マトウダイのフィッシュアンドチップスは、皮と骨を除いた白身を炭酸水の衣で揚げ、太めのフライドポテトを添えて作ります。薄力粉と片栗粉を合わせた衣のカリッとした歯触りと、マトウダイの柔らかな白身を一緒に楽しめます。
じゃがいもを先に下ゆで代わりのレンジ加熱で柔らかくし、ポテト、魚の順に揚げます。魚は身割れした区切りに沿って切り、薄い端と厚い部分を分けて揚げます。衣をつけるのはポテトが揚がってから。冷たい衣を練りすぎず、魚の中心まで火を通して仕上げます。
フィッシュアンドチップスの材料
2人分です。マトウダイは皮なし・骨なしの正味250gを使い、長さ6〜8cm、厚さ1〜1.5cmの4〜5切れにします。衣は魚をくぐらせるため、余裕のある分量です。
| 材料 | 2人分の目安 |
|---|---|
| マトウダイの切り身 | 250g(皮なし・骨なし) |
| 魚の下味用の塩・こしょう | 塩1.5g、こしょう少々 |
| 打ち粉用の薄力粉 | 大さじ1(約9g) |
| じゃがいも | 300g |
| ポテト用の塩 | 少々 |
| 揚げ油 | 揚げ鍋の指定油量に従う |
| レモン | くし形2切れ |
| パセリ | 少量 |
| タルタルソース | 大さじ3〜4(市販品でよい) |
炭酸水の衣
| 材料 | 2人分の目安 |
|---|---|
| 薄力粉 | 50g |
| 片栗粉 | 50g |
| ベーキングパウダー | 1g |
| 無糖・無香料の炭酸水 | 120ml(よく冷やす) |
必要な道具
安定した揚げ物用の鍋と揚げ網、網じゃくし、ボウル、電子レンジ対応の容器とラップ、竹串、包丁・まな板、食品用ペーパーを用意します。油温計と食品用の中心温度計はあれば使います。測定範囲と用途が異なるため、揚げ鍋と料理用温度計の選び方も確認してください。鍋の適正油量とコンロの最低油量を守り、油を少なくしすぎないようにします。
基本の作り方
- レモンとパセリを洗って用意する。じゃがいもを1cm角の棒状に切り、レンジで芯まで柔らかくして水気を取る。
- 魚の皮と骨を除き、厚さ1〜1.5cmへ切る。塩を振って冷蔵庫で5〜10分置き、水分を拭いてこしょうを振る。
- ポテトを175℃前後の油で色づくまで揚げ、網へ取って塩を振り、火を止める。
- 魚を揚げる直前に粉類と冷たい炭酸水を合わせる。
- 油を温め直し、魚に打ち粉と衣をつけて少量ずつ揚げる。厚い身を油から出して中心を確かめる。生っぽい、または迷う場合は追加加熱して再確認する。
- 網で油を切り、ポテトと盛る。タルタルソースとレモンを添え、熱いうちに食べる。
工程ごとの詳しい作り方
1.付け合わせを準備し、じゃがいもを柔らかくする
魚を扱う前にレモンとパセリを洗い、水分を取ります。レモンはくし形に切り、パセリとともに清潔な容器で覆って冷蔵します。
じゃがいもを洗って皮をむき、芽と緑色の部分を周囲ごと十分に除いて、1cm角・長さ5〜6cmの棒状に切ります。短く水にさらして表面のでんぷんを流し、水を切って耐熱容器に広げます。ふんわりとラップをかけ、600Wで4分加熱します。
上下を返し、太い1本に竹串を刺して確認します。中心が硬ければ1分ずつ追加し、芯まで抵抗なく通る状態にします。容器を開けるときは蒸気を手や顔へ向けないでください。ざるや皿に広げて粗熱を取り、表面の水分をペーパーで拭きます。熱いまま水気ごと油に入れると油はねが増えます。
広く緑化しているものや中心まで緑色のもの、未熟なものは使いません。食べて苦みやえぐみを感じた場合は、一緒に調理した食材も含めてそれ以上食べないでください。ソラニンやチャコニンは、レンジや揚げ加熱で確実に減らせるものではありません。
2.身を皮から外し、厚さをそろえる
冷凍の切り身は、中心に硬い凍結部分がなくなるまで冷蔵庫で解凍し、出た水分を拭いてから下ごしらえします。
