ヒラマサの照り焼きは、しっかりした身に甘辛いたれを薄く絡めて味わう料理です。切り身に薄く粉を付けて焼き、中心まで火が通ったら魚を取り出すのがコツ。たれだけを煮詰めると、魚を煮続けずに照りを付けられます。
皮付きの切り身2切れをフライパンで作り、香ばしく焼いた長ねぎを添えます。皮なし、粉なし、酒類なしで作る場合の選び方も、焼き始める前に確認できます。
ヒラマサの照り焼きの材料|2人分
骨を除いた身240gを、厚さ約2cmの2切れにします。調理時間は下処理済みの切り身から約25分が目安です。冷凍品は先に冷蔵庫で解凍し、丸魚は三枚におろして腹骨・血合骨を除いてから量ります。以下の分数は魚の厚さや火力で変わるため、途中の状態を見ながら進めてください。
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| ヒラマサ(皮付き、骨を除いた切り身) | 2切れ、合計240g |
| 長ねぎ | 80g |
| 薄力粉 | 6g |
| サラダ油 | 小さじ1(5ml) |
| 濃口しょうゆ | 20ml |
| 酒(食塩無添加) | 20ml |
| 本みりん | 20ml |
| 砂糖 | 5g |
| 水 | 20ml |
材料を替える場合
- 皮なし:皮を外すなら切り分ける前に皮を引くか、皮なしの切り身を用意します。重量は同じ240g。焼くときは広い面を下にします。
- 粉なし:薄力粉6gを省きます。たれが付きにくくなるので、火が通った魚を取り出した後にたれを煮詰め、最後にかけます。
- 酒類なし:酒と本みりんを省き、水は合計60ml、砂糖は合計8gにします。風味と照りは変わりますが、加熱と仕上げの順序は同じです。
酒や本みりんのアルコールは、短時間の加熱で必ずなくなるとは限りません。厳密に避ける必要がある場合は、しょうゆも製品表示やメーカーの案内を確認してください。
必要な道具
直径26cm程度のフライパンと蓋、幅広いフライ返し、トング、キッチンペーパー、たれを合わせる容器、清潔な取り出し皿を用意します。中心を測れる食品用温度計は、あれば使います。
基本の作り方
- 魚のうろこ・骨を確認します。皮なしにする場合は長い身のうちに皮を引き、その後、厚さ約2cmに切って水気を拭きます。長ねぎは4cmの筒切りにします。
- しょうゆ・酒・みりん・水を各20ml、砂糖5gと混ぜます。酒類なしなら上の配合へ替えます。
- 油を中火で熱し、長ねぎを3〜4分ほど転がして焼き、取り出します。
- 魚へ薄く粉を付け、皮側を3〜4分、返して約2分焼きます。皮が細い側面にある切り身は、広い面を下にして皮を鍋の縁へ寄せます。皮なしは広い面から、粉なしは水気を拭いた身をそのまま焼きます。
- 消火して余分な脂を拭き、合わせだれを加えます。蓋をして弱めの中火にかけ、ふつふつしてから2〜3分を目安に厚い中心を開いて確認。生っぽさがあれば加熱を追加し、再確認します。
- 火が通った魚を取り出し、長ねぎを戻します。ねぎがやわらかくなったら、蓋を外してたれを軽く煮詰め、魚とねぎにかけます。
1.骨とうろこを確かめ、切り身の厚さをそろえる
皮付きなら、皮の表面に残ったうろこを除き、洗った後に水気を拭きます。身の中央を指の腹でなぞり、血合骨が残っていれば骨抜きで抜きます。大きく抜けにくい骨は、骨の並びに沿って細い帯状に切り取ってください。
丸魚から用意する場合は、うろこ取りでうろこを除き、頭・内臓を取って腹の血を洗い流し、三枚におろして腹骨と血合骨を除きます。大きな魚の処理に慣れていなければ、持ち込み魚の処理に対応する店などへ相談し、皮付き・骨なしの切り身にしてから調理します。
皮を外す場合は、長い身のうちに尾側から皮と身の間へ包丁を入れ、皮を引いてから切り分けます。皮付き・皮なしのどちらも、厚い背側と薄い腹側を同じ焼き時間で扱わず、薄い切れから確認できるように置き分けます。厚い身を使う場合は下記の分数で終えず、薄い切り身を取り出した後も蓋をして加熱を続け、厚い中心を改めて確認します。
皮には身を深く切らない浅い切れ目を1〜2本入れ、表面の水分を押さえます。冷凍品は冷蔵庫で解凍してから同様に拭いてください。この配合はたれで塩味を付けるため、下塩はしません。
2.たれを合わせ、長ねぎを先に焼く
材料表の調味料と水を混ぜ、砂糖を溶かします。酒類を使わない場合も、しょうゆ20ml・水60ml・砂糖8gをここで合わせます。魚を焼く前に準備しておけば、焼き色が付いたところで次の工程へ移れます。
