船泳がせ釣り(船のませ釣り)は、アジ・イワシなどの生きた小魚をエサに、ヒラメ・ブリ類・カンパチ・ハタ類などを船から狙う釣りです。エサを元気に保ち、船が指示する深さへ入れ、竿先と続く重みを見て掛けます。
ヒラメの底狙いと、青物の指示ダナ狙いでは、道具とアタリ後の対応が変わります。予約した船の対象魚・オモリ・PEライン・仕掛け・エサを先に確認し、その釣り方を基準に覚えましょう。
予約前の確認から、活きエサの付け方、投入・タナ合わせ、アタリ、合わせ、取り込みまでを順に説明します。反応がないときに確認する項目もまとめました。竿・リール・仕掛け・安全装備を先に揃える場合は、船泳がせ釣りに必要な道具完全ガイドもあわせて確認してください。
船泳がせ釣りの基本情報早見表
| 項目 | 初心者向けの目安 |
|---|---|
| 分類 | オフショア(船)・生き餌を使うエサ釣り |
| 難易度 | ★★★☆☆ |
| 初心者向け | ★★★☆☆ |
| 主な対象魚 | ヒラメ、ブリ・ワラサ、カンパチ、ハタ類など。海域・便によって大型魚も狙う |
| 主な釣り場 | 乗合船・仕立船・遊漁船。砂地、かけ上がり、岩礁帯、魚礁周辺など対象魚に合わせて流す |
| 時期 | 対象魚と海域で大きく変わる。季節名より予約先の出船予定と直近の釣果を確認する |
| 主な活きエサ | イワシ、アジ、小サバ、ムロアジなど。船が用意する便と、出船後に確保する便がある |
| 代表的な仕掛け | オモリを下に置く胴付き型の船泳がせ仕掛け。ヒラメは親針+孫針、青物は1本針など船ごとに構成が変わる |
| 基本操作 | 投入 → 着底または指示ダナへ合わせる → エサの状態を見る → タナを保つ → 本アタリを見極める → 掛ける → テンションを保って取り込む |
| 釣果の核心 | 元気なエサを、対象魚がいる深さへ入れ続けること。アタリがないときは仕掛け交換より先にエサとタナを確認する |
船泳がせ釣りとは|船下で活きエサを泳がせて大型魚を狙う
船泳がせ釣りでは、生きた小魚を針に掛けて海中へ送り込み、その小魚が泳ぐ動きや逃げる動きを利用して捕食魚を誘います。船が移動して水深が変わるたびにタナを合わせ、エサが弱ったら交換し、アタリの進み方に応じて掛ける必要があります。
岸から行う泳がせ釣りとの大きな違いは、船がポイントを流れることです。海底が浅くなったり深くなったりするため、最初に決めた深さへ仕掛けを置いたままでは、エサが底から大きく離れたり、反対に根掛かりしたりします。特にヒラメや根魚狙いでは、底の位置を何度も確認し直す操作が重要です。
ショア(岸)のウキ泳がせ・エレベーター式を確認したい場合は、初心者向け泳がせ釣り完全ガイドを参考にしてください。船でサビキに小魚を掛けたまま大型魚の層へ落とす「落とし込み・喰わせサビキ」は、活きた小魚を利用する点は似ていますが、仕掛けと操作が異なる別の釣り方です。
ヒラメと青物では「狙う深さ」と「掛けるまで」が変わる
ヒラメや根魚は底からの高さ、青物は船が指示する層を基準にします。青物でも底付近を狙う便があるため、対象魚と指示ダナを一緒に確認します。
| 狙い | タナの考え方 | アタリの見方 | 掛けた直後 |
|---|---|---|---|
| ヒラメ | 底を基準にする。底から1m前後が使われる釣り場もあるが、船の指示と地形変化を優先する | 普段と違う震えや小さな接触の後、竿先が深く入り重みが続く場合がある | ラインを緩めず、竿の曲がりを使って一定速度で巻く。海面近くの突っ込みにも備える |
| ブリ・ワラサなど青物 | 底付近を狙う便もあれば、ベイト反応に合わせて中層を指示される便もある。指定ダナを優先する | 普段と違う細かな動き、続く引き込みや糸の走りを見る | 横へ走られて隣の仕掛けへ入らないよう、テンションを保ちながら魚の向きを意識する |
