釣ったタチウオを、ご飯と一緒においしく食べたいときは、骨を取り除いた身だけで作る炊き込みご飯がおすすめです。
タチウオは中骨だけでなく、背びれ側・腹側にも骨が並んでいます。筒切りや骨付きのまま炊くと、食べるときに細かな骨を探しながら取り除かなければなりません。
今回のレシピでは、三枚おろしで中骨・背びれ側・腹側の骨を外し、頭側に残る肋骨もすき取った身を使います。刺身のような一口大のそぎ切りにし、米の上へ広げて炊くため、炊き上がった後も骨を気にせず食べやすくなります。
刺身やしゃぶしゃぶ用に切り分けた身が余ったときにも作れます。ただし、この記事で使用する「余り」とは、食卓へ長時間出しておらず、共用箸などが触れていない未調理の身を指します。
- タチウオを炊き込みご飯用に三枚おろしにする方法
- 中骨・背びれ側・腹側の骨と、肋骨の処理方法
- 刺身のように切った身を使う炊き方
- 刺身・しゃぶしゃぶ用に準備した余り身の活用方法
- 魚を崩しすぎず、ふっくら炊くコツ
- 生臭さや水っぽさを抑える下ごしらえ
- 余った炊き込みご飯の保存と温め直し方
- 筒切りや骨付きの身は使わない
- 三枚おろし後に肋骨をすき取り、身だけを使う
- 刺身のような一口大の切り身を、米の上へ広げて炊く
- 炊飯前に魚と米を混ぜず、炊き上がってからやさしくほぐす
釣ったタチウオを料理する場合は、釣り場から自宅までの保冷も重要です。魚の持ち帰り方は、次の記事で詳しく解説しています。

タチウオの炊き込みご飯の材料
米2合・3〜4人分を目安にした材料です。タチウオの身が少ない場合は150〜200g程度でも作れます。
タチウオと米
- 米:2合
- 三枚おろしにしたタチウオの身:200〜250g
- 塩:少々
- 酒:大さじ1(タチウオの下ごしらえ用)
炊き込み用の調味料
- しょうゆ:大さじ2
- 酒:大さじ2
- みりん:大さじ1と1/2
- 塩:小さじ1/3
- 水:炊飯器の2合の目盛りまで
- 昆布:5cm角1枚
一緒に炊く具材
- しょうが:20g程度
- にんじん:1/3本
- 油揚げ:1/2枚
- しめじ:1/2袋(お好みで)
仕上げ用
- 三つ葉:お好みで
- 小ねぎ:お好みで
- 白ごま:お好みで
- 刻みのり:お好みで
- すだちまたはゆず:お好みで
身を300g以上入れると、魚から出る水分と脂も多くなります。米2合に対しては200〜250g程度が、魚の味とご飯の食感を両立しやすい量です。
身を多く使いたい場合は、調味料を増やす前に、炊飯時の水を大さじ1〜2程度控えて調整してください。
タチウオ、昆布、しょうが、油揚げからうま味が出るため、和風だしの素を使わなくてもおいしく作れます。
だしの味を強めたい場合は、使用する商品の表示に従い、少量から加えてください。
刺身やしゃぶしゃぶ用の余り身も使える
この炊き込みご飯は、タチウオを最初からさばいて作る場合だけでなく、刺身やしゃぶしゃぶ用に三枚おろしにして切り分けた身が余ったときにも作れます。
使える余り身
- 三枚おろしと肋骨処理が終わっている
- 未調理の状態である
- 食べる前から冷蔵庫で保管していた
- 食卓へ長時間出していない
- 共用箸や口を付けた箸が触れていない
- におい、色、ぬめりなどに違和感がない
使わないほうがよい余り身
- 鍋の横や食卓へ長時間置いていたもの
- 生魚用ではない箸で何度も触れたもの
- 常温と冷蔵庫の間を何度も移動させたもの
- いつ切ったものか分からないもの
- 保冷状態を確認できないもの
- 異臭、変色、強いぬめりがあるもの
状態の悪い魚を加熱しても、必ず安全に食べられるとは限りません。長時間常温へ置いたものや、保存状態に不安があるものは使用しないでください。
刺身用としゃぶしゃぶ用で厚さが違っても大丈夫
刺身用の4〜6mm程度の切り身でも、しゃぶしゃぶ用の3〜5mm程度の薄切りでも使用できます。
薄い身は炊飯後に崩れやすくなりますが、ご飯へうま味がなじみやすいのが特徴です。厚めの身は形が残りやすく、タチウオの食感を楽しめます。
