メジナ(グレ)のまーす煮|塩と泡盛で作る切り身の煮物

メジナの皮付き切り身と豆腐を塩と泡盛で煮て、淡い煮汁と盛り付けたまーす煮

メジナ(グレ)のまーす煮は、塩と泡盛を加えた少量の水で、皮付きの切り身を蒸し煮にする料理です。「まーす」は沖縄で塩のこと。魚と一緒に豆腐を煮ると、メジナのだしが豆腐へなじみます。蓋を使って水分を保ち、火が通ったら煮詰めすぎずに止めると、塩辛くなりにくく仕上げられます。

目次

メジナのまーす煮の材料(2人分)

腹骨と小骨を除いた皮付きの身300g、4切れ程度を使います。厚さは1.5〜2cmが目安です。

材料 分量
メジナ(皮付き・骨を除いた切り身) 300g(4切れ程度)
木綿豆腐 150g
水 200ml
泡盛 大さじ2(30ml)
塩 3g

塩は粒の大きさや水分で小さじ1杯の重さが変わるため、できればグラムで量ります。豆腐は島豆腐でも作れますが、もともとの塩分がある製品では塩を控え、仕上げで調整してください。

泡盛の代用と香りの追加

泡盛は同量の食塩無添加の日本酒へ替えられます。料理酒を使う場合は、食塩無添加と加塩タイプの違いを確認し、塩入りなら煮汁の塩を少なくして最後に補います。短い煮込みでアルコールが完全になくなるとは限りません。アルコールを避ける場合は、泡盛30mlを水30mlへ置き換えます。

香りを添えるなら薄切りしょうが2〜3枚を煮汁へ加えます。あおさや戻したわかめは最後に少量加え、ひと煮立ちさせます。シークヮーサーやレモンを添え、食べる分へ絞ると塩味の中に酸味を足せます。

必要な道具

蓋のある20〜22cmほどの浅鍋、スプーン、幅のあるへら、料理用の中心温度計(あれば)を用意します。魚と豆腐を一層に並べられる、広すぎない鍋が合います。魚の煮物に使う鍋も、材料が収まる底面の広さから選べます。

霜降り用の耐熱の深い器と冷水も用意します。冷凍した切り身は受け皿にのせて冷蔵庫で解凍し、中心の凍った部分がなくなってから使います。

メジナのまーす煮の基本の作り方

下処理済みの切り身からなら20〜30分ほどが目安です。

  1. 豆腐と添え物を準備する:豆腐を4〜6等分にし、使う場合はしょうがや柑橘も切っておきます。
  2. 切り身を整える:うろこと骨の残りを確認し、皮へ浅い切れ目を入れます。湯を回しかけて冷水へ取り、血やぬめりを落として水気を切ります。
  3. 煮汁を沸かす:鍋へ材料欄で選んだ水・酒類・塩を入れて火にかけます。しょうがを使う場合は一緒に入れます。
  4. 魚と豆腐を煮る:煮立ったら魚を皮が上になるように入れ、隙間へ豆腐を並べます。アクを取り、蓋をして弱めの中火で煮ます。
  5. 火通りを確かめる:途中で煮汁を上からかけ、7〜9分ほどから厚い身を開いて確認します。半透明で生っぽい所が残れば、蓋をして煮汁をかけながら追加で煮ます。豆腐も中まで温めます。
  6. 盛り付ける:魚と豆腐を器へ移し、味を整えた煮汁を少量かけます。

7〜9分は厚さ1.5〜2cmの切り身で確認を始める目安です。厚い身は必要な時間を追加し、焦げ付く前に減った水分を補ってください。

下処理|皮付きの魚をきれいにして煮る

切り身にしたあとも、皮の端を尾から頭の方向へなぞってうろこを確認し、身の中央と腹側に骨が残っていないか調べます。

丸魚から作る場合は先に三枚おろしにする

メジナはうろこが粗く、皮もしっかりしています。うろこを残すと淡い色の煮汁へ目立って混ざるので、うろこ取りを尾側から頭側へ小刻みに動かします。ひれの際と胸びれの下を確かめ、背びれの尖った部分へ手を当てないようにします。

頭を外し、腹へ浅く刃を入れて内臓を取り出します。中骨に付いた血を落として洗い、水気を拭きます。背と腹から中骨に沿って包丁を進め、左右の身を外したら、腹骨をすき取ります。中央の小骨は骨抜きで抜くか、太い場合は骨の列ごと細く切り取ってください。