長ねぎは水気を拭いて4cmに切ります。フライパンに油小さじ1を広げ、中火で長ねぎを転がしながら数面に焼き色を付け、皿へ取り出します。3〜4分は目安で、この段階は香ばしさを付けるところ。中心をやわらかくするのは最後のたれ煮で行います。
3.薄い粉を付け、両面に焼き色を付ける
焼く直前に魚の両面へ薄力粉を薄くまぶし、余分な粉をはたきます。厚い粉の塊を残さず、表面をうっすら覆う程度にすると、たれが薄く絡みます。粉なしの場合は、表面の水分をもう一度拭いてから焼きます。
中火にしたフライパンへ皮側から入れ、3〜4分を目安に焼きます。皮が細い側面にある切り身は、広い面を下に置いて皮を鍋の縁へ寄せます。反って浮いたところは最初だけ軽く押さえ、焼き色が付き、フライ返しを下へ差し込める状態になったら返します。もう一面は約2分を目安に焼きます。
皮なしも広い面から焼き、表面が固まるまで触らずに待ちます。返すときは切り身の下を広く支えると割れにくくなります。皮が鍋に付いた場合は消火し、フライ返しを寝かせて少しずつ離し、続けてたれを加える工程へ進めます。
4.たれで中心まで火を通し、魚を取り出す
いったん火を止め、トングで持った乾いたペーパーで鍋の空いた部分の脂を拭きます。合わせだれを静かに注いで蓋をし、弱めの中火へ戻します。酒類なし・粉なしの場合も、この順序で加熱します。
たれがふつふつする火加減を保ち、2〜3分ほどから厚い部分を少し開きます。中心の透明感がなくなり、身がほぐれるかを見ます。透明感や冷たい部分が残るとき、火通りに不安があるときは蓋を戻し、約1分ずつ追加加熱して同じ中心を確かめます。厚さの違う切り身はそれぞれ確認してください。
見た目は加熱不足を見つけるための目安です。温度計があれば厚い側面から差し、皮や鍋に先端を当てずに中心を測り、75℃で1分以上を確認します。たれが先に減って鍋底が乾きそうなら、消火して水大さじ1を加え、蓋をして加熱を続けます。
火が通った魚は清潔な皿へ取り出します。ヒラマサのしっかりした身を、たれの濃さを調節する間も煮続けると硬くなりやすいため、ここで魚とたれを分けます。
5.長ねぎを仕上げ、たれに照りを付ける
長ねぎを鍋に戻し、中心まで熱くやわらかくなっているか、箸で押して確かめます。まだ硬ければ水大さじ1を足して蓋をし、弱火で1〜2分を目安に加熱して再確認します。
ねぎがやわらかくなったら蓋を外し、中火でたれを煮詰めます。30〜60秒ほどを目安に、泡が細かくなり、スプーンへ薄くまとわるところで火を止めます。粉なしではとろみの付き方が違うので、糸を引くほど煮詰めず、軽く濃くなったところで止めてください。
魚の横に長ねぎを盛り、たれを少量ずつかけます。蓋をして仕上げた皮はしっとりし、甘辛いたれが絡みます。皮も身と一緒に、たれを絡めて味わってください。
焦げたとき・たれが濃いときの直し方
たれを入れる前に焦げが出たら:消火し、魚を清潔な別のフライパンへ移して、合わせだれを加えます。蓋をして弱めの中火へかけ、工程4の中心確認まで続けます。焦げた鍋の片付けは、魚の加熱を終えてから行います。
たれが焦げたら:焦げていない身を別のフライパンへ移し、水30mlを加えて蓋をし、弱火で中心まで加熱します。焦げだれは使わず、加熱済みの魚へしょうゆを少量添えると食べられます。
濃すぎる・薄すぎる:魚を取り出した後、濃ければ消火して水小さじ1〜2を加え、再び軽く煮立てます。塩気も薄ければ魚を戻さず、たれだけを少しずつ煮詰めます。
身が硬くなったら:加熱を確認できた魚を大きくほぐし、たれを少量絡めます。次回は切り身の厚さをそろえ、中心まで火が通ったものから取り出してください。
使う魚と保存の注意
魚名と保冷状態が確認できるヒラマサを使います。釣った魚は氷などで低温を保って持ち帰り、調理直前まで冷蔵します。異臭や不自然な変色がある魚、保冷状態が分からない魚は使いません。
ヒラマサにはシガテラ中毒の原因となった記録があります。漁獲地域の自治体などが出す注意情報を確認し、毒化の懸念がある魚は使わないでください。原因となる毒は通常の加熱や冷凍では取り除けません。
残す分は清潔な浅い保存容器へ小分けし、速やかに冷まして冷蔵します。早めに食べ切り、室温に長く置いたものや保管状態が分からないものは食べません。温め直すときは冷たいフライパンへ魚・たれ・水大さじ1を入れ、蓋をして弱火で加熱。中心まで十分に熱くなったことを確かめ、不足なら加熱を足します。
保存用レシピまとめ
ヒラマサの照り焼きの材料と手順を、一枚で振り返れます。