すでに加熱したしゃぶしゃぶの身を使う場合
すでに中心まで加熱した身が余っている場合は、最初から米の上へ置いて炊くと硬くなりやすいため、炊飯後にほぐして混ぜる方法が向いています。
ただし、食卓へ長時間置いたものや、食べる箸が何度も触れたものは再利用しないでください。
タチウオの炊き込みご飯の作り方
1.頭・内臓・血合いを取り除く
丸のまま持ち帰ったタチウオは、最初に頭を落として内臓を取り除きます。タチウオの歯は非常に鋭いため、口の近くを素手でつかまず、安定したまな板の上で作業してください。
- タチウオをまな板へ置き、頭の付け根へ包丁を入れます。
- 頭を切り落とします。
- 肛門から頭側へ向かって腹を浅く開きます。
- 内臓を取り出します。
- 背骨に沿って残った血や薄い膜を取り除きます。
- 弱い流水を短時間当て、腹の中を洗います。
- 表面と腹の中の水分をすぐに拭き取ります。
切り落とした頭を調理台の端へ放置すると、手や腕が触れてけがをするおそれがあります。すぐに手が触れない容器へ移してください。
2.銀色の表面は強くこすらずに洗う
タチウオには、一般的な魚に見られる硬いうろこがありません。銀色の表面は薄くはがれやすいため、包丁やたわしで削る必要はありません。
表面の汚れを弱い流水で短時間流し、キッチンペーパーで押さえるように水分を取ります。
皮は身を支え、炊き込んだときのうま味にもつながるため、基本的には皮付きのまま使用します。
海仙人銀色の表面はうろこではないぞ。強くこすらず、洗ったら水分をすぐに拭くのじゃ。
3.扱いやすい長さに切り分ける
長いままでは三枚おろしにしにくいため、タチウオを15〜20cm程度に切り分けます。
短く切りすぎると三枚おろしの回数が増えるため、まな板と包丁の長さに合わせ、無理なく刃を動かせる長さにしてください。
4.三枚おろしにする
炊き込みご飯は、炊飯後に骨を探しながら食べる料理にしないため、筒切りではなく三枚おろしにします。
- 切り分けたタチウオをまな板の上へ安定させます。
- 背側から中骨に沿って包丁を入れます。
- 腹側からも中骨に沿って包丁を入れます。
- 刃先を中骨へ沿わせ、片側の身を切り離します。
- 反対側の身も同じように切り離します。
中骨へ沿って両側の身を切り離すことで、中骨と一緒に、背びれ側・腹側に並ぶ骨を身から外せます。
タチウオは身が薄いため、包丁を大きく動かさず、中骨の形に沿わせるように少しずつ切り進めてください。
5.頭側の身に残る肋骨をすき取る
三枚おろしにしても、内臓が入っていた頭側の身には肋骨が残ります。
肋骨は、中骨や背びれ側・腹側の骨とは別の骨です。三枚おろしだけで処理が終わったと考えず、包丁ですき取ってください。
- 三枚おろしにした身を、皮側を下にしてまな板へ置きます。
- 指で肋骨の位置を確認します。
- 包丁を寝かせ、肋骨の下へ薄く刃を入れます。
- 骨の形に沿って刃を動かし、肋骨だけをすき取ります。
包丁を深く入れると、骨と一緒に食べられる身まで大きく削ぎ落としてしまいます。肋骨のすぐ下へ薄く刃を通すことを意識してください。
6.残った骨を指で確認する
三枚おろしと肋骨の処理を終えたら、身の内側を指の腹でゆっくりなぞります。
硬く当たる部分があれば、骨の位置と向きを確認し、骨抜きを使って取り除いてください。真上へ強く引かず、骨が生えている方向へゆっくり抜きます。
タチウオの骨は硬く、炊飯しただけで食べられる状態になるとは限りません。炊飯器へ入れる前に、身の端から端まで確認してください。
7.刺身のような一口大に切る
骨を処理した身を、刺身のような一口大のそぎ切りにします。
目安は厚さ4〜8mm、長さ4〜6cm程度です。包丁を斜めに寝かせ、身を押しつぶさないように手前へ引いて切ります。
厚めの身は炊飯後も形が残りやすく、薄めの身はご飯全体へうま味がなじみやすくなります。
刺身やしゃぶしゃぶ用に切り分けた身は、そのまま使用できます。大きすぎる切り身だけ、食べやすい大きさへ半分に切ってください。
