新子の天ぷら|小さなコノシロを開いて揚げる、骨と薄衣の扱い方

大葉の天ぷらとレモンを添えたコノシロの新子の天ぷら

新子はコノシロの小さな若魚の呼び名です。天ぷらには、頭と内臓、中骨を除いた小さな開きを使い、薄い衣で皮の風味を残します。ここでは丸魚で7〜9cm程度、開いた片側の身厚が2〜3mmほどの新子を使います。小さな身を一枚ずつ広げて揚げると、薄い衣と魚のうま味を一緒に楽しめます。

目次

新子の天ぷらの材料|2人分の小さなおかず

材料 分量
新子(コノシロの若魚。頭・尾・内臓・中骨・腹骨を除いた開き) 可食部80g
天ぷら粉 40g
水(温度は製品表示に従う) 製品表示の割合に従う。粉100gに水160mlの製品なら64ml
薄力粉(打ち粉) 5g
大葉 4枚
揚げ油 鍋底から深さ3cmを目安に、器具の最低油量を守る
レモン くし形2切れ
塩(別添え) 少量

必要な道具

下処理後の開きは長さ4〜6cm、幅2〜3cm、片側の身厚2〜3mm程度を想定します。尾数は大きさで変わるため、処理後に80gを量ります。直径20cm程度の深い揚げ鍋、網じゃくしと網付きバットを用意します。油温計と、薄い身を測れる細い食品中心用温度計はあれば使います。揚げ鍋と温度計は対応熱源と油量、感温部の位置を確認してください。下処理済みの開きから約20〜30分が目安です。

作り方の流れ

  1. 大葉を洗って水分をよく拭き、レモンと別添えの塩を準備します。新子のうろこ、頭、尾、内臓を除いて腹開きにし、中骨と腹骨、硬いひれや小骨を除きます。
  2. 開きを洗い過ぎず、水分を両面から拭きます。
  3. 天ぷら粉40gと表示量の水で衣を作ります。水温・加水量・混ぜ方は製品表示を優先します。
  4. 大葉を先に揚げ、次に打ち粉を薄く付けた新子へ衣を絡め、170℃の油で3〜4枚ずつ揚げます。
  5. 衣が固まり泡が細かくなったら、頭側の厚い部分を開いて確かめます。生っぽさが残る場合や判断に迷う場合は油へ戻し、追加加熱して再確認します。中まで火を通したら網で油を切り、大葉、レモン、塩を添えます。

大葉とレモンの準備

大葉は洗って両面の水分を丁寧に拭き、軸の長い部分を切ります。レモンは洗ってくし形に切り、塩を小皿へ分けます。これらを先に済ませてから、魚の下処理に進みます。

小さな開きにして、頭・中骨・腹骨を取り除く

新子やコハダという呼び名の大きさの境目は地域や流通で異なります。名前だけでなく実際の長さと身厚を見ます。魚種を確実に確認でき、保冷・衛生状態が良い魚を使い、未同定や保存不良、異臭、不自然な変色のあるものは使いません。

うろこをそっと落とし、頭、尾、背びれと腹の縁を取り除きます。内臓を除いて腹の血を洗い、中骨に沿って腹側から開きます。背の皮をつなげたまま中骨を外し、腹骨を薄くすき取ります。身が小さいので力任せに引かず、釣魚の持ち込み処理に対応する店へ開く処理を相談する方法もあります。

ひれの付け根と身を指でなぞり、残る硬い骨を除きます。小さな新子でも硬い骨が残ることがあります。十分に除けないものは使いません。大きなコノシロは小骨の硬さも異なるため、細かな骨切りなどを含む処理が必要です。

開きをペーパーで挟んで水分を拭き、清潔なバットへ一層に並べて冷蔵します。薄い身は何度も水へ漬けたり、手で強く押したりすると傷みやすいため、内臓と血の洗浄後は必要以上に触らないようにします。

衣を用意し、魚へ薄く打ち粉をする

天ぷら粉40gに、製品表示の温度と量の水を加えます。粉100gに水160mlの製品なら水64mlですが、別の製品へ同量を当てはめないようにします。滑らかに混ぜる指定の製品もあるため、混ぜ方も袋の表示に従います。衣は揚げる直前に作り、待つ間は冷たく保ちます。

魚の表面へ薄力粉5gを薄く振り、余分を落とします。粉の塊を残さず、身を破らないよう下から支えて移します。一度に全てを衣へ沈めず、揚げる3〜4枚ずつ衣を絡めると、薄い身が折れたりくっついたりしにくくなります。

薄衣は、皮が透けて見える程度にする

新子は片側の身が2〜3mmと薄いため、衣を厚くすると魚より衣の重さと食感が前へ出ます。打ち粉で銀色の皮を真っ白に隠さず、衣をくぐらせたら軽く余分を切って油へ運びます。二枚を一緒につかんで衣を付けると、重なった内側が加熱しにくくなるので、一枚ずつ開いた形を保ちます。