| カンパチ・ハタ類など | 底や根・魚礁の近くを狙う便が多い。根掛かりを避けるため底へ置き続けない | 一気に竿が入る場合もあれば、小さな変化から重みが増す場合もある | 根へ入る魚では、掛けた直後に底から距離を取ることを優先する。強度設定は船の指定に合わせる |
狙うタナ(エサや仕掛けを置く深さ)は、船が確認した反応や地形に応じて示されます。「底からの高さ」か「水面からの深さ」かを聞き、その基準へ仕掛けを合わせます。
予約前に確認すること|オモリ・PE・エサ・仕掛けを先に聞く
船泳がせでは、予約先の指定がそのまま当日の基準になります。オモリやPEラインが周囲と大きく違うと、仕掛けの沈む速度と水中の角度がずれ、隣の釣り人の仕掛けと絡む「お祭り」が増えます。
| 確認項目 | 確認する内容 | 当日に影響すること |
|---|---|---|
| 対象魚 | ヒラメ、青物、大型魚など、何を中心に狙う便か | 竿・リール・ハリス・針・ドラグ設定が変わる |
| オモリ | 基本号数、潮が速い場合の変更号数、予備数 | 底取り、お祭り、根掛かり対策に直結する |
| PEライン | 指定号数と最低巻量 | 沈下角度と大型魚を走らせたときの余裕が変わる |
| 仕掛け | 1本針/孫針付き、ハリス、捨て糸、完成仕掛けの販売 | エサの付け方と合わせ方が変わる |
| 活きエサ | 船が用意するか、出船後に釣るか、持参できるか | エサ確保用の仕掛けや保管用品の要否が決まる |
| レンタル | 竿、リール、竿受け、ライフジャケット | 初回に買う道具を減らせる |
| 電源 | 船電源を使えるか、自前バッテリーが必要か | 電動リールを使う場合の準備が変わる |
| 取り込み | タモ・ギャフ等を船側が用意するか、乗船者が持参するか | 大型魚が掛かった後の動きと持ち物が決まる |
船釣りそのものが初めてなら、予約・集合・釣り座・船酔い・当日の流れも確認しておきましょう。

船泳がせの仕掛け|基本は船用の胴付き型から始める
図は、下へオモリ、上の枝へ針を配置する胴付き1本針の例です。竿の道糸側の接続部へ完成仕掛けの上端をつなぎ、一番下のスナップへ指定オモリを付けます。オモリ用の短い糸を「捨て糸」、魚の針を結ぶ先糸を「ハリス」と呼びます。投入前に、ハリスが幹糸へ巻き付いていないか確認します。
図のアジは背掛けの一例です。鼻掛け・上あご掛けや、親針と補助の孫針を使う方式もあるため、使う仕掛けの指定と船の付け方を確認します。

ただし、ヒラメと青物では針構成が同じとは限りません。ヒラメ用には親針と孫針を使う仕掛けが多く、孫針にはシングルやトリプルなど複数の仕様があります。青物向けでは1本針のシンプルな船のませ仕掛けも使われます。根が荒い場所では、針が増えるほど根掛かりや取り込み時の危険も増えます。
初めての船では、船内販売の仕掛けか、予約時に指定された完成仕掛けを基準にしてください。ハリス・針・捨て糸を替える場合も、使うエサの大きさと底の状態を船長へ伝え、長さや号数を確認します。仕掛けの構造と市販品の見方は船泳がせ仕掛けの選び方・おすすめ完全ガイドで詳しく解説しています。
タックルは「指定オモリ・PE・対象魚」が基準
船泳がせの竿・リールは、大型魚を止められる強さだけでなく、使うオモリと仕掛けを無理なく操作できることが必要です。浅場のヒラメから大物泳がせまで、便の対象魚・水深・指定オモリに合わせて選びます。
| 道具 | 最初に見る条件 | 初心者の確認ポイント |
|---|---|---|
| 船泳がせ用ロッド | 指定オモリの適合範囲、対象魚、竿の長さ | 活きエサの変化を追える穂先と、大型魚の引きを竿全体で受けられること |
| 両軸リール・電動リール | 指定PEの糸巻量、ドラグ、水深、回収回数 | 浅場は手巻きで成立する便もある。深場や重いオモリを何度も回収する便では電動が有力 |
| PEライン | 船の指定号数と最低巻量 | 自分だけ極端に太く・細くしない。高切れ後も釣りを続けられる長さを確保する |
