近海のライトジギングで船の真下を中心に狙うなら、最初の1台はPE1〜1.5号を200m以上巻ける150〜200番級の両軸リールが基準になります。40〜160g前後のジグを使う場面では、ライン容量に加えて、ハンドル1回転の巻き取り長、ハンドル形状、カウンターの有無を見れば用途を絞れます。
ジグを少し投げて斜めに引く釣りや、さらに軽いスーパーライトジギング(SLJ)ではスピニングも有力です。この記事では、両軸とスピニングの使い分け、水深・ジグ重量・PEラインから決めるリールサイズ、ギア比の見方を整理し、ライトジギングで役割の異なる両軸リール5機を比較します。
ライトジギング用リールは水深・ジグ重量・PEラインから決める
ライトジギングには厳密な重量境界がありません。近海では、40〜160g前後のジグとPE1〜2号前後を使う釣りがひとつの目安になります。潮が速い海域や水深100m前後では180g近いジグが必要になることもあり、反対に浅場では100g未満で成立することもあります。
そのため、リールだけを先に決めるより、予約する船でよく使うジグ重量、PE号数、必要なライン長、スピニングとベイトのどちらが多いかを確認します。釣り方全体や船宿へ確認する項目は、初心者向けジギング完全ガイドでもまとめています。
| 釣りの目安 | ジグ重量 | PEライン | 両軸の目安 | スピニングの目安 |
|---|---|---|---|---|
| SLJ・浅場の軽量側 | 10〜100g前後 | 0.6〜1.2号前後 | 100〜200番級 | 2500〜4000番級 |
| 近海ライトジギング | 40〜160g前後 | 1〜2号前後 | 150〜300番級 | 4000〜6000番級 |
| さらに重い近海ジギング | 150〜200g以上を多用 | 2号以上を使う場面が増える | 200〜300番以上を含めて検討 | 5000〜6000番以上も候補 |
表はメーカーの現行ライトジギング/SLJロッドで想定されているリールサイズとPE範囲をもとにした目安です。番手はメーカーをまたいだ共通規格ではありません。購入時は、最終的に使うPEを必要な長さだけ巻けるかを製品の糸巻量で確認してください。
両軸とスピニングはジグを入れる方向で選ぶ
船の真下へ落として底を取り、同じ水深を何度も探るなら両軸リールが向きます。クラッチ操作でラインを出せるため、着底後の巻き始めへ移りやすく、カウンター付きなら魚が当たった水深も数字で記録できます。
スピニングは、船長の指示範囲でジグを少し先へ入れる、ドテラ流しで斜めに探る、軽いジグを広く動かす場面に対応しやすい方式です。現行のシマノのライトジギング用スピニングロッドでは、4000〜6000番級を組み合わせる設計があります。SLJ側では2500〜4000番級まで小さくなるため、同じ「ライト」でも使うジグとPE号数に合わせて番手を変えます。
| 比較項目 | 両軸・ベイト | スピニング |
|---|---|---|
| 得意な入れ方 | 船下へ落とす縦方向 | 少し投げる・斜めに引く |
| 水深管理 | カウンター付き機種を選べる | 色分けPEと船長の指示を使う |
| フォール操作 | 親指やフォールレバーで速度を調整しやすい | ベール操作でラインを放出する |
| 向く場面 | バーチカル、タチウオ、中層の反応を繰り返し狙う | SLJ、広範囲攻略、斜め引き、速い誘い |
糸巻量は「PE何号を何m」で確認する
近海ライトジギングの最初の両軸なら、PE1〜1.5号を200m以上巻けるかが確認しやすい基準です。水深が70mでも、実際には船が流れ、ラインが斜めに出たり、高切れや根掛かりでラインを失ったりします。水深と同じ長さだけ巻く構成では余裕がありません。
PE2号を300m必要とする船、80〜100m級の深場、良型青物を主に狙う海域では、150番級の軽さより糸巻量と高負荷時の巻き上げを優先します。今回の候補では、PE1.5号200mの150番級と、PE2号300mを巻ける200番級で用途が明確に分かれます。
ギア比は記号より1回転の巻き取り長を見る
HGやXGなどの表記はメーカーやシリーズによって意味が異なるため、比較するときはハンドル1回転で何cm巻けるかを確認します。今回の5機では69〜91cmまで差があります。
69〜72cm級は、一定のテンポで巻き続けるライトジギングやタイラバなどへ兼用しやすい範囲です。81〜91cm級は、深い場所からの回収、速い誘い、魚が走った後のライン回収を短いハンドル回転で進められます。一方で、高速側ほど負荷が掛かった状態ではハンドルを重く感じることがあるため、ジグ重量・ハンドル長・ギア設計も合わせて見ます。
カウンターは中層の再現に役立つ
