アジのなめろう&さんが焼きの作り方|味噌・薬味・焼き方を解説

アジのなめろうと焼いたさんが焼きをそれぞれ皿に盛り付けた料理写真

釣ったアジを味噌と薬味でたたくなめろうは、身の旨みとしょうが・ねぎ・大葉の香りを一緒に楽しめる料理です。できたなめろうを焼けば、味噌が香ばしく、身がふっくらしたさんが焼きになります。同じ下処理から2品へ作り分けられるので、アジがまとまって釣れた日にも使いやすい組み合わせです。

おいしく仕上げるポイントは、腹骨・血合い骨・皮を先に取り、洗ったあとの水気を拭くこと、味噌を少量から加えること、好みの食感になったところでたたくのを止めることです。さんが焼きは厚みをそろえ、味噌を焦がしすぎない火加減で中心まで加熱します。

この記事では、材料と基本の作り方を先に確認し、そのあとで共通の下処理、なめろうのたたき方、味噌と薬味の調整、さんが焼きの焼き方まで順番に解説します。

目次

アジのなめろう&さんが焼きの材料|身200gを基準にする

材料身200gの目安使い方
アジの身約200g三枚おろし後、腹骨・血合い骨・皮を除いた状態
味噌15gから全体へなじませ、足りなければ2〜3gずつ追加
長ねぎ・青ねぎ20〜30gみじん切り、または小口切り
しょうが8〜10gみじん切り、またはすりおろし
大葉4〜6枚2〜3枚をなめろうへ。残りは盛り付けやさんが焼きに使用
みょうが1個好みで加える
白ごま小さじ1程度好みで仕上げに加える
油小さじ1程度さんが焼きをフライパンで焼くときに使用

アジは尾数より、下処理後の身の重さで味噌と薬味を決めると調整しやすくなります。最初は味噌15gほどから合わせ、味を見て少しずつ足してください。

基本の作り方

  1. 下処理する:アジを三枚におろし、腹骨・血合い骨・皮を取ります。
  2. 水気を拭く:下処理した身の表面をキッチンペーパーで押さえます。
  3. 粗く刻む:身を5〜10mm程度に切り、ねぎ・しょうが・大葉と味噌を加えてたたきます。
  4. なめろうを仕上げる:好みの粒が残るところ、または粘りが出るところまでたたき、食べる分を盛り付けます。
  5. さんが焼きを成形する:焼く分を厚さ1〜1.5cm程度の小判形に整えます。
  6. フライパンで焼く:中火で片面に焼き色を付け、返したら火を弱めて中心まで加熱します。

なめろうはそのまま食べ、同じタネを焼けばさんが焼きになります。ここから共通の下処理から順番に詳しく説明します。

共通の下処理|骨と皮を取ってから刻む

1.頭と内臓を取り、腹の中を洗う

アジをまな板へ置き、頭を落として腹を開き、内臓を取り出します。腹の中に残った血や汚れは流水で短時間洗い、そのあとキッチンペーパーで水気を拭き取ります。

アジを数多くさばく場合は、刃渡りの短い小出刃包丁が扱いやすい場面があります。内臓処理が終わったら、包丁・まな板・手を洗ってから身の処理へ進みます。

2.三枚おろしにして腹骨・血合い骨を取る

中骨に沿って左右の身を外し、三枚おろしにします。腹側に残る腹骨は包丁を寝かせてすき取り、身の中央に残る血合い骨は指で位置を確かめながら骨抜きで1本ずつ抜きます。

なめろうは最後に身を細かくするため、小骨が1本残っているだけでも口に当たりやすくなります。刻み始める前に、身の中央を指の腹でなぞって確認してください。

3.頭側から皮をむく

皮は頭側を指で少し起こし、身を押さえながら尾側へ向かってむきます。皮をむく料理ではゼイゴも一緒に外せます。ゼイゴが手に当たって作業しにくい場合だけ、丸魚の段階で尾側から頭側へ薄くそぎ取ります。

4.表面の水気を拭き、5〜10mm程度に切る

骨と皮を取り終えた身は、キッチンペーパーを当てて表面に残った水気を取ります。身が濡れたままだと、味噌と薬味を混ぜたあとに水が出やすくなり、味が薄まりやすくなります。

最初は5〜10mm程度の細切りや角切りにします。ここで細かくしすぎず、味噌と薬味を加えてから好みの細かさまでたたきます。

なめろうの作り方|味噌は15gから、たたき方で食感を変える

1.薬味と味噌を加える

アジの身200gに、ねぎ20〜30g、しょうが8〜10g、大葉2〜3枚、味噌15gほどを加えます。みょうがを使う場合は半量ほどから入れ、香りを足したいときに残りを加えます。

