すと中身が出るため、少し待ってから箸でそっと分けます。次の回の前に揚げかすをすくい、油温を戻します。
5.厚い中心を確かめ、野菜とソースを添える
各回、厚さ1〜1.5cmの魚なら3〜4分ほどから、その回の一番厚い切れを網へ取り出して割ります。膨らんだ衣ではなく、内側の魚の中央に半透明で生っぽい所がないかを見ます。生っぽい所が残る、中心がほぐれにくい、加熱に不安がある場合は油へ戻し、衣を焦がさない火加減で返しながら追加で揚げます。同じ厚い切れをもう一度開いて、中心まで白くほぐれることを確認してください。
中心温度計があれば、油から取り出した魚の横から厚い中央へ差し、衣の空洞を避けて測ります。中心75℃で1分以上を目安にし、未達なら油へ戻して再加熱・再測定し、達した後も油の中で1分以上加熱します。衣や魚の見た目だけで、この条件の達成は保証できません。
加熱できたものは網へ取り、重ねずに置きます。熱いうちに蓋をしたり、ソースを全体へかけたりすると衣が蒸れてしまうため、水気を取った野菜の脇にフリッターを盛り、ソースを別添えにします。食卓では一口ずつソースを付けます。
丸魚や冷凍の身を用意するとき
丸魚はうろこを落とし、歯に触れないよう頭を切り落とします。腹を開いて内臓と中骨沿いの血を取り、短く洗って水気を拭きます。背と腹から中骨に沿って刃を入れ、左右の身を尾まで外します。腹骨をそぎ、小骨を抜いた皮付きの身250gを量り、工程2へ進んでください。小骨が抜きにくい場合は骨の列を細い帯状に切り取り、残骨を確かめます。
冷凍の身は容器に入れ、冷蔵庫で厚い中心の硬さがなくなるまで解凍します。出た水分を拭いてから切り、塩を振ります。衣は揚げる日に新しく作ってください。
衣が重い・薄い・しぼむときの対処
魚に衣がほとんど付かない
魚の表面が濡れていないか、打ち粉が付いているかを確認します。残りの魚を拭き、片栗粉を薄く付け直します。衣が水のようにゆるい場合は計量を見直し、少量の薄力粉を別容器へ取り、少量の衣で溶いてから全体へ少しずつ戻します。泡をつぶすほど混ぜないようにします。
衣が厚く、団子のようになる
魚をくぐらせたあとに余分な衣を落とします。それでも衣が厚すぎる場合は、水を小さじ1ずつ加え、ゴムべらで数回返して調整します。一度に水を増やさず、次の一切れに付く厚さを見てください。
泡の白い塊が衣に残る
大きな卵白の塊が残ると、一部だけ厚く付きます。ゴムべらでその塊をボウルの側面へ軽くなじませ、底から返して周りの生地と合わせます。白い塊がなじんだら、一切れずつくぐらせてください。
ふくらまず、油っぽくなった
油温が下がっていないかを先に確かめます。次の回は少量にし、170〜175℃へ戻してから入れます。卵白の泡が消えた衣を使う場合は、膨らみが弱い仕上がりになります。薄く付けて少量ずつ揚げ、工程5で中心を確認します。ふんわりした衣にしたい場合は、その衣を処分し、材料欄の分量で作り直してください。
揚げた直後より多少落ち着くのは自然ですが、皿へ重ねて急にしんなりした場合は蒸気の影響もあります。網に広げて油と蒸気を逃がしてください。
釣魚・卵・揚げ油の衛生と保存
釣ったカマスは早く冷やし、持ち帰りから下処理まで低温を保ちます。保存状態が不明な魚や強い異臭がある魚は使いません。
生魚や卵を触った手・器具を洗浄し、完成したフリッターや生の付け合わせには清潔な皿・箸を使います。余った衣や魚に触れた打ち粉は処分します。
揚げる間は火元を離れず、油に水を入れません。温度計を使う場合は、油用と食品用の使用範囲を確認し、熱い鍋へ手を近づけすぎないように扱います。
できたてを優先し、残す分は別に冷やす
泡を使った衣は時間とともに食感が変わるため、一度に食べる量を揚げます。残す分は網に重ねず広げて手早く冷まし、清潔な容器で冷蔵します。翌日までに食べ切る予定で扱い、保存期限の保証とはしません。ソースと生野菜は別の容器へ入れます。
温め直すときは、電子レンジで途中に向きを変え、厚い身を開いて冷たい所があれば追加で温め、もう一度中心まで熱くなったか確かめます。温度計があれば中心75℃以上を目安に確認します。そのあとオーブンやトースターで表面を短く乾かします。焦げやすいため目を離さず、油が熱源へ落ちない受け皿を使います。揚げたてと同じ膨らみには戻りませんが、蒸れたまま食べるより衣を軽くできます。
釣果が多い日は、全部を揚げず、使わない生の切り身を早めに小分けして冷凍する方法もあります。次に使うときは冷蔵庫で解凍して水気を取り、衣を新しく作ります。
保存用レシピまとめ
カマスのフリッターの材料と手順を、一枚で振り返れます。


