ヒラマサのカマは、胸びれの付け根を囲む骨の間に厚い身が付いています。表面を香ばしく焼きながら、骨のくぼみに残る身まで確かめて火を通すのが塩焼きのポイントです。塩を振って出た水分を拭き、オーブンでゆっくり焼くと、形の違うカマを途中で何度も返さずに仕上げられます。
ここでは頭を含まない骨付きのカマ2切れを使います。焼き上がりは大根おろしとすだちを添え、骨から身を少しずつ外して食べます。香ばしい皮と、骨に沿ってほぐれる厚い身の両方を楽しめます。
ヒラマサのカマ塩焼きの材料|2人分
骨付き重量で合計400g、身が厚い部分で2〜3cm程度のカマを想定しています。小さな切り落としや頭を半割りにしたものは、形も火の入り方も異なります。所要時間は下処理済みのカマから約50分が目安です。釣った魚から取り分けた、塩を振る前の生のカマを使います。冷凍品は冷蔵庫で解凍してから始めてください。材料より厚いカマは、持ち込み魚の処理に対応する店などへ分割を相談し、厚い身や骨際を開いて確かめられる大きさにします。
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| ヒラマサのカマ(頭なし、骨付き) | 2切れ、合計400g |
| 塩 | 4g |
| 大根 | 100g |
| すだち | 1個 |
塩4gは骨を含む重量の1%です。大きさが異なる場合は骨付きで量り、300gなら3g、500gなら5gを目安にします。
必要な道具
オーブンと天板、耐熱手袋、トングを用意します。食品用温度計はあれば使います。天板には魚を重ねず置き、敷材を使う場合は機器の説明書で認められた耐熱材を使います。敷材の耐熱温度・使用時間を守り、ヒーターへ触れない大きさにします。
作り方の流れ
- カマのうろこ、残ったえらや血、骨の破片を除き、短く洗って水分を拭きます。
- 塩4gを全体へ振り、冷蔵庫で20分置きます。オーブンを200℃へ予熱します。
- 出た水分を拭き、天板に皮側を上にして重ならないよう並べ、200℃のオーブンへ入れます。
- 焼いている間に大根をすりおろし、すだちを半分に切ります。200℃で20分ほどから取り出し、厚い身と骨際を数箇所開いて確認します。生っぽさが残るときはオーブンへ戻し、2〜3分ずつ焼き足して見直します。
- 胸びれの付け根や骨のくぼみまで確認し、中心まで十分に火を通します。表面が先に濃くなるときは、後述の温度を下げる方法で続けます。
- カマを盛り、用意した大根おろしとすだちを添え、骨を外しながら食べます。
1.カマのうろこ、血、骨の破片を取り除く
胸びれの周りや皮の端には、小さく硬いうろこが残りやすくなっています。うろこ取りを短く動かして除き、指で皮をなぞって引っかかりがないか確かめます。骨の切断面は鋭いことがあるので、力を込めて素手でつかまないでください。
えらが残っていれば取り除き、骨のくぼみに付いた血を流水で短く洗い流します。硬い血の塊は清潔な小さなブラシなどでやさしく落とします。切断時の細かな骨片も見て取り除き、水に長く漬けず、皮とくぼみの水分をペーパーで丁寧に吸い取ります。大きな頭や硬い骨を家庭で無理に割らず、扱える大きさに処理されたカマを使うと進めやすくなります。
ひれが大きく出て焦げやすい部分は、無理なく切れる範囲をキッチンばさみで短く整えます。太い付け根へ力をかけて切ろうとせず、切りにくければ下処理を頼んでください。皮が広く張った部分には、長さ1〜2cm、皮が切れる程度の浅い切れ目を1〜2本入れます。
2.塩を振って冷蔵し、出た水分を拭く
塩4gを量り、皮側、身側、骨のくぼみへ薄く分けて振ります。一箇所へ固めず、指先で少しずつ散らしてください。カマは身の薄い縁と厚い付け根が隣り合うため、薄い縁へ厚い身と同じ量を集中させないようにします。バットへ並べて覆い、冷蔵庫で20分置きます。
塩を振った後に出た水分を、皮と身の両側から拭き取ります。骨のくぼみにも新しいペーパーを当て、たまった水分を残さないようにします。下味に量った4gで仕上げるため、拭いた後の追加の塩は不要です。
3.200℃のオーブンで焼き、厚い身と骨際を確かめる
