クロソイの塩焼きは、香ばしく焼いた皮と、塩味で引き立つ白身を一緒に味わえる料理です。フライパンで皮に焼き目を付けた後、少量の水で蒸し焼きにして厚い身の中心まで火を通します。
ここでは頭や中骨のない2切れを、フライパンで仕上げます。塩は魚の重さの1%を量って一度だけ振り、表面の水分を拭いてから焼くため、塩辛くなりすぎるのを防ぎます。
クロソイの塩焼きの材料|2人分
皮付き、骨を除いた身を合計240g、厚さ2cm程度にそろえます。これより厚い身は蒸し焼きの時間を延ばし、後述の方法で中心を確かめます。丸魚は下記の下処理を、冷凍の身は冷蔵庫での解凍を済ませてから始めます。冷蔵庫での振り塩15分を含め、約25〜30分が目安です。
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| クロソイ(皮付き、骨を除いた切り身) | 2切れ、合計240g |
| 塩 | 2.4g(魚の重さの1%) |
| サラダ油 | 小さじ1(5ml) |
| 水(蒸し焼き用) | 大さじ1(15ml) |
| 大根 | 80g |
| レモン | くし形2切れ |
必要な道具
直径26cm程度のフライパンと合う蓋、幅広いフライ返し、トングを用意します。食品用温度計はあれば使います。魚2切れを重ねず、フライ返しを入れる余白が残る広さが必要です。入り切らなければ2回に分けます。分ける場合も鍋底が乾かないよう、各回に水15mlを使います。油は各回半量を基準にします。
釣獲後から冷やして衛生的に扱ったクロソイを使います。魚種や保冷状態が不明なもの、傷みが疑われるものは使いません。
作り方の流れ
- うろこと骨を除き、皮に浅い切れ目を入れます。塩2.4gを両面に振り、覆って冷蔵庫で15分置き、水分を拭きます。
- 大根をすりおろして軽く水を切り、レモンを切っておきます。
- フライパンへ油を薄く広げ、弱めの中火で温めます。魚の皮を下に置き、3〜4分を目安に焼きます。
- 皮が鍋から離れるようになったら返し、身側を約2分焼きます。
- 火を止め、トングで挟んだペーパーで余分な脂を軽く拭きます。水15mlを鍋の空いたところへ静かに入れ、蓋をして弱火に戻します。
- 2〜3分ほどから厚い所を少し開き、中心が生っぽい場合は蓋を戻して加熱を続けます。中まで火が通ったら蓋を外して短く水分を飛ばし、大根おろしとレモンを添えます。
うろこと骨を取り、厚い皮に浅い切れ目を入れる
丸魚から用意する場合は、ひれや頭の棘を握り込まないように扱います。尾側から頭側へうろこ取りを短く動かし、ひれの付け根や腹側も確認してください。頭・内臓を除いて血を手早く洗い、三枚におろします。硬い頭を無理に割らず、骨に沿って身を外し、扱える大きさの切り身にします。
腹骨をすき取り、身の中央に残る骨を指の腹で確認します。抜ける骨は骨抜きで向きに沿って抜き、太くて抜くと身が裂ける部分は、骨の並びを細い帯状に切り取ります。この処理を終えた皮付きの身を240g量ります。
皮に長さ1〜2cmの浅い切れ目を1〜2本入れます。皮を切る程度で止め、身の奥まで割りません。冷凍していた身は冷蔵庫で解凍し、出た水分を拭いてから使います。厚い切り身と薄い尾側を一緒に焼くときは、同じ時間で仕上げず、薄いものを先に確認します。
塩を一度だけ振り、冷蔵庫で15分置く
塩2.4gを量り、皮と身の両面へ薄く均一に振ります。魚300gなら3gというように、骨を除いた身の重量に合わせて計算してください。粗い塩を一か所へ固めると塩辛い部分ができるので、指でほぐしながら散らします。
バットへ並べて覆い、冷蔵庫で15分置きます。浮いた水分をペーパーで押さえ、皮の溝や切り口も拭いてください。この配合では洗わず、追加の塩も振りません。室温へ長く出して温度を戻す工程は設けず、拭いたら焼き始めます。
待つ間に大根の皮をむいてすりおろし、ざるなどで水気を軽く切ります。強く絞って乾いた塊にせず、少し水分を残します。レモンは洗ってくし形に切り、生魚用のまな板や包丁と分けるか、洗浄してから扱います。
皮を下に置き、無理にはがさず焼き目を付ける
フライパンへ油5ml(2回に分ける場合は各回2.5ml)を入れて薄く広げ、弱めの中火で温めます。表面加工のある鍋は、説明書に従い、空焼きや強い予熱を避けてください。油から煙が出るまで熱しません。
魚を皮側から置き、反る場合はフライ返しで20〜30秒ほど軽く押さえます。その後は押し続けず、皮が鍋底へ触れた状態で3〜4分を目安に焼きます。油が跳ねる場合も、水分の多い魚を追加せず火を弱めます。