| 泳がせ仕掛け | 対象魚、活きエサの大きさ、親針・孫針、ハリス | 初回は船指定の完成仕掛けを基準にする |
| オモリ | 船の指定号数 | 根掛かりに備えて同じ号数の予備を持つ |
竿・リール・PE・仕掛けだけでなく、竿受け、電動リール用電源、プライヤー、安全装備、魚を持ち帰る用品まで含めて確認したい場合は、船泳がせ釣りに必要な道具完全ガイドへ進んでください。
活きエサの扱い方|「弱らせないこと」が最初の誘い
泳がせ釣りでは、エサの小魚が元気に動ける状態を保つことが重要です。針を付ける前に強く握ったり、船上へ落としたり、針を深く刺しすぎたりすると、投入前から泳ぎが弱くなります。
船のイケスからエサを取る場合は、網が用意されていれば追い回して手づかみにせず、必要な1匹を短時間で取り出します。イワシなど弱りやすい魚は、乾いた手で長く握らず、手を濡らして短時間で針を掛けます。エサを付けた後は甲板へ置かず、そのまま仕掛けを投入できる状態にしておきましょう。
鼻掛け・上あご掛け・背掛けの使い分け
| 掛け方 | 付ける所と確認 |
|---|---|
| 鼻掛け | 鼻孔のある鼻先の柔らかい部分へ横から通す。エサの種類で付ける位置が違うため、初回は船で位置を見せてもらう。 |
| 上あご掛け | 口の内側から上あごの硬い部分へ通す。深く刺しすぎず、口を動かせるか確認。 |
| 背掛け | 背びれ付近の皮と身へ浅く掛け、背骨を避ける。図のように1本針で使う方式もある。 |
| 親針+孫針 | 頭側へ親針、指定の背・腹側へ孫針を浅く掛ける。針間の糸でエサの体を曲げない長さにする。 |
掛け方は仕掛けの針構成、活きエサの種類と大きさ、対象魚に合わせて選びます。船から指定がある場合はその方法を優先します。
エサが弱ったら交換する
竿先へ伝わる普段の細かな動きが弱くなった場合は、一度回収して確認します。横倒しになる、泳ぎが弱い、口や体に大きな傷があるエサは交換します。動きが弱い理由には絡みもあるため、ハリスと針の位置も点検します。
エサが頻繁に弱るときは、針を深く刺していないか、仕掛けが絡んでいないか、投入時に急激な衝撃を与えていないかも確認してください。
投入から取り込みまでの基本手順
- 船の指示を確認する。底へ落としてよいか、底からの高さか水面からの深さかを聞く。指定オモリと仕掛けを準備し、ドラグを確認する。
- エサへ手早く針を付ける。濡らした手でやさしく支え、指定の位置へ付ける。船の投入順に従い、エサを海面で泳がせてからオモリを下ろす方式では、正常に泳ぐかを見て次へ進む。
- 沈める速さを制御する。両軸リールのクラッチ(スプールを自由に回す切り替え)を切り、親指を軽く触れて回転を抑える。糸が膨らむほど回転させず、放出の変化を見る。
- 着底か指示ダナで止める。底を取る場合は、糸が止まる・緩む変化でスプールを押さえ、クラッチを戻す。余分な糸を取り、船が示す分だけ巻いて底から離す。水面からの指示なら、PEの色分けやカウンターで指定の長さへ近づけて止める。
- タナを保って変化を見る。底狙いでは短く底を取り直し、普段のエサの震えと違う動き、竿先の引き込みと重みの続き方を見る。
- 針と対象魚に合う掛け方で巻く。明確な引き込みと重みが続いたら、余分な糸を取って掛ける。巻き掛けが指定された針は、巻いて竿へ荷重を乗せる。
- 取り込みは船の方法へ合わせる。海面近くで巻く速さを落とし、スタッフのタモ等へ誘導する。魚が船内へ入ったら、空いている針を仕掛け掛けなどへ留め、オモリを船の指定位置へ固定する。
底取りとタナ合わせ|船が流れるたびに「今の底」を確認する
タナとは、仕掛けやエサを置く深さのことです。船泳がせでは、船の移動と海底の変化に合わせて調整します。
ヒラメ狙いは定期的に底を確認してタナを保つ
ヒラメを狙う船では、オモリを着底させた後、底から少し上へ仕掛けを持ち上げてエサを泳がせる方法が基本になります。底から1m前後を基準にする例がありますが、かけ上がりへ入れば同じ糸の長さでもオモリが底を引き、深い側へ流れれば反対にエサが底から大きく離れます。
