タイラバは、仕掛けを海底まで落とし、一定の速さで巻き上げながらマダイを狙う釣りです。落として巻く動作を何度も繰り返すため、リールは「必要なラインを巻けること」と「同じ速さで巻き続けやすいこと」が大切です。
リールを選ぶときは、まず船宿で指定されるPEラインの号数と長さを巻けるかを確認します。そのうえで、ハンドルを一定のリズムで回しやすいかを見ます。水深や底から巻き上げた距離を数字で確認したい場合は、カウンター付きも便利です。
タイラバ用リールはまずこの3点を確認
- 船宿指定のPEラインを必要な長さだけ巻けるか
- 一定の速さで巻き続けやすいか
- カウンターが必要かどうか
この3点が合っていれば、PG・HG、ドラグ、フォール機能などは次の比較項目です。仕掛けや基本の落とし方・巻き方から確認したい方は、初心者向けタイラバ完全ガイドも参考にしてください。
まずPEラインをどれくらい巻けるか確認する
リールを選ぶ前に、利用する船宿で使うPEラインの号数を確認します。船宿から指定がある場合は、その指定を優先してください。
近海のタイラバではPE0.8〜1号を使うことが多く、目安として200m以上巻けるリールが使われます。水深が深い場所や潮が速い場所では、300m以上必要になることもあります。
たとえば水深60mでも、船が流れるとラインは真下ではなく斜めに出ます。根掛かりやライン切れで先端を失うこともあるため、水深と同じ長さだけ巻けばよいわけではありません。
| 使う場面 | ライン容量の考え方 |
|---|---|
| 近海の一般的なタイラバ | PE0.8〜1号を200m以上巻けるか確認する |
| 深場・潮が速い海域 | 300m以上必要になる場合があるため、船宿の案内を確認する |
PGとHGの違いは「巻く速さ」と「回収のしやすさ」
タイラバ用リールでは、商品名にPG(パワーギア)やHG(ハイギア)と付くことがあります。違いを理解するときは、同じシリーズの中でハンドル1回転で何cmのラインを巻き取るかを見ると分かりやすくなります。
PGは1回転の巻き取り量が短めです。同じ速さでハンドルを回した場合、タイラバはゆっくり上がります。また、同じシリーズのHGと比べると、重いタイラバや潮の抵抗が掛かった状態でもハンドルを回し続けやすい傾向があります。ゆっくり一定の速さで巻くことを重視したい人に向いています。
HGは1回転の巻き取り量が長めです。同じ速さでハンドルを回せばタイラバは速く上がるため、深い場所から仕掛けを回収するときや、速めの巻きで反応を探りたいときに便利です。一方、強い負荷が掛かった状態では、PGよりハンドルに重さを感じることがあります。
58cm/回転と70cm/回転なら何が違う?
ハンドルを10回転した場合、58cm/回転なら約5.8m、70cm/回転なら約7m巻き上げます。同じ10回転でも約1.2m差が出るため、PG寄りのモデルは低速を作りやすく、巻き取り量が長いモデルは回収を速くしやすくなります。
どちらでもハンドルを回す速さを変えれば、タイラバの上がる速さは調整できます。PGだから遅くしか巻けない、HGだから速くしか巻けない、という意味ではありません。
| タイプ | 実釣で感じやすい違い | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| PG寄り | 1回転の巻き取り量が短め。負荷が掛かった状態でも一定のリズムを保ちやすい | ゆっくり一定に巻くことを重視したい |
| HG寄り | 1回転の巻き取り量が長め。仕掛けを速く回収しやすい | 回収を速くしたい、速めの巻きも使いたい |
タイラバではPG・HGの記号だけで決めるのではなく、実際の巻き取り長とハンドルの回しやすさを見て選びます。初めてなら、ゆっくり一定に巻きやすいモデルは基本動作を覚えやすく、深場をよく釣るなら回収の速さも比較すると実用的です。
カウンター付きは水深を確認したいときに便利
カウンターがなくてもタイラバはできます。ただ、カウンターがあると現在の水深や、底からどれくらい巻き上げたかを数字で確認できます。
たとえば「底から8m付近でアタリが出た」と分かれば、次の投入でもその付近を意識して巻けます。船長から「底から10mまで探ってください」と案内されたときにも確認しやすくなります。
モデルによっては巻き上げ速度や落下速度まで表示できます。こうした機能は便利ですが、初めての1台で必須ではありません。まず水深が分かれば十分か、速度まで数字で確認したいかで選びましょう。
ハンドルは一定の速さで巻き続けやすいかを見る
タイラバでは、アタリが出るまで同じ速さで巻き続けることが多いため、ハンドルの回しやすさも重要です。
ダブルハンドルは左右のバランスが取りやすく、一定のリズムで回しやすいのが特徴です。ハンドルが長いモデルは、重めのタイラバを巻くときにも力を掛けやすくなります。
ただし、ハンドル長だけで良し悪しは決まりません。巻き取り長と合わせて、自分がゆっくり一定に回しやすいかを考えます。
ドラグは魚が走ったときに無理なく糸を出せることが大切
