クロソイの唐揚げは、硬い骨を先に取り除き、皮付きの白身へ薄く片栗粉を付けて揚げると食べやすくなります。黒灰色の皮は香ばしく、身は厚みをそろえることで火を通しやすくなります。ここでは丸魚や骨付きのぶつ切りではなく、骨なしの身240gを8切れにして使います。
下味は塩・酒・しょうがで軽く付けます。汁気を拭き、粉は揚げる直前に。170〜175℃の油を目安に少量ずつ入れ、衣の色と魚の中心の加熱を分けて確認します。
クロソイの唐揚げの材料|2人分
皮付き、骨を除いた身を合計240g用意します。皮なしが好みなら、一口大に切る前に長い身の皮を引きます。1切れ約30g、縦4〜5cm・幅4cm前後・厚さ1.5cm程度を目安に8切れへ分けます。魚の形に合わせて縦横は調整し、厚みを優先してそろえてください。丸魚は下の下処理を済ませ、冷凍品は冷蔵庫で解凍してから始めます。さばく時間を除き、下味を含め約30〜35分です。
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| クロソイ(皮付き、骨を除いた身) | 240g |
| 塩 | 1.2g |
| 酒(食塩無添加) | 小さじ2(10ml) |
| しょうが(すりおろし) | 5g |
| 片栗粉 | 25g |
| 揚げ油 | 鍋底から深さ3cmを目安に、器具の適正油量を守る |
| ししとう | 4本 |
| レモン | くし形2切れ |
酒類を使わない場合の下味
揚げてもアルコールが必ずゼロになるとは限りません。酒類を避ける場合は酒10mlを水10mlへ替え、塩としょうがは同量使います。
必要な道具
直径20cm程度の深い揚げ鍋と温度計(温度計はあれば)、油切り網、乾いた菜箸を用意します。油温用と中心へ差す食品用では測れる範囲・使い方が違う点を確認してください。鍋と加熱機器の説明書にある最低油量・適正油量・最大使用量を優先し、魚を入れても油面に余裕を残します。
対象はクロソイです。「ソイ」という名前だけで種類を決めず、魚種を確実に確認します。保冷管理が不明な魚、異臭や不自然な変色のある魚は使いません。
作り方の流れ
- うろこ・骨を除きます。皮なしは長い身のうちに皮を引き、どちらも厚さ1.5cm程度の8切れにします。
- 塩・酒(酒類なしなら水10ml)・しょうがを混ぜて魚へ絡め、冷蔵庫で10分置きます。
- ししとうは水気を拭いて穴を開けます。油を170〜175℃へ熱し、ししとうを先に30〜60秒ほど揚げて取り出します。
- 魚の汁気を拭き、その回に揚げる分へ片栗粉を薄くまぶします。2〜3切れずつ、間隔を空けて油へ入れます。
- 4分ほどから厚い切り身を油の外へ取り、割って中心を確かめます。生っぽければ揚げ足し、衣が焦げる場合は後述の別鍋蒸しへ切り替えます。
- 網へ重ならないように上げ、ししとうとレモンを添えます。次の分は油温が戻ってから揚げます。
骨を除いてから切り、皮のうろこを残さない
クロソイのひれや頭には鋭い棘があります。丸魚は滑らないように扱い、うろこ取りで尾側から短く動かしてうろこを落とします。ひれの付け根、腹側、えらぶたの近くも確認し、頭と内臓を除いて血を洗い、三枚におろします。硬い部分を無理に断ち切らず、骨に沿って身を外します。
腹骨をすき取り、身の中央を指でなぞります。抜ける骨は骨抜きで向きに沿って抜きます。太い骨が深く入り、引くと身が裂ける場合は、骨の並びに沿って細い帯状に切り取ります。揚げれば硬い骨まで食べられるとは考えず、ひれの付け根や骨片もここで除いてください。
皮なしで作りたい場合は、まだ長い身のうちに皮を引きます。尾側の皮を持ち、皮と身の間へ包丁を寝かせて入れ、皮を左右に引きながら刃を進めます。皮付き・皮なしのどちらも骨を除いた身を240g量り、8切れにします。厚い頭側は必要に応じて厚みを調整し、薄い腹側や尾側は別に分けて揚げます。皮が強く反りそうな切り身には、長さ1cmほど、皮を切る程度の浅い切れ目を入れます。冷凍品は冷蔵庫で解凍し、水分を拭いてから切ります。
塩としょうがで10分下味を付け、余分な汁を拭く
下味は塩1.2g、酒10ml(酒類なしなら水10ml)、すりおろしたしょうが5gを混ぜ、魚全体へ薄く絡めます。覆って冷蔵庫で10分置きます。しょうがの汁も含めた5gで、塊が一か所へ付かないようにしてください。長く置くと塩味が強くなるので、10分を目安に次の汁切りへ進みます。
取り出した魚をペーパーで押さえ、表面の汁と大きなしょうがの塊を取ります。押しつぶしたり、水で下味を洗い流したりする必要はありません。汁がたまったまま粉を加えると厚い塊になり、油はねの原因にもなるため、皮の溝や切り口まで軽く拭きます。
ししとうを先に揚げ、魚へ薄く片栗粉を付ける