丸魚は帰宅後の下処理に沿ってエラ・内臓・血を取り、洗って水分を拭きます。ヒレの棘を握り込まないようにして頭を落とし、背側と腹側から中骨に沿って刃を進め、左右の身を外します。腹骨を薄くすき取り、皮を下に置きます。尾側の端を押さえ、包丁を寝かせて身と皮の間へ入れ、皮を手前に引いて外します。骨を外した跡と切り口を指でなぞり、硬い骨があれば取り除いてください。慣れていなければ、釣魚の持ち込み処理に対応する店で皮と骨を除いた切り身にしてもらい、厚さの確認と下味から始めます。
マトウダイの半身が身割れした区切りで分かれたら、その形を生かします。細い端と厚い身は別の回に揚げ、厚さ2cm以上の部分は横に切り分けて1〜1.5cm程度にします。魚へ塩1.5gを振り、冷蔵庫で5〜10分置いて出た水分を食品用ペーパーで押さえ、こしょうを加えます。
3.ポテトを先に揚げる
鍋とコンロの指定に合う量の油を中火で温めます。油温計がなければ、水気を取ったポテト1本を先に静かに入れます。周囲から細かい泡が続き、ゆっくり色づく火加減で揚げます。泡がほとんど出なければ少し火を強め、すぐ濃い色になるなら火を弱めます。油温は温度計で測れますが、ない場合はこの泡と色づき方を目安に火加減を調整します。
油温計がある場合は175℃を目安に温めます。じゃがいもを重ならない量ずつ入れます。中心はレンジで火を通してあるので、表面が薄いきつね色になるまで揚げます。崩れないように触る回数を抑え、網へ取り出して塩を軽く振ります。
揚げたポテトを取り出したら揚げかすをすくいます。魚の衣を用意する間は火を止め、揚げる直前に油を温め直します。
4.冷たい炭酸衣を合わせる
薄力粉50g、片栗粉50g、ベーキングパウダー1gを乾いたボウルで混ぜます。魚を揚げる直前に冷たい炭酸水120mlを加え、箸で手早く合わせ、表面に乾いた粉がほぼなくなり、小さなだまが残るところで混ぜ終えます。魚へつけたとき、持ち上げると余りが流れ落ちる程度です。衣が厚く塊で残る場合は、冷たい炭酸水を小さじ1ずつ足し、軽く混ぜて状態を見ます。
5.少量ずつ揚げ、厚い魚の中心を確かめる
油を175℃前後へ温め直します。油温計がなければ、工程4で作った衣を少量落とし、途中まで沈んで浮き上がる程度を目安にします。底へ沈んだままなら加熱を続け、すぐ濃く色づくなら火を弱めます。
揚げる分だけ魚の表面に打ち粉を薄くつけ、余分を落としてから衣をくぐらせます。割れ目に衣を厚くためず、持ち上げて余りを落とします。身が分かれている部分は箸で強く挟まず、下から支えて持ち上げます。次の回の魚は冷蔵庫へ戻し、衣は冷たい場所に置きます。
魚を手前から奥へ静かに滑らせて入れ、鍋の中で触れ合わない量にします。投入直後は触らず、衣が固まって箸を当ててもずれなくなったら返します。175℃前後を目安に揚げ、衣が薄く色づき、魚の周りの大きな泡が細かくなってきたら中心の確認を始めます。泡や揚げ色だけで火通りを決めないでください。
その回で一番厚い1切れを網じゃくしで油の外へ出し、耐熱皿や網の上で支えます。中心を割り、生の透明感がなく白身がほぐれるかを見ます。半透明でねっとりした部分が残る、ほぐれない、火通りに迷う場合は、網じゃくしで支えて油へ戻して追加加熱し、もう一度中心を確認します。厚さに差がある場合は厚い切り身を複数確かめ、火が通ったものから取り出します。揚げ色が早く濃くなるときは火を弱め、後述の別鍋で蒸す方法も使います。
中心温度計を使う場合は、魚を油の外で支え、清潔な先端を横から厚い身の中心へ差します。蒸し加熱へ切り替えていない魚は、中心75℃以上になったら油へ戻し、その温度以上を1分以上保つよう加熱します。蒸した魚は油へ戻さず、別鍋で加熱と確認を続けます。途中で下回れば再び温度を上げて保持し、厚さの違う切り身はそれぞれ確かめます。揚げ色や身のほぐれ方だけでは、この温度と時間を満たしたかは分かりません。