味噌は商品によって塩分と甘みが違います。15gで一度全体を合わせ、塩味が足りなければ2〜3gずつ足します。

2.包丁でたたき、好みの食感で止める

包丁を上下させてアジと薬味を刻み、ときどき刃の腹で中央へ集めます。5mm前後の粒が残るところで止めるとアジの食感が残り、さらに細かくたたくと粘りが出て味噌と薬味が一体になります。

房総半島沿岸に伝わるなめろうでは、味噌と薬味を加えて細かくたたき、粘りを出す作り方が知られています。家庭では、最初の一皿は粒を少し残し、次に作るときに細かさを変えると好みを見つけやすくなります。

3.さんが焼きにする分を先に取り分ける

なめろうとさんが焼きを両方作る場合は、食卓へ出す前に焼く分を別の皿へ取り分けます。なめろうとして食べる分を盛り付けたら、大葉や白ごま、小口ねぎを添えます。

味噌・薬味のバランスを直す方法

仕上がり直し方
塩味が弱い味噌を2〜3gずつ足し、その都度全体へなじませる
塩辛い味噌は追加せず、残っているアジの身を足して混ぜる
しょうが・みょうがの香りが強いアジの身やねぎを追加して香りを分散する
水っぽい次回は身と洗った薬味の水気を拭いてから合わせる。仕上げの固さは刻み方で調整する
細かくなりすぎた粗く刻んだアジが残っていれば加え、軽く混ぜて粒を戻す

にんにくやごま油を加えると香りが大きく変わります。まずは味噌・ねぎ・しょうが・大葉で作り、好みに合わせて次回から加えると、アジの風味との違いを比べやすくなります。

さんが焼きの作り方|厚さをそろえて味噌を焦がしすぎない

1.厚さ1〜1.5cm程度の小判形にする

取り分けたなめろうを2〜4個に分け、厚さ1〜1.5cm程度の小判形に整えます。中央だけ厚くなると外側が先に焦げるため、中心と縁の厚みをそろえます。大葉を使う場合は、成形したタネの片面へ貼ります。

タネがやわらかくて形を保てない場合は、パン粉を小さじ1加えて混ぜます。まとまれば追加せず、そのまま焼きます。

2.片面に焼き色が付いたら返し、火を弱める

フライパンへ油を薄く広げて中火で温め、タネを並べます。2〜3分ほどを目安に、焼き面が茶色くなり、フライ返しを差し込んでも形が崩れにくくなったら返します。

返したら弱めの中火にし、ふたをして3〜4分ほど加熱します。味噌が入っているため、強火のまま焼き続けると表面が先に焦げやすくなります。

3.一番厚い1個を割って中心まで火が通ったか確認する

仕上げは一番厚い1個を割り、中心に透明感のある生の部分が残っていないか確認します。中心まで白っぽく不透明になり、透明感のある生の部分が残っていなければ焼き上がりの目安です。生っぽい部分が残っていれば、ふたを戻して1〜2分ずつ追加で加熱します。

料理用温度計を持っている場合は、最も厚い部分の中心へ差し込み、中心部75℃で1分以上を一般的な加熱の目安として確認できます。

なめろう・たたき・刺身をどう使い分ける?

同じアジでも、身の形と食べたい食感で料理を分けられます。形のきれいな身を切り身で味わうならアジの刺身、身の粒を大きめに残して薬味と合わせるならアジのたたき、味噌と薬味を一体になるまでたたくならなめろうが向きます。

三枚おろしで出た尾側の細い身や、形が不ぞろいな部分も、骨と皮を取ればなめろうへまとめやすくなります。加熱料理へ回したい身は、さんが焼きのほかアジのつみれ汁にも使えます。

なめろうとさんが焼きの食べ方

なめろう丼

温かいご飯を丼へよそい、湯気が落ち着いてからなめろうを盛ります。大葉、刻み海苔、白ごまを添え、塩味が足りない場合だけしょうゆを少量足します。

さんが焼きの大葉包み

成形したタネを大葉で包んで焼くと、味噌の香ばしさに大葉の香りが加わります。大葉側は焦げやすいため、焼き色が付いたら火を弱めて中心へ熱を入れます。

だし茶漬け

なめろうをご飯へ少量のせ、熱いだしを注ぎます。味噌の塩味があるので、だしは薄めに作り、食べながら塩味を調整します。

釣ったアジで作るときの注意点

釣った直後から低温を保つ

アジはヒスタミン食中毒の原因魚になることがあります。釣れたら氷や保冷剤を入れたクーラーボックスへ入れ、帰宅後も調理まで冷蔵します。

ヒスタミンは一度生成されると加熱で分解できません。エラや消化管にはヒスタミンを作る菌が多いため、丸魚はできるだけ早くエラと内臓を取り除きます。唇や舌先に普段と違う刺激を感じた場合は食べるのをやめます。