油温計がなければ、木製の菜箸を軽くぬらしてから水滴を十分に拭き、先を油へ入れます。油に浸かった部分から細かな泡が出る状態が中温の目安です。泡がほとんど出なければもう少し温め、激しく出るなら火を弱めるか一度止め、落ち着いてから入れます。これは概算の目安で、正確な温度を保証しません。油へ水を落として試さないでください。
ししとうを洗い、水を十分に拭きます。へたの先を少し切り、竹串で1〜2か所穴を開けます。油を170〜175℃へ熱し、ししとうを静かに入れて30〜60秒ほど、表面に軽くしわが出るまで揚げ、網へ取り出します。
片栗粉はバットへ広げ、その回に揚げる魚2〜3切れだけを入れます。皮側と切り口へ薄く付け、白い粉の塊を軽く落とします。残りの魚は冷蔵庫で待たせます。粉を付けた魚を長く重ねて置くと、出た水分で衣がべたつきます。生魚に触れた粉や下味液は保存せず捨てます。
片栗粉25gはまぶす作業に使う量で、全部を魚へ吸わせる必要はありません。クロソイの皮の色や切り口がうっすら透ける薄い膜を目安にし、くぼみに固まった粉は落とします。粉を付ける前に汁がにじんだら、先に拭き直します。
170〜175℃を目安に少量ずつ揚げる
油温が170〜175℃に戻ったら、魚を手前から奥へ静かに入れます。鍋の底を埋めず、2〜3切れずつ、隣と触れない量にします。最初の1分ほどは頻繁に動かさず、衣が固まってから下を支えて返します。油温が下がっても急に最大火力へ上げず、温度を見ながら中火前後で調整します。
各回で厚さ1.5cmの切り身は合計4分ほどから、その回の厚い一切れを網へ取り、中心を割って確認します。白身が中まで不透明になってほぐれ、生っぽい部分が残っていないか見ます。厚さが違うものは別に確かめ、衣の色だけで終えません。
生っぽさが残る場合や迷う場合は油へ戻し、30秒〜1分ずつ揚げ足して同じ中心を再確認します。衣が焦げそうな場合は無理に揚げ続けず、後述の別鍋蒸しで中まで加熱します。温度計がある場合は油の外で側面から魚の中心を測り、75℃以上に達したら、中心がその温度以上の状態を1分以上保つよう加熱します。揚げている魚は油へ戻し、別鍋蒸しへ切り替えた魚はそのまま蒸して確認します。届いていなければ、揚げている魚は揚げ足し、蒸している魚は蒸し続けて測り直します。油温用の熱いセンサーで魚の中心を測らず、器具の説明書に従ってください。色や時間はこの温度・保持時間の保証ではありません。
加熱を確認した魚は網へ立てかけ気味に並べ、重ねずに油と蒸気を逃がします。揚げかすを乾いた網じゃくしで取り、油温が戻ってから次を入れます。ししとうとレモンを添え、食べるときも残った骨がないか確かめてください。
クロソイは厚い皮と白身で食感が異なります。目指すのは、薄い衣が乾いて香ばしく、内側の白身がかたまりでほぐれる状態です。厚い皮には白身とは違う弾力が残ります。薄い尾側と厚い頭側を別の回にするのは、尾側が硬くなるまで頭側の火通りを待たせないためです。
衣がべたつく、焦げる、油がはねるとき
衣がべたつく場合は、下味の汁が残る、粉が厚い、魚の入れ過ぎで油温が下がる点を見直します。すでに揚げている魚は中心加熱を済ませて取り出し、次の分から汁気と量を調整します。
衣が先に濃くなり中心が生っぽい場合は火力を落とし、油温を160〜165℃程度にして追加加熱します。すでに焦げが強い場合は、火にかける前の清潔な別フライパンへ、油から取り出した魚と水30mlをすぐ入れ、蓋をしてから弱火で蒸気を保ち、厚い中心まで十分に加熱を続けます。衣はしっとりします。蒸した魚は揚げ油へ戻しません。半調理の魚を油が冷めるまで放置せず、元の揚げ鍋は消火して十分に冷めてから片付けます。
油はねが強ければ消火し、離れた安全な位置で落ち着くのを待ちます。加熱した揚げ鍋へ水を注いだり、蓋をして揚げ続けたりしません。ぬれた菜箸や網を入れず、再開前に魚の水分と油量を見直します。火を付けたままその場を離れないでください。
返したときに衣がはがれたら、いったん触るのをやめ、残った衣が固まってから下を支えて返します。中心加熱を済ませたら、身を下からすくって取り出します。次の回は表面の汁気を拭き、衣が固まる前に何度も触らないようにします。
下味後の扱いと、残った唐揚げの保存
下味を付けた魚は冷蔵し、その日の調理として続けて揚げます。
残す分は清潔な浅い容器へ小分けし、速やかに冷やして冷蔵します。早めに食べ切り、長く室温に置いたものや保存状態が不明なものは食べません。再加熱はオーブンなどで厚い身の中心まで十分に熱くします。表面が焦げる場合は清潔なフライパンへ魚と水15mlを入れてから火にかけ、蓋をして弱火で中心まで温めます。衣のカリッとした食感は弱まります。
保存用レシピまとめ
骨を除いたクロソイの唐揚げの材料と手順を、一枚で振り返れます。


