スズキを味噌に漬けて焼くなら、ご飯に合う塩味を出したいときは普段のみそ汁用の米味噌、甘くやわらかな味にしたいときは甘口の白みそを選びます。同じ240gの切り身で、味噌床を2通りから選べる作り方です。
味噌を選んでから材料を量る
2人分、皮付き・骨なしの切り身2切れ、合計240g、厚さ約2cmを基準にします。調理時間は漬け込みを除き約25分。味噌床はA・Bのどちらか一つを使い、両方を合わせません。
| 材料 | 分量・使い方 |
|---|---|
| スズキの皮付き切り身 | 2切れ(正味合計240g、厚さ約2cm) |
| 塩 | 1g。下処理用 |
| 植物油 | 小さじ1。焼くときに使う |
| 水 | 大さじ1。蒸し焼き用。足りなければ追加する |
| 大根 | 100g。おろして軽く水気を切る |
| 大葉 | 2枚 |
| レモン | くし形2切れ |
A:普段の米味噌で作る味噌漬け
だし入りでない、一般的な塩味のある米味噌で作ります。最初は冷蔵で6時間を目安に漬けます。赤だし用の豆味噌や液状タイプは風味や濃さが変わるので、この配合への直接の置き換えは避けます。
| 材料 | 分量・使い方 |
|---|---|
| 米味噌 | 60g |
| 本みりん | 大さじ1(15ml) |
| 酒(食塩無添加) | 小さじ2(10ml) |
| 砂糖(上白糖) | 小さじ2(約6g) |
B:甘口白みそで作る西京焼き
西京みそなど、甘口で塩分の低めな白みそを使います。最初は冷蔵で12時間を目安に漬けます。「白」と書かれていても辛口の淡色味噌は別なので、商品説明を確認します。
| 材料 | 分量・使い方 |
|---|---|
| 甘口白みそ | 80g |
| 本みりん | 大さじ1(15ml) |
| 酒(食塩無添加) | 小さじ2(10ml) |
Bは味噌自体に甘みがあるため、砂糖は加えずに作ります。調味済みの「西京漬け用みそ」を使う場合は、さらにこの調味料を混ぜず、製品の指定に従ってください。
冷凍の切り身は受け皿を付けて冷蔵庫で中心まで解凍し、水分を拭いてから量ります。冷凍前から適切に保冷した身を使い、解凍後は早めに調理します。
味噌の種類と漬け時間の選択
パッケージでは、味噌の種類、だしの有無、食塩相当量を確認します。食塩相当量は100g当たりか大さじ当たりかをそろえて比較してください。見た目が淡い味噌でも塩味が強いものがあり、甘口白みそと同じ時間で漬けると濃く仕上がることがあります。
AとBは同じ塩分になる配合ではなく、仕上がりを選ぶ2案です。普段から塩味が強いと感じる米味噌なら、Aはまず3〜4時間から試します。初回に焼いた1切れの味を見て、次回の漬け時間を1〜2時間ずつ調整すると、手持ちの味噌に合わせやすくなります。味の確認は、魚を十分に焼いてから行います。
尾側など厚さ1cm程度の薄い切り身なら、Aは2〜3時間、Bは4〜6時間を初回の目安にします。厚さ2cmを大きく超える身は、そのまま長時間漬けるより、厚さを約2cmに切り分けてから量ると焼きやすくなります。
小さな切り身1切れ・正味120gで作る場合は、下塩と味噌床を半量にします。漬け時間は半分にせず、厚みに合わせて選びます。魚を薄く覆うだけの床を使い、深い容器へ大量の味噌を詰める必要はありません。
必要な道具
はかり、計量スプーン、食品用ラップ、ふた付きの浅い容器、内径24cmほどのフライパンと合うふた、フライ返し、トングを用意します。中心温度計は、持っていれば補助に使えます。魚を押し込まず2切れ並べられる大きさが基準です。
基本の作り方
- スズキのうろこ・骨を確認し、水気を拭く。塩1gを両面に振り、容器に入れて冷蔵庫で10分置き、出た水分を拭く。
- AまたはBの味噌床を混ぜる。調味済みの西京漬け用みそは製品指定で使う。ラップに味噌床を薄く広げて魚を置き、上にも塗って包む。容器に入れ、厚さ約2cmならAは6時間、Bは12時間、薄い身や塩味の強い味噌なら準備欄で選んだ短い時間を目安に冷蔵する。