大葉を先に、新子は3〜4枚ずつ170℃で揚げる

鍋へ指定の油量を入れ、170℃まで温めます。深さ3cmを目安にしつつ、器具の最低量と最大量を守ります。揚げる間は蓋をせず、火を付けたままその場を離れません。水滴の付いた器具を油へ入れないでください。

油温計や機器の温度設定があれば使います。ない場合は木の菜箸を軽く湿らせ、布巾で水分を十分に拭いてから先を油へ入れます。油に浸した部分全体から細かな泡が出る状態が中温の目安です。油へ水滴を入れず、煙が出るまで熱しません。この目安は魚の中心加熱の確認とは分けて使います。

大葉は裏側へ薄く衣を付け、170℃の油で揚げ、衣が固まり、持ち上げても葉が垂れず軽く張るようになったら網へ上げます。新子を入れる前に油温を170℃へ戻します。

衣を付けた開きを油面近くまで運び、広げた形で静かに入れます。3〜4枚を上限の目安に、鍋の中で重ならない数に減らします。衣が固まるまで触り過ぎず、必要なら一度返します。

衣が固まり、周りの大きな泡が細かくなったら、その組の大きめの1枚を網へ上げて頭側の厚い所を開きます。中心の透明感がなく身がほぐれるかを見ます。生っぽさが残る、または判断に迷う場合は油へ戻し、火力を調整して追加加熱した後、中心を再確認します。魚は折ったり重ねたりせず、一枚ずつ開いた形で加熱します。

食品用温度計があれば、1枚を網へ上げ、薄い食品対応の細い中心用温度計を、頭側の厚い身に沿う向きへ差します。加熱の目安は中心75℃以上を1分以上保つことです。足りなければ油へ戻して加熱を続け、再確認します。ただし、後半の蒸し加熱へ切り替えた魚は油へ戻さず、そのフライパンで加熱と確認を続けます。感温部を身に収められない器具で、衣や油の温度を魚の中心温度として扱わないでください。色や見た目は加熱不足を見つける目安で、安全を保証するものではありません。

網で油を切り、薄い天ぷらを重ね過ぎず盛る

加熱を確認した新子を網へ立て気味に置き、油を切ります。平らな皿へ重ね過ぎずに盛り、大葉の天ぷら、レモン、少量の塩を添えます。衣は薄く、皮の銀灰色が部分的に見える程度で構いません。

食べる際は開きの端や身を確かめ、硬い骨やひれがあれば取り除きます。骨を十分に除けないものは食べません。

衣が厚い、身が折れる、先に色が濃くなるとき

衣が厚く付く場合は、打ち粉の余分と衣の配合を確認します。衣へ水を足す場合は製品表示の範囲で少量ずつ調整し、魚は水分を拭いた状態で使います。衣が温まったら冷たい状態へ戻し、魚は冷蔵庫で待たせます。

身が折れるときは、つまむ位置と移し方を見直します。衣を付けた開きを下から支え、油へ入れる直前まで広げた状態を保ちます。割れた小片も中心まで加熱できたものだけを食べます。

衣が先に濃くなり中心が生っぽい場合は、一度上げて火力を落とします。焦げが強い場合は揚げ鍋を消火し、焦げていない身を冷たい清潔な別フライパンへ一層に置き、水20mlを加えて蓋をして弱火で加熱を続けます。頭側の厚い所を開き、中心まで火を通します。蒸した魚は揚げ油へ戻しません。揚げ油へ水は入れず、焦げた油の処理は十分冷えてから行います。

開いたら左右の身が離れてしまいました

離れた半身も、硬い骨を取り除けていれば使えます。小さな切り身として一枚ずつ衣を付け、折れないよう網じゃくしで支えます。可食部80gの数え方は同じですが、一枚の大きさが変わるため、小さいものから火通りを確かめて取り出します。

新子より大きいコハダを使う場合は?

名前だけでこの手順へ当てはめず、開いた後の厚みと小骨の硬さを見ます。身が厚く、骨が長く硬いものは、新子用の頭・中骨・腹骨取りだけでは食べにくさが残ります。骨を十分処理した大きい切り身の料理へ切り替え、厚い部分に合わせて加熱状態を確認してください。

少量を揚げて食べ切り、保存時は早く冷やす

薄い天ぷらは時間がたつと衣が湿りやすいため、食べる分を揚げます。残す場合は清潔な浅い容器へ一層に分け、長時間室温へ置かず、粗熱が取れたら速やかに冷蔵します。釣獲後からの保冷状態も確認します。

食べる前は電子レンジなどで位置を変えながら十分に温め、厚い所を開いて冷たい部分を残さないようにします。温度計があれば前述の中心加熱の目安も確認します。冷却や保存状態が分からないもの、においや見た目に異常があるものは食べないでください。

保存用レシピまとめ

市販の天ぷら粉を使う新子の天ぷらの材料と手順を、一枚で振り返れます。

新子の天ぷらの材料・分量と作り方をまとめた保存用レシピカード
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