カウンター付き両軸リールは、魚が当たった水深や底から巻いた距離を数字で確認できます。タチウオや中層の青物で「水深50m付近」「底から10m」と指示されたとき、同じ範囲へ戻しやすくなります。
カウンターは海底までの鉛直水深そのものを測る機器ではなく、リールから出たライン量を基に表示します。潮でラインが斜めになれば、表示値と真下の水深は一致しません。詳しい使い方と150・200・300番の違いは、カウンター付き両軸リールの選び方で確認できます。
ハンドルと最大ドラグは対象魚と負荷に合わせる
ダブルハンドルは一定速度で巻き続ける操作を作りやすく、タイラバや船ライトゲームまで兼用する場合に向きます。長いシングルハンドルや大きめのノブは、重いジグの回収や青物とのやり取りで手のひらへ力を掛けやすくなります。
最大ドラグ力は、リールが設定できる上限の目安です。実釣で常に最大値まで締める数値ではありません。PEライン、リーダー、ノット、ロッド、フック、対象魚に合わせて実際のドラグを調整します。ライトジギングで大型魚が混じる海域なら、糸巻量とハンドルに加えてドラグ性能も比較してください。
ライトジギング用両軸リール5機を比較
| 商品 | 自重 | ギア比 | 巻上長 | 主なPE糸巻量 | 最大ドラグ | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| シマノ バルケッタ BB 150DHHG | 220g | 7.0 | 70cm | 1.5号200m・2号150m | 5kg | カウンター+55mmダブルハンドル |
| シマノ グラップラー BB 150HG RIGHT | 210g | 7.2 | 72cm | 0.8号400m・1号330m・1.5号200m | 5kg | ライトジギング専用・60mmパワーハンドル |
| シマノ グラップラー CT 150XG | 240g | 8.1 | 81cm | 0.8号400m・1号330m・1.5号200m | 5kg | カウンター+フォールレバー |
| ダイワ LIGHT SW X IC SS | 245g | 6.3 | 69cm | 0.4〜0.6号200m・0.8号150m | 5kg | 細PE向け浅溝・ICカウンター |
| ダイワ 23 ティエラ LJ IC 200H | 370g | 7.3 | 91cm | 2号300m・3号200m | 10kg | 高負荷側・IC・長いパワーハンドル |
おすすめ5機の特徴と向く使い方
自重245g、ギア比6.3、1回転69cm、最大ドラグ5kg。PE0.4〜0.6号を200m巻ける浅溝スプールとICカウンター、100mmダブルハンドルを備えています。通常のPE1〜2号ライトジギングより、細いPEを使うSLJや船ライトゲーム側の比較候補です。
向く人:PE0.6号前後を使うスーパーライトジギングや、細糸で水深を数字管理したい人。
注意点:入力可能なPEは0.4〜1号で、0.8号は150mです。PE1.5〜2号を使う一般的なライトジギング用として選ぶ機種ではありません。
自重370g、ギア比7.3、1回転91cm、PE2号300m・3号200m、最大ドラグ10kg。ICカウンターに加え、75〜85mmの長いハンドルアームを備え、深場や重いジグ、大型青物が混じるライトジギングまで対応範囲を広げたモデルです。
向く人:PE2号を300m確保し、80〜100m級の水深や高負荷時の巻き上げまで考える人。
注意点:370gあるため、100〜150番級より手元は重くなります。PE1号前後・100g未満の軽いジグ中心なら、より小型のリールの方がタックル全体を軽くできます。
迷ったときは釣行条件で5機を分ける
- PE1〜1.5号・カウンターなしの専用機:グラップラー BB 150HG
- カウンター付きでタイラバなどにも兼用:バルケッタ BB 150DHHG
- フォール速度とヒットレンジまで再現:グラップラー CT 150XG
- PE0.6号前後のSLJ・細糸船ライトゲーム:LIGHT SW X IC SS
- PE2号300m・深場・高負荷まで広げる:ティエラ LJ IC 200H
最初の1台を近海ライトジギング専用として選ぶなら、PE1.5号200mを巻ける150番級がひとつの基準です。中層を繰り返し狙うならカウンター付き、ジグの回収速度を上げたいなら1回転80cm以上の高速側、PE2号300mが必要なら200番級へ広げます。
150〜200g以上のジグやPE2〜4号を中心に使い、ブリ・ヒラマサ・カンパチなど大型青物を主対象にする場合は、ライトジギングの150番級だけで考えず、オフショアジギングリールの選び方も比較してください。ロッド側も同じジグ重量とPE号数へそろえる必要があるため、オフショアジギングロッドの選び方と合わせて確認するとタックル全体の条件を揃えられます。