- 焼く前に大葉を洗って水気を切り、大根おろしとレモンを準備する。魚を取り出し、表面の味噌を丁寧にぬぐう。
- フライパンに油を薄く広げ、弱火で温める。魚の皮を下にして焼き、淡い焼き色が付き、へらが入る状態になったら返す。
- いったん火を止め、水大さじ1を鍋肌から静かに加えてふたをする。弱火で加熱を再開し、側面全体が白くなったら厚い部分の中心を確認する。
- 厚い身を少し開いて確認し、生っぽさがある、または判断に迷う場合は弱火で蒸し焼きを続け、中心を再確認する。清潔な皿に盛り、大根おろし・大葉・レモンを添える。
1.骨とうろこを除き、下塩の水分を拭く
皮の表面にうろこが残っていればうろこ取りで落とします。腹骨をすき取り、指でなぞって小骨を確認します。スズキの血合い骨が硬く抜きにくい場合は、無理に引いて身を裂くより、骨の列に沿って細い帯状に切り除きます。頭からおろすときは、えらぶたやひれの鋭い部分に注意してください。
塩1gを両面へ分けて振り、容器に入れて冷蔵庫で10分置いた後は、表面に出た水分をキッチンペーパーで押さえます。水分が多いまま漬けると床が流れ、味が均一に付きにくくなります。塩は材料の1gを全体へ使い、厚い塩の層にはしません。
2.選んだ味噌床で包み、冷蔵する
味噌床はAまたはBの分量で、味噌にみりんと酒を少しずつ混ぜます。Aは砂糖も加え、塊がなくなるまで混ぜます。調味済みの西京漬け用みそは製品指定の量と時間で使います。ラップで1切れずつ包むときは、各切り身の下と上に味噌床を分けて塗り、空気を軽く抜きます。ラップだけで汁漏れを防ごうとせず、浅い容器に入れてふたをし、冷蔵庫へ置きます。厚さ約2cmの基本量ならAは6時間、Bは12時間を目安にし、薄い身や塩味の強い味噌の場合は準備欄で選んだ短い時間で取り出します。
3.添え物を準備し、表面の味噌をぬぐう
魚に触れる前に大根を洗っておろし、軽く水を切ります。大葉とレモンも洗って水分を取り、レモンはくし形に切って、焼き上がりまで冷蔵しておきます。
焼く直前に、へらやスプーンで味噌を大まかに落とし、ペーパーでぬぐいます。皮のしわや身の切れ込みにたまった味噌も除きます。こびり付いて取れないときだけ冷たい流水で短く洗い、周りに飛び散らないようにして、すぐ水気を十分に拭きます。
4.弱火で皮側から焼く
フライパンは強く空焼きせず、油を薄く広げて弱火で温めます。皮を下に置いたら頻繁に動かさず、淡い焼き色が付き、へらが無理なく入るようになってから返します。幅のあるフライ返しで身の下を広く支えると、味噌で締まった切り身も割りにくくなります。
5.水とふたで蒸し焼きにする
返した後は火を止めます。脂が多く出ていたら、トングで持った清潔なペーパーで余分な脂を拭き、紙を取り除きます。水大さじ1を鍋肌から静かに加え、ふたをして弱火に戻します。熱い鍋や蒸気に顔や手を近づけないでください。
側面全体が白くなったら厚い身を少し開き、透明で生っぽい部分や冷たい所が残っていないかを見ます。残っている、または判断に迷う場合は、ふたをして弱火で蒸し焼きを続け、開いた中心を再確認します。水がなくなった場合は火を止めて水小さじ1〜2を足し、ふたを戻して再び弱火にします。味噌の色は先に濃くなるので、表面だけを見て切り上げません。
温度計があれば厚い身の中心を測ります。目安は75℃で1分以上です。達したらふたをして弱火で1分以上加熱を続けます。身を開いて見る方法は加熱不足を見つける補助で、数値条件の確認と同じではありません。
6.中心を確かめ、添え物と盛る
厚い中心まで火が通ったら、フライ返しで下から支えて清潔な皿へ盛ります。大根おろしと大葉、レモンを横へ添え、温かいうちに食べます。
別の機器を使う場合
グリルやオーブンを使う場合は、味噌漬けの魚に対応した説明書の設定を選びます。機器ごとの設定に従い、どの機器でも中心までの加熱を確認します。アルミホイルを使う場合も、機器で許可された置き方を守ってください。
仕上がりが合わないときの調整
味噌床が水っぽくなったら足し直す?