皮を浅く切り、短く霜降りする

切り身の皮へ斜めに1本、皮が切れる程度の浅い切れ目を入れます。加熱で皮が縮んだときに反りを抑えるためで、身を深く切り離す必要はありません。

耐熱の深い器へ魚を置き、沸かした湯を少し落ち着かせてから、静かに回しかけます。表面が白く変わったら冷水へ移し、固まった血、ぬめり、残ったうろこを落とします。洗ったら手早く水を切ります。湯へ長く浸けて身を崩さないようにしてください。

霜降りでは中心まで加熱できていません。続く蒸し煮で厚い部分まで火を通します。

豆腐は大きめに切る

豆腐は4〜6等分にし、魚の隙間へ入れやすい大きさにします。パックの水を捨てて軽く水を切る程度で、重石をして強く脱水する必要はありません。絹ごし豆腐も使えますが崩れやすいため、大きめに切って鍋をかき混ぜないようにします。

煮方|蓋を使い、少量の煮汁で蒸し煮にする

水・泡盛・塩を量って煮立てる

魚と豆腐が一層に収まるか、加熱前に鍋の大きさを確かめます。鍋へ水200ml、泡盛30ml、塩3g(代用する場合は材料欄で選んだ配合)を入れます。しょうがを使う場合はここで加えます。泡盛は火の付いた鍋へボトルから注がず、火を付ける前に量って入れます。準備できたら中火にかけ、塩が溶けて煮立ったら、皮を上にして魚を並べ、豆腐を隙間へ入れます。

煮汁が魚の高さの半分ほどまで回る状態を目安にします。鍋が広すぎて煮汁が底へ薄く広がる場合は、一回り小さい鍋へ替えると扱いやすくなります。材料を無理に重ねるより、一層に収まる鍋を使ってください。

メジナの厚い身へ煮汁を行き渡らせるために、汁を増やして魚を全部沈める必要はありません。上半分は蓋の中の蒸気と回しかけた汁で温めます。魚と豆腐が押し合うほど詰まる場合は鍋を替え、汁をかける隙間を残してください。逆に隙間が広すぎる鍋では、同じ水量でも底が乾きやすくなります。

蓋をして、静かな煮立ちを保つ

煮立ち直したら浮いたアクを取り、鍋の蓋をします。弱めの中火から弱火で、汁が小さく泡立つ状態を保ちます。途中で一度蓋を開け、魚の皮と豆腐の上面へ煮汁をかけます。

汁が激しく跳ねるときは火を弱めます。蓋で蒸気を逃がさず上面も温めるので、何度も蓋を開けて水分を逃がさないようにします。魚を裏返す必要はありません。

減った煮汁は水で補います。中心まで火が通る前に煮汁が減ったら、すくえる量を保つよう、水を大さじ1〜2ずつ鍋肌から加えて再び煮立てます。蒸発した分へ塩や泡盛を足すと、味や香りが強くなりすぎます。

魚と豆腐の中心まで火を通す

魚を入れて再び煮立ってから7〜9分ほどで、最も厚い切り身の中央を少し開きます。半透明で生っぽい部分が残る場合や判断に迷う場合は、開いた所へ煮汁をかけ、蓋をして1〜2分ずつ追加で煮て中心を再確認します。煮汁が減りすぎたら水を補います。魚だけでなく豆腐もひと切れ取り分け、中心が熱くなっているか確かめます。ぬるければ鍋へ戻し、煮汁をかけてさらに煮ます。

中心温度計を持っている場合は、魚の横から厚い中央へ差し、中心75℃に達してから1分以上加熱します。未達なら加熱を続けて再測定します。中心の色やほぐれは補助的な目安で、見た目だけでこの条件の達成を保証はできません。

煮汁を味見して、少量かける

魚と豆腐をへらで支えて器へ移します。鍋に残る汁を小皿へ少し取り、冷まして味見します。ほぐした身や豆腐に少量からめ、塩加減を確かめます。濃ければ水を少量加えて煮立て直し、魚と豆腐へかけます。魚の表面に塩味が付く程度の汁なので、汁だけを大量に飲むより、身や豆腐にからめて食べます。

薄く感じる場合は塩を少量ずつ加えます。汁を極端に煮詰めると塩気が急に強くなるため、鍋底が見えるまで詰めず、さらっとした汁を残して仕上げます。

魚の厚みと材料を変える場合

薄い尾側は4〜5分ほどから火通りを見て、中心まで加熱できたものから取り出します。厚さ2cmを超える切り身は、蓋をしたまま弱い煮立ちで加熱を追加します。火を強くして汁だけ蒸発させないようにしてください。