タイラバでは細めのPEラインとリーダーを使うため、マダイが強く走ったときにドラグが滑らかに作動することが大切です。
最大ドラグ力の数字が大きいほどよいわけではありません。実際にはラインやリーダー、フックに合わせて調整し、魚が強く引いたときに必要な分だけ糸が出るように使います。
タイラバだけに使うか、ほかの船釣りにも使うか
タイラバを中心に楽しむなら、紅牙やエンゲツなどタイラバ向けに作られたリールが分かりやすい選択です。巻きやカウンター機能などがタイラバで使いやすいようにまとめられています。
一方で、SLJ・ライトジギング・イカメタルなども楽しみたいなら、バルケッタやティエラのように複数の船釣りで使えるモデルも候補になります。
「専用だから必ずよい」「兼用だから劣る」という違いではありません。タイラバだけに使うのか、1台でほかの釣りにも使うのかで考えると選びやすくなります。
タイラバ用リールおすすめ7選を比較
| 商品 | 自重 | 巻き取り長 | PE糸巻量 | こんな人に向く |
|---|---|---|---|---|
| ダイワ 紅牙 X IC | 240g | 54cm | 0.8号300m / 1号200m | 初めてタイラバ専用リールを買う |
| シマノ 25 エンゲツ CT 150PG | 230g | 58cm | 0.8号400m / 1号330m | 速度表示やフォールレバーも使いたい |
| ダイワ 26 紅牙 IC 150 | 235g | 70cm | 1号400m / 2号200m | 回収の速さと長いハンドルを重視する |
| シマノ 23 エンゲツ プレミアム 150PG | 220g | 58cm | 0.8号400m / 1号330m | 低速巻きに加えて巻き心地や剛性も重視する |
| シマノ バルケッタ BB 150DH-PG RIGHT | 220g | 58cm | 1.5号200m / 2号150m | タイラバ以外の船釣りにも使う |
| シマノ バルケッタ プレミアム 150DH | 220g | 69cm | 0.8号400m / 1号330m | 複数の船釣りでフォール操作も使いたい |
| ダイワ 26 ティエラ IC 150-DH | 235g | 70cm | 1号400m / 2号200m | タイラバ・SLJ・イカメタルなどに使う |
おすすめタイラバ用リール7選
ダイワ 紅牙 X IC|初めてのタイラバ用リールに
紅牙 X ICは、54cm/回転の低速寄りモデルです。PE0.8号300m・1号200mを巻けるため、近海のタイラバから始めるときに使いやすい容量があります。
カウンター付きなので水深を確認しやすく、100mmダブルハンドルで一定のリズムも作りやすい構成です。
シマノ 25 エンゲツ CT 150PG|巻く速さ・落とす速さも確認したい人に
58cm/回転のPG仕様で、PE0.8号400m・1号330mを巻けます。水深だけでなく巻き上げ速度やフォール速度も表示でき、フォールレバーで落下速度を調整できます。
最初から機能を全部使いこなす必要はありませんが、タイラバを続けながら巻き方や落とし方まで細かく試したい人に向いています。
ダイワ 26 紅牙 IC 150|深めの場所からの回収も速くしたい人に
70cm/回転で、PE1号400mを巻けるタイラバ専用ICリールです。130mmの長いダブルハンドルを備え、重めのタイラバを巻くときにも力を掛けやすい構成です。
低速だけに寄せず、巻く速さを変えながら探りたい人や、深い場所からの回収時間を短くしたい人に向きます。
シマノ 23 エンゲツ プレミアム 150PG|低速巻きと巻き心地を重視
58cm/回転、PE0.8号400m・1号330mで、低速の等速巻きを中心に使いやすいモデルです。
エンゲツCTと近い巻き取り長・糸巻量ですが、巻きの滑らかさやボディのしっかり感まで重視したい人はこちらが候補になります。
シマノ バルケッタ BB 150DH-PG RIGHT|ほかの船釣りにも使いたい人に
58cm/回転のカウンター付き小型両軸リールです。タイラバだけでなく、船ライトゲームやメタルスッテなどにも使えます。
タイラバ専用機を買うより、1台を複数の船釣りで使いたい人に向くモデルです。
シマノ バルケッタ プレミアム 150DH|複数の船釣りでフォールも調整したい人に
69cm/回転で、PE0.8号400m・1号330mを巻けます。カウンターに加えてフォールレバーも備えています。
タイラバのほか、イカメタルや船ライトゲームでも使いながら、仕掛けを落とす速さまで調整したい人に向いています。
ダイワ 26 ティエラ IC 150-DH|タイラバ・SLJ・イカメタルを1台で
70cm/回転、PE1号400mを巻ける船用ICリールです。130mmダブルハンドルを備え、水深・巻き上げ速度・落下速度を確認できます。
タイラバだけでなく、SLJ・ライトジギング・イカメタルなどにも同じリールを使いたい人に向いています。
エンゲツCTとエンゲツプレミアムはどちらを選ぶ?
