ホウボウのフライは、サクサクしたパン粉の衣と、ほぐれる白身を一緒に楽しめる料理です。細長い身を大きめに残すと、衣に包まれた魚を切り分けながら食べられます。皮と硬い小骨を除き、薄力粉、卵、パン粉を薄く重ねて作りましょう。
2人分の目安は正味250〜300g、4〜6切れです。170℃前後の油で揚げ、衣の色とは別に中心までの火通りを確認します。キャベツとタルタルを先に用意して冷蔵しておくと、魚が揚がったら盛り付けてすぐに食べられます。
材料(2人分)
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| ホウボウの身(皮・腹骨・小骨を除く) | 250〜300g、4〜6切れ。厚さ1〜1.5cm程度 |
| 塩 | 1.5g |
| こしょう | 少々 |
| 薄力粉 | 大さじ3、約27g |
| 卵 | 1個 |
| パン粉 | 乾燥パン粉40〜50gを目安に、足りなければ追加 |
| 揚げ油 | 鍋と加熱機器の適正油量。魚が浸かる深さ3〜4cm程度を目安にする |
| キャベツ | 100g、千切り |
| レモン | くし形2切れ |
| タルタルソース | 大さじ3〜4、市販品または下記の作り方で |
粉とパン粉は付けやすいように広げる分を含むため、全量が魚に付くわけではありません。生魚や卵に触れた残りは、袋へ戻さず処分します。
必要な道具
切り身が折れずに入る揚げ物鍋、衣用の浅い容器3つ、油切り用の網、魚を広く支える網じゃくしを用意します。油温計があれば油の温度を、食品用中心温度計があれば魚の火通りを数値で確かめられます。鍋と機器が指定する最低油量・最大油量を守り、IHでは対応する鍋と揚げ物モードを使います。
手作りタルタルの材料
市販品に替えて手作りする場合は、衣用とは別に固ゆで卵1個、マヨネーズ大さじ2、みじん切り玉ねぎ大さじ1、レモン汁小さじ1/2、こしょう少々を用意します。卵を刻み、ほかの材料と混ぜて冷蔵します。玉ねぎを水にさらす場合は、しっかり絞ってから加えてください。できた分から大さじ3〜4を添え、余る分は別に冷蔵して当日中に食べます。
基本の作り方
- キャベツ、レモン、タルタルを準備して冷蔵します。ホウボウは皮を残すか決めてから、下記の方法で皮と骨を処理し、切り身の厚さを確かめます。
- 魚へ塩1.5gを振り、冷蔵庫で5〜10分置きます。出た水分を拭き、こしょうを少量振ります。
- 薄力粉を薄く付けて余分を落とし、溶き卵、パン粉の順に衣を付けます。
- 油を170℃に温め、魚同士が触れない量を入れます。衣が固まってから一度返し、両面が薄いきつね色になってきたら、厚い中心を確かめます。
- 各回で厚い一切れを開き、中心が半透明で生っぽい場合や加熱に迷う場合は油へ戻して揚げ足し、同じ切れ目を開いて再確認します。中まで火が通ったら網へ取り出して油を切り、キャベツ、レモンと盛ってタルタルを別添えにします。
付け合わせを用意し、魚の皮と骨を処理する
キャベツを千切りにして洗い、水をよく切ります。レモンを洗って切り、タルタルとともに冷蔵庫へ入れます。この後は生魚を触るので、付け合わせに使った皿を魚の下処理用に使い回さないでください。
三枚おろしの身から硬い小骨を抜く
一尾から作る場合は、うろこ取りなどで細かなうろこを落とし、頭とえら、内臓を除きます。腹の血を洗って水分を拭きます。背側と腹側から中骨に沿って切り込み、左右の身を外して三枚におろしたら、腹骨を薄くすき取ります。
頭寄りの身の中央には硬い小骨が残ります。指の腹で位置を確かめ、骨抜きで骨の根元近くをつかみ、身を支えながら抜きます。抜くと大きく裂けそうな骨は、その列を細い帯状に切り取ってください。衣を付けると見えなくなるため、この段階で両面を確かめます。