生で食べる身はアニサキスを確認する

なめろうへ使う身は、腹側を中心に両面を明るい場所で確認し、白い糸のようなアニサキス幼虫が見えた場合は取り除きます。魚が死んだあとに内臓から筋肉へ移動することがあるため、内臓は早めに外します。

味噌、しょうゆ、酢、塩、わさびではアニサキス幼虫は死滅しません。冷凍を対策に使う場合は-20℃で24時間以上、加熱では70℃以上、または60℃なら1分が目安です。家庭用冷凍庫を使う場合は、庫内が必要な温度まで下がる機種・設定か確認してください。

内臓処理のあとに包丁・まな板・手を洗う

頭・エラ・内臓を処理したあとは、包丁・まな板・手を洗ってから、三枚おろし後の身や薬味を扱います。薬味を先に刻んで清潔な容器へ移しておく方法でも、生魚の下処理工程と分けられます。

保存|なめろうは食べる分を作り、さんが焼きは早めに冷蔵する

なめろう

なめろうは食べる直前に仕上げ、その食事で食べる量を作ります。先に準備するなら、皮と骨を取った身と薬味を別々に冷蔵し、食べる直前に味噌と合わせます。

さんが焼き

焼いたさんが焼きを残す場合は、食卓へ長時間置かず、粗熱が取れたら清潔な保存容器へ入れて冷蔵します。食べるときは中心まで温め直します。

よくある失敗と直し方

失敗原因次に直すポイント
なめろうが水っぽい下処理後の身や洗った薬味に水気が残った身と薬味の表面を拭いてから味噌と合わせる
味噌が強い最初から味噌を多く入れた身200gなら15gから始め、2〜3gずつ追加する
骨が口に当たる腹骨や血合い骨が残っている刻む前に身の中央を指でなぞり、硬い骨を抜く
食感が細かすぎる最初から細かくたたき続けた5〜10mm程度に切った段階から少しずつたたき、好みの粒が残る位置で止める
さんが焼きが崩れるタネがやわらかい/中央が厚い厚さ1〜1.5cmにそろえ、形が保てないときだけパン粉を小さじ1加える
表面だけ焦げる味噌入りのタネを強火で焼き続けた片面に焼き色が付いたら返し、弱めの中火で中心まで加熱する
中心が生っぽい焼き色だけで完成と判断した一番厚い1個を割り、中心に生の部分が残っていれば1〜2分ずつ追加加熱する

よくある質問

なめろうはどこまで細かくたたけばいいですか?

アジの食感を残したいなら5mm前後の粒が見えるところで止めます。ねっとりした一体感を出したい場合は、味噌と薬味が全体へなじみ、粘りが出るまでさらに細かくたたきます。

さんが焼きに卵やパン粉は必要ですか?

アジを味噌と一緒にたたくと粘りが出るため、まずはそのまま成形します。形を保てない場合だけパン粉を小さじ1加え、混ぜてから成形してください。

市販のアジの刺身でも作れますか?

作れます。皮と骨が取られた刺身なら、5〜10mm程度に切って味噌と薬味を加えれば、下処理の工程を省けます。商品に表示された保存方法と消費期限に従ってください。

冷凍したアジでもなめろうにできますか?

解凍後にドリップをキッチンペーパーで押さえれば作れます。アニサキス対策として冷凍する場合は、-20℃で24時間以上という温度と時間の条件を確認してください。

まとめ|味噌は少量から、さんが焼きは厚みをそろえて焼く

アジのなめろうは、三枚おろし → 腹骨・血合い骨を取る → 皮をむく → 水気を拭く → 5〜10mm程度に切る → 味噌と薬味を加えてたたくの順で作ります。身200gなら味噌15gほどから始め、食感を残したい場合は粒が見えるところ、粘りを出したい場合はさらに細かくたたきます。

さんが焼きは、なめろうを厚さ1〜1.5cm程度に成形し、片面へ焼き色が付いたら返して火を弱めます。一番厚い1個の中心まで火が通ったことを確認したら完成です。釣ったアジを、まず生のなめろうで味わい、残りを香ばしいさんが焼きにして楽しんでください。

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釣った魚の料理アイキャッチ画像。白い木目調の机に焼き魚、フライフィッシュ、刺し身、煮付け等の魚料理を並べている画像。
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