8.軽く塩を振って5分置く
切った身をバットへ並べ、両面へ塩を軽く振ります。冷蔵庫で5分ほど置いてください。
塩は味付けを濃くするためではなく、表面の余分な水分と生臭さを整えるために使います。
9.水分を拭いて酒をまぶす
身の表面へ出た水分を、キッチンペーパーで押さえるように拭き取ります。
その後、酒大さじ1を全体へ軽くまぶし、炊飯器へ入れるまで冷蔵庫で保管します。
酒へ長時間漬ける必要はありません。身をやわらかく保ち、香りを整える程度にします。
10.米を洗って30分ほど浸水させる
米2合をやさしく洗い、たっぷりの水へ30分ほど浸水させます。
気温が高い時期は、冷蔵庫内で浸水させると安心です。
浸水後はざるへ上げ、10分ほど水を切ってください。
11.しょうが・にんじん・油揚げを切る
しょうがは細い千切りにします。香りを穏やかにしたい場合は、半量を炊飯用、残りを仕上げ用に分けてください。
にんじんは細切り、油揚げは短冊切りにします。しめじを使う場合は石づきを取り、小房に分けます。
野菜やきのこを大量に入れると、水分が増えてご飯がやわらかくなりやすくなります。最初は、しょうが、にんじん、油揚げ程度のシンプルな組み合わせがおすすめです。
12.炊飯釜へ米と調味料を入れる
水を切った米を炊飯釜へ入れます。
しょうゆ、酒、みりん、塩を加えた後、水を炊飯器の2合の目盛りまで注ぎます。
先に水を目盛りまで入れてから調味料を加えると、水分が多くなります。必ず調味料を先に入れてから、水を加えてください。
13.米と調味料だけを混ぜる
米と調味料を、しゃもじで軽く混ぜます。
しょうゆや塩が釜の底へ偏らないよう、米全体へ行き渡らせてください。
この段階では、タチウオや具材はまだ入れません。
14.にんじん・油揚げ・しょうがを広げる
米の上へ、にんじん、油揚げ、しょうが、しめじを広げます。
具材を米へ混ぜ込まず、表面へ均等にのせてください。米と具材を混ぜると、炊飯中の対流を妨げ、炊きむらにつながる場合があります。
15.昆布とタチウオの身を上にのせる
具材の上へ昆布を置き、その上または周囲へタチウオの身を並べます。
切り身同士が厚く重ならないよう、できるだけ一層に広げてください。
炊飯前に身を米へ混ぜると、薄いタチウオが崩れ、ご飯の間へ細かく入り込みやすくなります。魚は最後に上へのせるのが基本です。



タチウオは米の上へのせるだけでよいぞ。炊く前に混ぜず、炊き上がってからやさしくほぐすのじゃ。
16.通常炊飯で炊く
炊飯器の通常モードで炊きます。
炊き込みご飯モードがある機種は、使用する炊飯器の説明書に従ってください。炊飯器によって、入れられる具材の量や使用できるモードが異なります。
生の魚を入れた状態で長時間置く予約炊飯は避けてください。材料をセットしたら、すぐに炊飯を開始します。
17.炊き上がったら最も厚い身を確認する
炊飯が終わったら、すぐに全体を混ぜず、最も厚いタチウオの身を一切れ確認します。
身を箸で割り、中心まで白く不透明になっているかを見てください。半透明の部分や冷たい部分が残っている場合は、そのまま食べません。
再加熱機能がある炊飯器は、説明書に従って追加加熱します。対応していない場合は、加熱不足の身を耐熱容器へ移し、電子レンジやフライパンで中心まで十分に加熱してからご飯へ戻してください。
18.昆布を取り出して10分蒸らす
昆布を取り出し、ふたを閉めて10分ほど蒸らします。
炊飯直後に強く混ぜると、やわらかいタチウオの身が細かく崩れます。短時間蒸らすことで、水分が落ち着き、ご飯もほぐしやすくなります。
19.タチウオを大きくほぐす
しゃもじを釜の底へ入れ、炊き上がったご飯を大きく返します。
タチウオの身は、完全に細かく混ぜ込まず、一口大の身が少し残る程度にほぐしてください。
薄いしゃぶしゃぶ用の身は自然に細かくなりやすいため、混ぜる回数を少なくします。
20.味を確認する
ご飯とタチウオを一口取り、味を確認します。