皮を残すか決め、細長い形を生かす
基本は皮なしで、白身とパン粉の衣を味わいます。皮の歯ごたえも楽しむなら、皮を引かずに残します。皮付きの場合は残ったうろこを確認して取り除き、皮へ浅い切れ目を入れます。皮なしにする場合は、次の方法で引いてください。
皮を下にして置き、尾側の端から皮と身の間へ包丁を入れます。皮を押さえ、刃をまな板とほぼ平行に保って、皮を左右に引くようにしながら身を外します。小さく切り分ける前に皮を引いた方が、押さえるところを残せます。
ホウボウは頭に比べて身が細長い魚です。小さい魚のフィレは一枚のまま使い、大きいものは鍋へ収まる長さに切ります。頭側が1.5cmを超えて厚い場合は、まな板に置いて上から手を添え、包丁を寝かせて厚みの中ほどへ横から切り込みます。切り離す手前で止めて開き、1〜1.5cm程度の厚さにします。包丁を進める先に指を置かないようにしてください。薄い尾側は別にして、揚げ上がりを早めに見ます。
皮付き・皮なしのどちらも、厚みをそろえたら下塩へ進みます。
水分を拭き、衣を薄く密着させる
下塩をして冷蔵庫で5〜10分置いたら、キッチンペーパーで表面と切り口の水分を押さえます。こしょうは少量にし、魚の水気を取ってから衣を付けてください。
浅い容器を3つ並べ、薄力粉、よく溶いた卵、パン粉を別々に入れます。まず薄力粉を両面と端へ薄く付け、余分を軽くはたいて粉の塊を落とします。卵へくぐらせたら持ち上げ、糸のように落ち続ける卵液を切ってパン粉へ置きます。上からもパン粉をかけ、手のひらで軽く押さえて全体へ付けます。
パン粉を握り込んで厚く固めず、身の端や切れ目にも薄く付けます。片手を粉とパン粉用、もう片手を卵用にすると作業しやすくなります。衣を付けた魚は重ねず置き、次に揚げる分は冷蔵庫へ戻してください。
細く分かれた身も、一切れずつ衣を付ける
硬い血合い骨の列を切り除くと、ホウボウのフィレが細い二本に分かれることがあります。細い身も平らな形のまま、一切れずつ衣を付けます。厚みが均一なまま揚げられ、中心の火通りも確かめやすくなります。
170℃前後で少量ずつ揚げる
衣が固まるまで触らない
170℃前後の中温を目安にし、油温計や機器の温度設定があれば使います。温度計がなければ木の菜箸を軽く湿らせ、水分を布巾で十分に拭き取って先を油へ入れます。浸した部分から細かな泡が出る状態が中温の目安です。泡がほとんど出なければもう少し温め、勢いが強すぎれば火を弱めるか一度止め、落ち着いてから入れます。これは概算の目安で、正確な温度を保証しません。水滴を油へ入れず、煙が出るまで熱しません。魚を低い位置から静かに入れ、油の表面の半分程度が空く量で2〜3回に分けて揚げます。
入れてすぐは衣がはがれやすいため、動かさずに待ちます。衣が固まり、触っても崩れにくくなったら一度返します。細長い身は箸先だけでつかまず、網じゃくしなどでも支えると折れにくくなります。
衣の色と身の中心を分けて確認する
両面が薄いきつね色になってきたら中心も確認します。衣だけが色付くこともあるため、表面の色だけで取り出さないようにします。各回で厚い一切れを清潔な網へ一時的に上げて割り、中心の透明感がなく身がほぐれるかを見ます。
中心に生っぽさが残る場合や加熱に迷う場合は油へ戻して揚げ足し、同じ切れ目をもう一度開きます。衣が焦げそうなのに中心が生っぽい場合は揚げ鍋の火を止め、魚を別の清潔なフライパンへ移し、少量の水を加えてふたをして蒸し、中心を再確認します。蒸した魚は揚げ油へ戻しません。薄い尾側と厚い頭側は別々に確かめます。