漬けている間に魚から水分が出て、床が初めよりゆるくなることがあります。水分が出たという理由だけで味噌を追加せず、ラップ越しに薄く行き渡らせ、予定の時間で取り出します。水分の出方で鮮度は判断できません。保冷を外れたものや異常があるものは、床を替えて使わないでください。
甘さだけを変えたいとき
Aの砂糖を増やしても、塩味のある米味噌がBの甘口白みそと同じものにはなりません。甘さと塩味の両方を変えたいなら次回はBを選び、同じ味噌で少し薄味にしたいなら漬け時間から調整します。味噌の色、床の量、時間を一度に変えない方が、焼いたスズキの味と比べやすくなります。
| 状態 | 次の操作 |
|---|---|
| 表面が先に濃く色付いた | 火を弱める。中心未加熱なら、消火して少量の水を加え、ふたをして弱火で加熱を続ける。 |
| 味が濃すぎた | 次回は味噌の種類を確認し、漬け時間を短くする。今回は大根おろしやご飯と少量ずつ食べる。 |
| 味が薄かった | 十分焼いた後の味で判断し、次回の漬け時間を少し延ばす。使用済みの生魚の味噌床を仕上げに塗らない。 |
| 皮が張り付く | 焦げていなければ火を弱めて焼き固まるまで待つ。焦げ始めたら消火し、油はねが落ち着いてからへらを底面に沿わせて外す。 |
| 油や味噌が焦げた | 消火する。中心未加熱の魚は清潔な別のフライパンへ移し、少量の水とふたで蒸し焼きにし、厚い身を開いて中心まで火を通す。元の鍋の焦げた油や味噌は、十分冷ましてから除く。 |
漬け込み中と焼いた後の保存
魚は食用のスズキと確認でき、釣った後から適切に保冷したものを使います。魚種や保冷状態が分からないもの、傷みが疑われるものは、味噌に漬けたり焼いたりして食べようとしないでください。持ち帰りは釣魚の保冷と帰宅後の処理も確認できます。
漬けている間は冷蔵庫で低温を保ちます。6時間・12時間という数字は味付けの目安で、魚の消費期限を延ばすものではありません。釣獲後からの保冷・保存状態を確かめ、早く調理すべき魚を翌日まで漬けて保存する計画にはしません。
生魚に触れた味噌床は一度で使い切り、別の魚や生野菜へ再利用しません。焼いた魚が残ったら浅い容器へ小分けし、速やかに冷やして冷蔵し、早めに食べ切ります。温め直しも少量の水とふたを使い、身の中心まで熱くします。中心が冷たい場合は追加加熱して再確認してください。温度計があれば中心75℃から1分以上を目安に確認し、保管に不安があるものは食べません。
保存用レシピまとめ
米味噌を使うスズキの味噌漬け焼きの材料と手順を、一枚で振り返れます。