味が薄い場合は、しょうゆを直接大量にかけず、塩を少量振るか、しょうゆ小さじ1程度を釜の縁から回し入れて軽く混ぜます。
味が濃い場合は、炊き上がった白ご飯を少量混ぜると調整できます。
21.三つ葉や白ごまを加える
仕上げに三つ葉、小ねぎ、白ごまなどを加え、軽く混ぜます。
すだちやゆずを添える場合は、炊飯釜へ果汁を入れず、茶碗へ盛った後に少量絞ると香りを生かせます。
22.茶碗へ盛り付ける
茶碗へふんわり盛り、タチウオの身が見えるように形を整えます。
刻みのり、三つ葉、しょうが、すだちなどを添えて完成です。
タチウオの炊き込みご飯をおいしく作るポイント
骨付きではなく身だけを使う
タチウオは、中骨だけでなく背びれ側と腹側にも骨が多く、骨自体もしっかりしています。
骨付きのまま炊くと、茶碗の中で細かな骨を探す必要があります。三枚おろしと肋骨処理を行い、骨のない身だけを使うことで、子どもや家族も食べやすくなります。
刺身のような切り身にする
身を細かく刻まず、刺身のような一口大に切ることで、炊き上がった後もタチウオの存在感を残せます。
刺身・しゃぶしゃぶ用の余り身は、そのまま使用できるため、料理の使い回しにも向いています。
切り身へ軽く塩を振る
塩を振って短時間置き、出てきた水分を拭くことで、生臭さや水っぽさを抑えやすくなります。
塩を多く振ると、しょうゆを使う炊き込みご飯が塩辛くなるため、ごく軽く振ってください。
調味料を入れてから水を量る
炊き込みご飯で失敗しやすい原因の一つが、水分量です。
しょうゆ、酒、みりんを先に炊飯釜へ入れ、その後で2合の目盛りまで水を加えてください。
魚を一番上へのせる
タチウオの身を米へ混ぜ込むと、薄い身が崩れやすくなり、米の炊き上がりにも影響する場合があります。
米、具材、タチウオの順に重ね、炊飯前には混ぜません。
しょうがをしっかり効かせる
しょうがはタチウオの香りを整え、脂の後味を軽くします。
炊飯用の千切りしょうがに加え、仕上げへ針しょうがを少量のせると、香りを二段階で楽しめます。
炊飯後は混ぜすぎない
タチウオの身は加熱するとやわらかくなります。
しゃもじで何度も混ぜると、身が完全に細かくなってしまいます。釜の底から大きく返し、数回で全体を整えてください。
炊き上がりの加熱状態を確認する
切り身の厚さ、量、炊飯器の機種によって、熱の入り方が変わる可能性があります。
最も厚い身を割り、中心まで白く不透明になっていることを確認してから全体を混ぜてください。
- 米がべたつかず、ふっくら炊けている
- タチウオの身が中心まで白く不透明になっている
- 身が完全に消えず、一口大の部分が残っている
- 強い生臭さがなく、しょうがと昆布の香りがする
- 骨や硬い部分が残っていない
タチウオの炊き込みご飯のアレンジ
ごぼうを加えて香り豊かにする
ささがきごぼうを少量加えると、土の香りと食感が加わります。
ごぼうは水へ長くさらしすぎず、変色を抑える程度に短時間さらして水を切ってください。
きのこを加えて秋らしくする
しめじ、まいたけ、しいたけなどを加えると、だしのうま味が増します。
きのこを多く入れると水分が増えるため、米2合に対して合計100g程度から試してください。
梅干しを加えてさっぱり仕上げる
種を取り除いた梅干しを1〜2個、タチウオと一緒にのせて炊くと、酸味のある炊き込みご飯になります。
梅干しの塩分に合わせ、しょうゆと塩を少し減らしてください。
塩昆布を仕上げに混ぜる
炊き上がったご飯の味が薄い場合は、塩昆布を少量混ぜると、うま味と塩味を加えられます。
最初から大量に入れると塩辛くなるため、仕上げに少しずつ加えてください。
焼きおにぎりにする
冷めた炊き込みご飯をおにぎりにし、表面へしょうゆを薄く塗って焼くと、香ばしい焼きおにぎりになります。
タチウオの身が大きい場合は、おにぎりが崩れないよう軽くほぐしてから握ってください。
だし茶漬けにする
炊き込みご飯へ熱いだしをかけ、三つ葉、わさび、刻みのりを添えると、締めにぴったりのだし茶漬けになります。