6.網で蒸気を逃がし、ソースは横に添える
揚がった魚は網へ並べ、重ねずに油と蒸気を逃がします。ポテトと一緒に皿へ盛り、レモンとパセリを添え、タルタルソースは小皿に盛ります。食べる前にソースやレモンをつけると、衣全体が湿りにくくなります。
パン粉の粒が立つ衣で揚げたい場合は、アジフライの衣づけと揚げ方も参考になります。
よくある失敗と対処法
衣がはがれる、油が激しくはねる
油が激しくはねる場合は火を弱めて距離を取ります。次に入れる魚やじゃがいもの水滴を拭き、魚は打ち粉をつけてから衣をくぐらせます。油の中で衣がはがれた魚は、残った衣が固まるまで触らず、網じゃくしで下から支えて返してください。
衣が油っぽい、ポテトがしんなりする
一度に入れすぎて油温が戻っていない可能性があります。次の回は量を減らし、投入前の温度を確認します。揚がったものは皿に積まず、網で保ちます。ポテトが硬い場合はレンジの下加熱が不足しているので、次回は時間より竹串の通りを優先します。
今揚がったポテトの中心が硬いときは、消火してからポテトを油のない耐熱皿へ取り、ふんわりラップをしてレンジで少しずつ追加加熱し、竹串が通るまで軟らかくします。表面はしんなりしますが、中が硬いまま濃い揚げ色だけを付けるより食べやすくなります。蒸気や水分の付いたポテトを熱い油へ戻さないでください。
衣だけ濃い色になる
魚が厚すぎるか、油温が高すぎる状態です。温度を下げて中心まで加熱し、次回は切り身を同じ厚さにします。揚げ色だけで終わりを決めず、中心の加熱を確認してください。
すでに衣が焦げそうなら、消火して魚を清潔な別のフライパンへ移します。水大さじ1を加えて蓋をし、弱火で蒸気を保ち、厚い中心まで十分に加熱を続けます。中心を開いて生っぽさが残っていればさらに加熱し、再確認してください。衣は軟らかくなりますが、焦がさずに中心の加熱を続けられます。揚げ鍋へ水を入れず、蒸した魚を油へ戻しません。
安全に作るための注意点
魚種と保冷の経過が分かるものを使い、傷みが疑われる魚は使いません。生魚用と盛り付け用の皿・器具は分けておきます。
揚げ物中は鍋のそばを離れず、周囲の油汚れを拭く作業は消火して十分に冷めてから行います。水気のある器具や食材を熱い油へ入れないでください。
保存と温め直し・よくある質問
作り置きできますか?
衣の軽さを楽しむなら食べる直前に揚げます。保存する場合は食卓へ出していない分を浅い容器に分け、速やかに冷まして冷蔵し、翌日までを目安に食べ切ります。タルタルソース、レモン、パセリは魚と分け、市販ソースの表示期限を守ります。
温め直しは電子レンジ対応の皿に重ねず並べ、ふんわりラップをして厚い身の中央まで十分熱くしてから、必要に応じてトースターで表面を乾かします。中央を開いて冷たい部分があれば追加加熱します。中心温度計があれば75℃以上を確かめます。途中で向きを変えて温まりむらを減らし、トースターでは焦げ始める前に止めます。常温に長く置いた残りは保存しません。
炭酸が抜けた水でも作れますか?
衣にはなりますが、同じ軽さに仕上げたいなら開栓直後の冷たい無糖炭酸水を使います。甘い炭酸飲料は衣が早く色づくため、この配合には使いません。
揚げる前の魚を冷凍できますか?
釣獲後から適切に保冷した切り身は、水分を拭いて一回分ずつ密閉し、速やかに冷凍します。衣は解凍して水分を拭いたあとにつけます。生魚が触れた衣を翌日の揚げ物へ使い回すのは避けてください。
冷たい衣と少量ずつの揚げ方で、軽い歯触りに
マトウダイは皮と骨を除いて厚さをそろえ、じゃがいもは中心を柔らかくしてから揚げます。油温を戻して魚へ衣をつけ、中心の加熱を確認したら網で油を切り、熱いうちにタルタルやレモンと味わってください。
保存用レシピまとめ
炭酸水の衣で作るフィッシュアンドチップスの材料と手順を、一枚で振り返れます。