黒い皮は色が濃くなる変化が見えにくいため、皮の端が乾いてきたか、焦げたにおいや煙が出ていないかも合わせて見ます。焼けた香りと苦い焦げ臭を分け、焦げ臭が出たら時間を待たず消火します。
皮の端からフライ返しをそっと差し込み、少ない抵抗で離れるかを確かめます。まだ強く付いていて焦げていなければ、無理に引かず火を弱めて30秒ほど待ち、もう一度離れ方を確かめます。焦げ始めた場合は火を止め、下の対処のとおり薄いフライ返しで支えて外します。幅広く下を支えて返し、身側を約2分焼いてください。
消火して脂を拭き、少量の水で中心まで加熱する
いったん火を止めます。余分な脂がたまっていれば、乾いたトングで折りたたんだペーパーを挟んで軽く吸い取ります。手で直接拭かず、ペーパーは火元から離します。焦げた油を捨てて鍋を洗う場合は、十分に冷めてから行います。
消火したまま、鍋の空いたところへ水15mlを静かに注ぎます。顔や手を立ち上がる蒸気へ近づけず、蓋をして弱火で加熱を再開します。水が穏やかに沸き、蒸気が出る状態で2〜3分ほどから、厚い切り身の中心を確認してください。
厚い身を少し開き、中心の透明感がなく大きくほぐれるかを見ます。生っぽさが残る場合は蓋を戻して弱火で1分ずつ追加し、見直します。皮の黒さや表面の白さだけで終えません。
食品用温度計があれば、皮や鍋底を避け、厚い側面から感温部を身の中央へ差します。加熱の目安は中心75℃で1分以上です。75℃以上に達したら、その温度を1分以上保つよう加熱を続けます。届かなければ蓋を戻して加熱し、測り直します。色や見た目は加熱不足を見つける目安で、安全を保証するものではありません。
途中で水がなくなり、中心がまだ生っぽい場合は、火を止めてから水を小さじ1〜2ずつ静かに足します。蓋をして弱火へ戻し、蒸気を保って中まで加熱します。
中心の加熱が済んだら蓋を外します。鍋に水が残っていれば、弱めの中火で短く蒸発させて取り出します。皮をより乾かしたい場合は、皮側を下へ返して20〜30秒ほど様子を見ます。水がなくなった後も長く焼くと身が硬くなるため、表面が乾いたら止めてください。蒸し焼きの後は皮がしっとりします。仕上げに皮の表面を乾かすと香ばしさが戻りますが、厚い皮には弾力が残ります。
皮が付く・焦げる・身が硬いときの直し方
皮が付いたまま焦げ始めた場合や、短く待っても外れない場合は、火を止めて鍋を安定させ、薄いフライ返しを皮と鍋の間へ少しずつ入れます。箸で身だけを持ち上げません。中心がまだ生っぽい場合は、外した身を清潔な別フライパンへすぐ移し、水15mlを入れて蓋をし、弱火で加熱します。厚い所を開いて中まで火を通してください。
煙が出る、焦げたにおいがする場合も消火します。中心が未加熱なら、焦げていない身を別フライパンへすぐ移し、同じ蒸し焼きの手順で加熱を続けます。元の鍋は冷めるまで置き、焦げた油を熱いまま流したり、鍋へ大量の水を入れたりしません。苦味が全体へ回ったものは無理に食べません。
身が硬くなった場合は、中心加熱を確認してから鍋から出し、大きくほぐして大根おろしと合わせます。もう一度長く蒸しても元の食感には戻らないので、次は中心を確認できた時点で加熱を終え、皮を乾かす時間を短くします。
分けて焼くときは、次の切り身を入れる前に火を止め、軽い脂や汚れはトングとペーパーで拭きます。焦げた油が残る場合は十分に冷まして処理し、まだ焼いていない魚は冷蔵庫で待たせます。
盛り付けと保存、温め直し
皮を上にして皿へ盛り、大根おろしとレモンを横へ添えます。皮をぬらさず、食べる一口におろしやレモンを合わせると香ばしさを残せます。まず白身をほぐして塩味を確かめ、必要ならしょうゆを少量添えます。処理済みの切り身でも、食べる際に骨が当たったら取り除きます。
残す分は清潔な浅い容器へ小分けし、速やかに冷やして冷蔵します。早めに食べ切り、長く室温に置いたものや保存状態が不明なものは食べません。大根おろしやレモンは魚から分けます。
再加熱は冷たい清潔なフライパンへ魚と水15mlを入れてから火にかけ、蓋をして弱火で温めます。厚い身を開き、中心に冷たい部分を残さず十分に熱くして取り出します。温度計があれば前述の加熱の目安も確認します。皮の香ばしさだけを戻す短い焼き直しで終えないでください。
保存用レシピまとめ
フライパンで蒸し焼きにする塩焼きの材料と手順を、一枚で振り返れます。