炊き込みご飯に味が付いているため、だしは薄味にしてください。
刺身用の身が余ったときに作る
タチウオの刺身を作る際、切り付けた身が多かった場合は、清潔な状態の未調理の身を炊き込みご飯へ活用できます。
しゃぶしゃぶ用の身が余ったときに作る
しゃぶしゃぶ用に薄く切った身も、そのまま米の上へ広げて炊けます。薄い身は崩れやすいため、炊飯後は混ぜすぎないようにしてください。
タチウオの炊き込みご飯を作るときの注意点
鮮度と保冷状態を確認する
調理前には、タチウオのにおい、身の張り、腹部、切り口、表面の状態を確認してください。
釣った直後から冷やしていても、クーラーボックス内の水へ長く浸かっていた場合や、内臓を入れたまま時間が経っている場合は、身が水っぽくなったり、腹部から状態が変わったりすることがあります。
強い異臭、腹部の大きな崩れ、不自然な変色、通常とは異なるぬめりなどが見られる場合は、炊き込みご飯に使用しないでください。
加熱する料理であっても、状態の悪い魚を無理に使わないことが大切です。
刺身やしゃぶしゃぶの余りは保存状態を確認する
刺身やしゃぶしゃぶ用の身を活用する場合は、未調理の状態で冷蔵し、食卓へ長く出していないものを使用します。
共用箸が触れた身、常温へ長く置いた身、いつ切ったか分からない身は使用しないでください。
鋭い歯に触れない
タチウオの歯は非常に鋭く、下処理中に触れるとけがをすることがあります。
口の近くを素手でつかまず、頭を安定させてから包丁を入れてください。
三枚おろし後も肋骨を確認する
三枚おろしにすると、中骨と一緒に背びれ側・腹側の骨を身から外せますが、頭側の身には肋骨が残ります。
肋骨を包丁ですき取った後、指で身をなぞり、硬く当たる部分がないか確認してください。
生魚に触れた器具を使い回さない
生のタチウオを置いたまな板、包丁、バットは、仕上げ用の薬味や炊き上がったご飯へ使う前に丁寧に洗ってください。
手や作業台も清潔にし、生魚の汁が炊飯後の料理へ付かないようにします。
予約炊飯をしない
生の魚を入れた炊飯釜を、室温で長時間置く予約炊飯には向きません。
米と具材をセットしたら、すぐに炊飯を開始してください。
炊飯器へ入れすぎない
炊き込みご飯は、白米だけを炊く場合よりも具材が多くなります。
炊飯器の最大容量や、炊き込みご飯で使用できる米の量は機種によって異なります。説明書を確認し、指定量を超えないようにしてください。
中心まで十分に加熱する
一般的な家庭での食中毒予防では、食品の中心部を75℃で1分以上加熱することが一つの目安です。
炊飯後は最も厚いタチウオの身を割り、中心まで白く不透明になっていることを確認してください。
炊飯後は長時間保温しすぎない
長時間の保温は、タチウオの身が乾燥し、ご飯の香りや食感が落ちる原因になります。
食べる分を取り分け、残りは早めに保存してください。
残った炊き込みご飯を常温へ放置しない
残った炊き込みご飯は、炊飯釜へ入れたまま室温で長時間放置しないでください。
粗熱を長時間かけて取るのではなく、清潔な容器へ一食分ずつ小分けし、早めに冷蔵または冷凍します。
温め直しは中心までしっかり行う
冷蔵・冷凍した炊き込みご飯を食べる場合は、全体が熱くなるまで十分に温めます。
電子レンジを使う場合は、一度取り出して混ぜ、冷たい部分が残っていないか確認してください。
よくある質問
タチウオは骨付きのまま炊いたほうがだしが出ませんか?
骨からもだしは出ますが、タチウオは中骨だけでなく、背びれ側と腹側にも骨が多くあります。
食べやすさを優先するなら、三枚おろしと肋骨処理を終えた身だけを使い、昆布や油揚げでうま味を補う方法がおすすめです。
刺身のように切った身で作れますか?
作れます。今回のレシピは、刺身のような一口大のそぎ切りを米の上へ広げて炊く方法です。
厚さ4〜8mm程度を目安にしますが、すでに刺身やしゃぶしゃぶ用に切ってある身は、そのまま使用できます。
刺身の余りを使っても大丈夫ですか?