骨付きの切り身を使う場合は、骨の断面の血や小さな骨片を洗い、霜降りしてから煮ます。骨際の厚い身を少し開き、生っぽい所が残れば煮汁へ浸して追加で煮ます。温度計があれば、先端は骨を避けて身の中央へ差します。食べるときにも骨を外す必要があります。

冷凍した身は受け皿を使って冷蔵庫で解凍し、ドリップを拭いてから下処理します。凍った芯があるまま同じ時間で煮ると、外側だけ先に煮えることがあります。

献立の組み合わせ

主菜として白ごはんと野菜のおひたし、もずく酢などを合わせると、魚と豆腐を中心に食べやすい献立になります。添え物を増やす場合も、魚が煮えたら先に取り出してから調整すると煮すぎを防げます。

衛生と加熱の注意点

釣ったメジナは早めに冷却し、持ち帰る間と調理までの低温を保ちます。準備は魚の持ち帰りと処理を参考にしてください。強い異臭や変色、身の崩れがある魚や、長く保冷できなかった魚は使いません。

塩や泡盛は風味を付ける材料で、この分量で漬けたり煮汁へ入れたりするだけでは、寄生虫対策にはなりません。中心まで加熱する工程を守り、生魚を扱った手と器具を洗浄し、器具は材質に合う方法で消毒します。

骨を取り除いた切り身にも取り残しがあり得ます。食べる際に身をほぐして確認し、子どもへは別皿で骨を確かめてから取り分けます。

保存と温め直し

残す分は食事前に浅い容器へ魚と煮汁を取り分け、氷水などを使って早く冷まし、粗熱が取れたら冷蔵します。冷蔵分は早めに食べ切り、鍋を室温で一晩置く方法は避けます。

温め直すときは小鍋へ移し、水を少し足して蓋をします。汁をふつふつさせ、魚と豆腐の厚い部分を開いて冷たい所が残らないよう十分温めます。温度計があれば中心75℃で1分以上を目安に確認してください。冷却や保管に不安があるものは、再加熱で食べられるようにしようとせず処分します。

長く残すなら、豆腐を除いた魚と煮汁を調理した日に小分け冷凍します。豆腐は冷凍で食感が変わるので、温め直すとき新しく加えます。日付を書いて保存し、冷蔵庫で解凍して十分に再加熱してください。保存できる日数は、魚の状態や冷却・保管条件で変わります。

よくある失敗と直し方

煮汁が塩辛い

魚と豆腐を取り出し、水を少しずつ足して調整します。塩を小さじで量ったときの誤差や、蓋を外して長く煮たことが原因になる場合があります。次回は塩をグラムで量り、煮ている途中の蒸発を抑えます。

豆腐の水で薄くなった気がする

魚と豆腐を中心まで加熱してから、一度取り出して汁を味見します。汁の塩味が足りるなら、淡い豆腐の中心まで濃くしようと塩を追加せず、表面へ汁をからめて食べます。汁自体が薄い場合だけ塩を少しずつ補います。最初の塩を計量し直して二重に加えたり、汁をなくすまで煮詰めたりしないでください。

魚に味がないように感じる

まず煮汁を味見します。汁の塩加減が整っていれば、身をほぐして汁へからめながら食べます。厚い身へ味を染み込ませようと長く煮直すより、かける量で調整します。

底が焦げ付きそうになった

火を止め、焦げていない具を別の鍋へ移します。水を加え、中心まで火が通っていない魚は蓋をして加熱を再開します。十分に加熱してから味を見て、塩を必要な分だけ補います。焦げた鍋底をこそげて汁へ混ぜ込まないでください。

まーす煮でよくある質問

特別な沖縄の塩でないと作れませんか?

家庭にある食用の塩で作れます。塩の銘柄より、量と煮詰め方をそろえることが大切です。粒の違いで計量スプーンの重さが変わるため、グラムで量ると調整しやすくなります。

塩を量り、煮汁を残して仕上げる

皮付きのメジナを下処理し、少量の塩煮汁で豆腐と一緒に蒸し煮にします。蓋で水分を保ち、中心まで火が通ったら煮詰めすぎずに取り出しましょう。

保存用レシピまとめ

泡盛を使うマース煮の材料と手順を、一枚で振り返れます。

メジナ(グレ)のまーす煮の材料・分量と作り方をまとめた保存用レシピカード
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