底狙いでは、船が流れている間に短く糸を送り、着底を確かめ直します。底へ触れたらクラッチを戻し、余分な糸を巻いて指定の高さへ戻します。底を取り直したときに巻く量が変わる、ゴツゴツと当たり始める場合は、地形や糸の角度が変わった手掛かりです。糸が大きく斜めへ出たまま送り続けず、回収して入れ直します。

青物狙いは「底」より指示ダナを優先する日もある
ブリ・ワラサ・カンパチなどは底付近で食う日もあれば、ベイトの群れを追って中層へ浮く日もあります。「底から○m」「水深○m前後」など船からタナが示されたら、その範囲へ正確にエサを入れます。
カウンター表示に加え、PEラインの色分けや水深表示も参考にします。潮でラインが大きく斜めになっている場合、リール表示の数字と実際の垂直方向の深さには差が出ます。周囲よりライン角度が大きいときは、オモリ・PE・投入位置が船の指定と合っているか確認してください。
前アタリの手掛かり|普段の震えと重みの変化を比べる
捕食魚が近づくと、活きエサが急に逃げようとして竿先が細かく震えることがあります。これが前アタリになる場合があります。船の揺れやオモリが底を擦る動きも竿先に伝わるため、通常時との違いと、その後の重みの変化を観察します。
| 竿先・手元の変化 | 最初の対応 |
|---|---|
| 普段より細かく、不規則に震える | エサの動きの変化が手掛かり。竿を大きく動かさず、その後の引き込みと重みを見る。 |
| 一定間隔でゴツゴツする | 底や船の揺れも候補。底狙いなら少し巻き上げ、その変化が消えるか確かめる。 |
| ガツガツするが、重みが続かない | ヒラメ狙いでは糸を大きく緩めず、その後に竿先が深く入り続けるかを見る。 |
| 深く引き込まれ、重みが続く・糸が走る | 余分な糸を取り、針と対象魚に合う掛け方へ移る。横へ走る場合は周囲へ伝える。 |
判断の基準になるのは「通常時のエサの動き」です。投入直後から竿先がどの程度震えているかを見ておくと、その動きが突然変わったときに前アタリへ気づきやすくなります。
合わせ方|対象魚の食い込みと重みを見て掛ける
合わせるタイミングは、活きエサの大きさ、親針・孫針の位置、魚の食い方、潮、竿の硬さによって変わります。竿先の引き込みと魚の重みを確かめて判断します。
ヒラメは竿先の入りと、続く重みで判断する
図は小さな接触の後に引き込みが強まる例です。小さく触れただけなら竿先を追従させて待ち、深く入って重みが続いたら、余分な糸を巻いて竿を起こします。最初から強く引き込まれ重みが続く場合も、その変化へ対応します。待つ秒数を固定せず、使うエサと親針・孫針の位置に合う基準を船で確認します。
食い込みを待つときにラインを大きく緩めると、アタリが分からなくなり、仕掛けが根へ入りやすくなります。竿先を魚の動きへ追従させながら、完全に糸をたるませない状態を保ちます。

青物・根魚は走る方向と針の種類まで見る
青物では、エサの変化から一気に竿が入る場合があります。重みが続いたら糸を張って掛けます。ムツ針などでも、使用製品が巻き掛けを勧める方式なら、竿を大きくあおらず巻いて荷重を掛けます。初回は針の説明と船の方法を確認し、その動作でそろえます。
根魚狙いでは、掛かった後に長く待つほど根へ入られる場面があります。魚の重みが乗って掛かったと判断したら、底から距離を取る操作へ移ります。
やり取り|掛ける前にドラグを決め、掛けた後はラインを緩めない
ドラグは強い負荷で糸を送り出す機構です。投入前に、使うハリスとリールを船のスタッフへ見せ、対象魚と根の条件に合う設定を確認します。針へ触れない位置で先糸をゆっくり引き、糸が滑らかに出るかも確かめます。
掛かった後は、魚の引きで竿が曲がる状態を保ち、糸を緩めずに巻きます。魚が強く走るときはドラグを使い、止まったら巻いて距離を詰めます。竿先を真上近くまで立てる「高い角度」で耐え続けると竿の先側へ負荷が集中するため、竿全体が曲がる角度を保ちます。