食品用温度計があれば、網へ上げた一切れの側面から中心温度計を差します。中心75℃以上になったら、その温度以上を1分以上保つよう加熱します。揚げている魚は油へ戻し、蒸す方法へ切り替えた魚はそのまま蒸して確認します。途中で下がった場合は温度を戻して保持します。高温の油を測った直後のセンサーをそのまま使わず、使用方法に従います。衣の色や身のほぐれ方は生っぽさを見つける目安で、温度条件を満たした証明にはなりません。
網へ上げて、重ねず油を切る
揚がった魚は清潔な網付きバットなどへ置きます。フライ同士を重ねず、蒸気と余分な油を逃がしてください。次の魚を入れる前に衣のかすを取り、油温が戻ったことを確認します。
キャベツは水をよく切り、フライの下へ敷き込まず脇へ盛ります。タルタルは別添えにして、衣をぬらさず食べる直前に付けます。
よくある失敗と調整
| 状態 | 見直すところ |
|---|---|
| 衣がはがれる | 魚の水分を拭き、薄力粉の塊を落とす。油へ入れた直後は動かさない |
| 衣の色が濃いのに中心が生っぽい | 上記の別フライパンで蒸す方法で中心を再確認。次回は頭側の厚い部分を開いてそろえる |
| べたつく | 一度に入れる量を減らし、各回で油温を戻す。揚げた後は重ねず網に置く |
| 細い身が折れる | 衣が固まってから広く支えて返す。尾側を細かく切りすぎない |
衣がはがれたときの、今できる対処
油へ入れる前なら、衣が付いていない所の水気を押さえ、その部分へ薄力粉、卵、パン粉を薄く付け直します。油の中で衣がはがれたら、いったん触るのをやめ、残った衣が固まってから広く支えて返します。
身が折れた場合は、一切れずつ中心まで加熱して取り出します。皿ではキャベツの横へ並べ、タルタルを添えれば、小さなフライとして食べられます。衣が焦げそうなのに厚い頭側が未加熱なら、上記の別フライパンで蒸す方法へ切り替えて中心を再確認してください。
揚げ油と食材の安全管理
揚げ物の最中はその場を離れず、ふたをしません。ぬれた器具や魚の余分な水は油はねにつながるため、衣付け前と道具の水分を確認します。煙が出たら加熱を止め、油へ水を入れないでください。
釣った魚は保冷して持ち帰り、清潔に下処理します。魚種や保冷履歴が不明なもの、常温に長く置いたもの、異臭などの異常があるものは使いません。生魚と卵を扱った箸や容器は、揚がったフライやタルタル用の器具と分けます。
保存と温め直し
残るフライはタルタルやキャベツを分け、清潔な浅い容器で速やかに冷まして冷蔵します。翌日までに食べる計画にし、先になる場合は早い段階で一切れずつ包んで冷凍します。冷凍日を書いて早めに使い、保存日数だけで安全とは判断しません。
冷凍品は冷蔵庫で解凍し、電子レンジなどで位置を変えながら十分に温めます。厚い一切れを開き、中心が冷たければ追加加熱して再確認し、温度計があれば上記の目安も確認します。その後、トースターなどで短く表面を焼くと衣の水分を飛ばせます。油が落ちるため機器に合う受け皿を使い、焦げる前に取り出してください。タルタルは別に冷蔵し、作った日に食べ切る量を用意します。
よくある質問
冷凍の切り身を使えますか?
冷蔵庫で中心まで解凍し、出た水分を拭いてから使えます。皮を残すか決め、骨の処理を済ませてから、同じ順で下塩と衣付けへ進みます。
少量の油で揚げ焼きにできますか?
この手順では、機器の指定油量を満たし、魚が浸かる深さの油を使います。油を薄くすると上面が油へ触れず加熱の進み方が変わるため、同じ手順のまま量だけ減らさず、揚げ焼き専用のレシピと対応器具で作ってください。
保存用レシピまとめ
ホウボウのフライの材料と手順を、一枚で振り返れます。