食卓へ出していない未調理の身を、冷蔵庫で適切に保管していた場合は使用できます。
長時間室温に置いたもの、共用箸が触れたもの、保存状態を確認できないものは使用しないでください。
しゃぶしゃぶ用の薄い身でも作れますか?
作れます。薄い身は炊飯後に崩れやすいため、炊き上がってから混ぜる回数を少なくしてください。
形が崩れても、タチウオのうま味はご飯全体へなじみます。
皮は取ったほうがよいですか?
基本的には皮付きのまま使います。タチウオの皮は薄い身を支え、炊き込むことで食べやすくなります。
銀色の表面を強くこすり落とす必要もありません。
焼いてから炊いたほうがよいですか?
香ばしさを強くしたい場合は、皮側だけを軽く焼いてから炊く方法もあります。
ただし、刺身やしゃぶしゃぶ用の薄い身は、焼くと崩れやすいため、生のまま米の上へのせて炊くほうが簡単です。
炊き込みご飯が水っぽくなる原因は何ですか?
調味料を入れる前に水を目盛りまで入れた、タチウオの水分を拭いていない、野菜やきのこを多く入れたなどの原因が考えられます。
調味料を先に入れてから水を量り、魚の表面の水分を丁寧に拭いてください。
生臭くなる原因は何ですか?
血合いが残っている、魚の水分を拭いていない、しょうがが少ない、魚の状態に問題があるなどの原因が考えられます。
内臓と血合いを丁寧に処理し、切り身へ軽く塩を振って出た水分を拭いてください。
炊飯後に身が全部崩れてしまいました
薄い身を使用した場合や、炊飯後に何度も混ぜた場合は、身が細かくなりやすくなります。
味に問題はありません。次回は少し厚めに切り、炊飯後は釜の底から数回だけ大きく返してください。
冷凍したタチウオでも作れますか?
作れます。冷蔵庫内で解凍し、表面へ出た水分をキッチンペーパーで丁寧に拭いてから使用してください。
解凍した身は再冷凍せず、状態を確認して早めに調理します。
土鍋でも作れますか?
作れますが、使用する土鍋の大きさや火加減によって炊飯時間が変わります。
土鍋の説明書や普段の炊飯方法に従い、タチウオは具材の一番上へ並べてください。炊き上がったら、最も厚い身の中心まで火が通っていることを確認します。
タチウオの炊き込みご飯にあると便利な道具
三枚おろしと肋骨処理後に残った骨を取り除くには骨抜きが役立ちます。また、細長いタチウオを切り分け、刺身のような一口大へ切るには、作業スペースを確保しやすい広めのまな板が便利です。
貝印 Kai House SELECT 骨抜き DH8195
三枚おろしと肋骨の処理後、指で身をなぞって見つけた骨を取り除くときに使える骨抜きです。
骨を真上へ強く引かず、骨が生えている方向に沿ってゆっくり引くと、薄いタチウオの身が裂けるのを抑えやすくなります。


VICTORINOX エピキュリアン キッチンシリーズ XL
約44.4×33cmの広さがあるカッティングボードです。細長いタチウオを切り分けるときや、三枚おろし、肋骨処理、刺身のようなそぎ切りを行うときに作業スペースを確保しやすくなります。
炊飯器へ入れる身を切る前には、頭や内臓の処理に使った面を丁寧に洗い、清潔な状態へ整えてください。


魚の骨抜きや、魚の大きさに合うまな板の選び方は、次の記事で詳しく解説しています。




まとめ
タチウオの炊き込みご飯は、三枚おろしと肋骨処理を終えた身だけを使うことで、硬くて多い骨を気にせず食べられる料理です。
- 三枚おろしで中骨・背びれ側・腹側の骨を外す
- 頭側に残る肋骨をすき取り、指で残った骨を確認する
- 身は刺身のような一口大に切る
- 調味料を入れてから、2合の目盛りまで水を加える
- タチウオは米へ混ぜず、一番上へ広げて炊く
- 炊き上がったら加熱状態を確認し、やさしくほぐす
刺身やしゃぶしゃぶ用に準備した未調理の身が余ったときにも、そのまま活用できます。
ただし、余り身を使う場合は、食卓へ長時間出していないこと、共用箸が触れていないこと、低温で保管していたことを必ず確認してください。
しょうがと昆布を効かせたふっくらご飯に、骨のないタチウオの身を大きめに残し、釣った魚ならではの炊き込みご飯を楽しみましょう。
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