200℃へ予熱したオーブンで焼きます。カマは皮側を上にし、身や骨が重ならないよう天板へ置きます。天板の位置は機器の焼き魚に適した段を使い、皮がヒーターへ近付きすぎないようにします。途中で庫内から煙が増える場合は、そのまま続けず機器の説明書に従って加熱を止め、原因を確認してください。
20分ほどから取り出し、胸びれの付け根に近い厚い部分と骨のくぼみの身を箸で少し開きます。中心の透明感がなくなり、身が骨からほぐれるかを見ます。生っぽさが残る場合や判断に迷う場合はオーブンへ戻し、2〜3分ずつ追加して同じ所を見直します。2切れそれぞれの厚い所を確認し、薄い端だけで終えません。
20分は確認を始める目安で、カマの形、冷たさ、オーブンによって前後します。
食品用温度計があれば、骨や天板を避け、胸びれの付け根と骨のくぼみにある厚い身の中心を数箇所測ります。加熱の目安は中心75℃で1分以上です。届いていなければ加熱を続け、中心で75℃以上を1分保つことを確認します。見た目だけでこの温度と時間を満たしたとは判断できません。
2切れの骨の大きさが同じでも、付いている身の厚みが違えば焼き上がりはそろいません。一方が中まで焼けたら先に取り出し、もう一方だけを追加で焼きます。天板の奥側ばかり色付く場合は、耐熱手袋で天板を扱い、機器の説明書に従って前後の向きを変えます。薄い縁が焦げるまで待たず、厚い身と骨際を確かめながら進めます。
中心に生っぽさが残るのに皮が濃く色付く場合は180℃へ下げます。説明書で使える場合は、色の濃い部分へアルミホイルをふんわりかぶせ、ヒーターへ触れないようにして加熱を続けます。温度を下げた後も、厚い中心と骨際を再確認してから取り出します。
4.大根おろしを添え、骨から身を外して食べる
魚が焼ける間に大根を洗って皮をむき、おろし器ですりおろして軽く水を切ります。すだちは洗い、横半分に切ります。カマを器へ移し、大根おろしとすだちを添えます。すだちは種を除きながら、食べる分へ少しずつ搾ってください。
厚い身を箸で少しずつ外し、骨をよけて食べます。胸びれの付け根や皮の裏には細い骨が隠れていることがあるので、ひと口分ずつ確認します。子どもや骨の扱いが難しい人へは、大人が明るい場所で身をほぐし、指でも骨を確かめてから取り分けてください。
付着、塩味、焼き過ぎへの対処
皮を上にして焼くので、天板へ接した身や皮の端が付くことがあります。付いたときは、トングで身を引っ張らず、薄いフライ返しを寝かせて少しずつ離します。中心がまだ生っぽい場合は、説明書に合う清潔な天板へ移して焼き続け、厚い身と骨際まで火を通してから盛り付けます。
塩辛い場合は、中まで加熱できた身を骨から外し、大根おろしと一緒に少量ずつ食べます。しょうゆを重ねると塩味が強くなるため、この配合では添えません。硬くなった身も十分に加熱したものを大きくほぐし、大根おろしの水分を少し絡めると食べやすくなります。次回は薄いカマを早めに確認し、火が通ったものを長く庫内へ残さないようにしてください。
原料の確認と残ったカマの保存
魚名と保冷状態が確認できるカマを使い、調理直前まで冷蔵します。異臭や不自然な変色、保冷状態への不安があるものは使いません。ヒラマサにはシガテラ中毒の原因となった記録があるため、漁獲地域の自治体などの注意情報も確認してください。毒化の懸念がある魚は使わず、加熱や冷凍で無毒化しようとしないでください。
残す分は、清潔な器具で骨から身を外し、小骨を確かめます。浅い容器へ小分けして速やかに冷やし、冷蔵して早めに食べ切ります。大根おろしはできるだけ食べる直前に用意します。室温へ長く置いたものや、管理状態が分からないものは食べません。
温め直すときは、火にかける前のフライパンへ骨から外した身と水30mlを入れ、蓋をして弱火で温めます。厚い身を開いて冷たい部分を残さず十分に熱くし、温度計があれば前述の中心加熱の目安も確認します。表面をさらに焦がすより、少量の水で蒸し温める方が乾燥を抑えやすくなります。
保存用レシピまとめ
ヒラマサのカマ塩焼きの材料と手順を、一枚で振り返れます。