青物が横へ走ったら早めに周囲へ伝える
乗合船では、魚が横へ走ると隣の仕掛けと交差することがあります。右・左のどちらへ走っているかを周囲へ伝えます。周囲が仕掛けを上げて交差を避けられるよう、魚が走った方向を早めに知らせます。
底付近で掛けた直後は根から離す
ハタ類や大型カンパチなど、根や魚礁へ入る魚を狙う便では、掛けた直後が重要です。ドラグを必要以上に緩くして長く走らせると、根へ到達してラインを擦られる可能性があります。使うハリス強度と船の釣り方に合う範囲で、最初に底から離すことを優先します。
取り込み|大型魚を竿だけで船内へ抜き上げない
魚が海面へ近づいたら巻く速さを落とし、仕掛けの接続部を穂先へ巻き込む前に止めます。スタッフがタモを使う場合は、魚の頭を網へ向けるように竿でゆっくり誘導します。急な突っ込みは竿の曲がりとドラグで受け、取り込みを任せます。
魚がタモへ入る前に竿を大きく立てて抜こうとすると、ハリス切れ、針外れ、竿破損につながります。魚が船内へ入った後も、孫針や空いている針が暴れるため、素手で口元へ近づかずフィッシングプライヤーを使って外します。
釣った魚を持ち帰る場合は、船の処理方法に従い、長時間デッキへ置かずに冷やします。大型魚の保冷や帰宅後の処理は釣った魚の持ち帰りと処理のしかたも確認してください。
釣れないときの修正順|エサ → タナ → 底 → 仕掛けの順で確認
まず指示ダナと糸の角度を確認します。回収したらエサの泳ぎと仕掛けの絡みを見て、弱ったエサを交換し、絡みを直して入れ直します。
| 症状 | まず確認すること | 次の一手 |
|---|---|---|
| 周囲も自分もアタリがない | 船の指示ダナ、活きエサの状態、潮の変化 | タナを指示へ戻し、弱ったエサを交換して次の流しを待つ |
| 周囲は釣れているのに自分だけ来ない | 底取り、ライン角度、タナ、仕掛け絡み | 一度回収し、針・ハリス・エサが正常か確認して同じ条件へ入れ直す |
| エサがすぐ弱る | 針を深く刺していないか、エサを強く握っていないか、仕掛けが回転していないか | 針位置を浅くし、エサを短時間で扱い、仕掛け絡みを直す |
| エサだけ傷ついて戻る | 針先、エサと針の位置、竿先の引き込みと重みの続き方 | 針先と位置を直す。次のアタリでは強い引き込みと重みが続くかを見る |
| 根掛かりが多い | オモリを底へ置き続けていないか、船が浅い側へ入っていないか | 底を確認したら少し切り、地形変化に合わせて取り直す |
| 隣とお祭りになる | 指定オモリ・PE、ライン角度、投入位置 | 周囲と同じ条件へ戻し、ラインが斜めになりすぎたら早めに回収する |
| 掛かるが途中で外れる | 針先、ドラグ、巻き上げ中の糸の緩み | 針先が鈍ければ針や仕掛けを交換し、一定のテンションで巻き、急な巻き止めを減らす |
よくあるトラブルと対処
仕掛けが絡んで上がってくる
投入前にハリスと幹糸の巻き付きをほどき、船の方法でエサとオモリを順に船外へ出します。急に落として絡む場合は、スプールの回転を指で抑え、糸がたるまない沈め方にします。回収時に絡みが続くなら、エサの付け方とハリスの長さもスタッフへ確認します。
オモリが着底したか分からない
着底すると、ラインの放出が止まる、竿先に掛かっていた重みが一瞬抜ける、ラインがふっとたるむなどの変化が出ます。糸が大きく斜めへ出て着底が分からない場合は、一度回収して入れ直します。再投入しても同じなら、船長へ重くしてよい号数を確認し、スプールを指で軽く押さえながら沈めます。
底を取るたびに根掛かりする
根や魚礁が多い場所では、着底確認の時間を短くします。オモリが着いたらすぐ底を切り、船が流れる間も定期的に短く再確認します。引っ掛かったら巻きと竿をあおる動きを止め、船長へ知らせます。外れない場合の糸の切り方もスタッフへ確認し、糸を素手へ巻き付けて引かないでください。
お祭りしたら強く引っ張らない