150PG同士なら、どちらも58cm/回転で、PE0.8号400m・1号330mを巻けます。数字だけを見るとかなり近い2台です。
価格と機能のバランスを重視するならエンゲツCT、巻き心地やボディのしっかり感まで重視するならエンゲツプレミアムと考えると違いをつかみやすくなります。
どちらも低速寄りでタイラバを組み立てやすいため、「上位機だから必ず釣れる」という違いではありません。予算と、巻き心地にどこまでこだわるかで選びましょう。
深場へ行くならライン容量を優先する
100mを超える深場や、潮が速くラインが大きく斜めに出る海域では、必要なライン量が増えます。150サイズだけでなく、200〜300サイズが必要になることもあります。
一方、普段の水深が50〜80m前後なら、将来の深場だけを想定して大きなリールを選ぶと、重さが増えて使いにくくなる場合があります。実際によく行く船・海域の水深を基準にしてください。
右巻き・左巻きは購入前に確認する
同じシリーズでも右巻きと左巻きが用意されていることがあります。普段どちらの手でロッドを持ち、どちらの手でハンドルを回したいかで選びます。
商品ページでは型番の末尾や「RIGHT/LEFT」などの表記を確認し、希望するハンドル側になっているか購入前に確認してください。
購入前のチェックポイント
- PEライン:船宿指定の号数を必要な長さだけ巻けるか
- 巻き取り長:ゆっくり巻くことを重視するか、回収の速さも欲しいか
- カウンター:水深だけ確認できればよいか、巻き上げ・落下速度まで見たいか
- ハンドル:一定の速さで回し続けやすいか
- 使い道:タイラバだけに使うか、SLJやイカメタルなどにも使うか
- ハンドル側:右巻き・左巻きを間違えていないか
よくある質問
カウンター付きリールは必要ですか?
必須ではありません。ただ、水深や底から巻いた距離を数字で確認できるため、初めてでも状況を把握しやすくなります。船長から狙う水深を指示されたときにも便利です。
PGとHGはどちらがいいですか?
ゆっくり一定に巻くことを重視するならPG、深場からの回収や速めの巻きも重視するならHGが候補になります。同じシリーズで比べると、PGは1回転の巻き取り量が短く、負荷が掛かった状態でも一定のリズムを保ちやすい傾向があります。HGは1回転の巻き取り量が長く、仕掛けを速く回収しやすいのが特徴です。
ただし、どちらでもハンドルを回す速さでタイラバの上がる速度は調整できます。商品名のPG・HGだけで決めず、実際に1回転で何cm巻けるかを確認してください。
PE0.8号と1号はどちらがいいですか?
まず船宿の指定を優先します。指定がなければ、水深、潮の速さ、タイラバの重さなどを見て決めます。ラインだけで決めず、リーダーやドラグ設定も合わせて考えます。
タイラバ専用リールでないと釣れませんか?
船用の小型両軸リールでも必要なライン容量と巻きやすさがあればタイラバはできます。タイラバ専用機は、カウンターやハンドル、巻き取り設定などがタイラバで使いやすいようにまとめられている点が特徴です。
まとめ|最初はライン容量と巻きやすさから選ぶ
タイラバ用リールは、まず船宿指定のPEラインを必要な長さだけ巻けるかを確認します。次に、PG・HGや巻き取り長を見ながら、一定の速さで巻き続けやすいモデルを選びます。
カウンターは必須ではありませんが、水深や底から巻き上げた距離を数字で確認したいときに便利です。つまり、最初に見るのは「ライン容量」「巻きやすさ」「カウンターの有無」の3点です。そのあとで、ドラグやフォール機能、ほかの船釣りにも使うかを比較すると選びやすくなります。
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リール以外の道具もまとめて探したい方は、道具ガイドから確認できます。