隣の仕掛けと絡んだら、どちらが魚を掛けているかを確認し、声を掛けて一緒にほどきます。魚が掛かっている側のラインを優先し、空の仕掛け側を切った方が早い場合もあります。針が複数あるため、手元へ寄せるときは空いている針の位置にも注意してください。
船上の安全|救命胴衣を着け、針とオモリを固定する
小型船舶では、船長には船室外に乗船する人へ、国の安全基準に適合したライフジャケットを着用させる義務があります。持参する場合は乗る船・航行区域に使えるものか確認し、不明なら船のレンタル品を利用してください。選び方は釣り用ライフジャケットおすすめ・選び方で確認できます。
- 航行中は船から指示がない限り、必要以上に立ち歩かない
- 長い仕掛けの針を甲板へ散らさず、投入前・回収後に位置を確認する
- オモリを振り回して投入せず、周囲の人と竿の位置を確認する
- 濡れたデッキでは滑りにくいフィッシングシューズ・ブーツを使う
- 魚が暴れている間は針へ手を近づけず、プライヤーを使う
- 天候や海況が悪化した場合は、釣りを続ける判断より船の帰港・中止判断を優先する
雨・波しぶきへの備えはフィッシングレインウェアの選び方も参考になります。
船泳がせ釣りのよくある質問
船泳がせ釣りは初心者でもできますか?
初心者対応の船で始められます。予約時に初回であることを伝え、レンタルに含まれる道具、推奨仕掛け、エサの用意を確認します。借りられない物と予備品をメモして準備します。出船前に針の付け方と、その仕掛けでの掛け方を一度見せてもらいましょう。
活きエサは自分で持って行きますか?
船によって違います。イワシやアジを船が用意する便、出船後に小魚を釣って確保する便、持参できる便があります。予約時にエサの種類・料金・確保方法を確認してください。
ヒラメはどのタイミングで合わせますか?
小さな接触だけなら糸を大きく緩めず待ち、竿先が深く入り重みが続く段階で掛けます。エサと針の構成で変わるため、初回は船で、どの程度の引き込みが続いたら掛けるかを確認します。判断に迷う場合は、実際の竿先を見てもらいます。
電動リールは必要ですか?
浅場や比較的軽いオモリなら手巻きで成立する便もあります。水深が深い、重いオモリを何度も回収する、太いPEを多く巻く大型魚狙いでは電動リールの負担軽減が大きくなります。予約先のレンタルも確認してください。
船長が合わせるタイミングを教えてくれますか?
出船前に、使うエサと仕掛けを見せて、どの変化で掛けるかを聞いておきましょう。実釣中も迷う反応が続く場合は、スタッフが近くにいるときに竿先を見てもらい、底の接触や糸の緩みも含めて確認します。
アタリがないときはタナをどんどん変えますか?
まず船から指示されたタナへ戻します。そのうえでエサが弱っていないか、底が変わっていないか、仕掛けが絡んでいないかを確認します。周囲が同じタナで釣れているなら、同じ条件を正確に再現します。
岸の泳がせ用タックルをそのまま使えますか?
船の指定オモリ、PEライン、対象魚に適合する場合だけ候補になります。岸用の長い竿やスピニングタックルは、船べりで取り回しにくかったり、重いオモリに対応できなかったりします。初回はレンタルで船用の長さと負荷を体験してから判断する方法もあります。
ヒラメが釣れたときの料理
ヒラメは淡白な白身で、焼き物・煮付け・揚げ物にも使えます。ヒラメを持ち帰った場合は、魚の大きさと食べたい料理に合わせ、下の料理一覧から下処理と作り方を選べます。

まとめ|船泳がせは「エサ・タナ・アタリ」を一つずつ合わせる
船泳がせ釣りは、船の指定へ道具を合わせ、エサを元気に保ち、対象魚のタナへ入れ続け、アタリの進み方を見て掛ける釣りです。
初回は船の指定に合う道具を使い、エサの泳ぎ、底と指示ダナ、引き込みの変化を順に覚えましょう。釣れた高さとアタリの出方を記録し、次の投入で同じ条件を再現します。
次に準備する道具を確認するなら船泳がせ釣りに必要な道具完全ガイド、対象魚を詳しく知るならヒラメ釣り完全ガイドとブリ(ハマチ・メジロ)釣り完全ガイドへ進んでください。

