釣り用のオモリを選ぶときは、最初に「仕掛けを細かく調整するガン玉」か「仕掛けの一番下で底を取る胴付きオモリ」かを分けます。どちらも重さを加える道具ですが、付ける位置と役割が違うため、同じ基準では選びません。
ガン玉はフカセ釣り・ウキ釣り・ヘチ釣り・落とし込み釣りなどで、仕掛けの沈む速さや姿勢を数十〜数百mg単位で調整します。胴付きオモリは胴付き仕掛けやサビキ仕掛けの下端へ付け、海底へ届かせて着底を確認するために使います。
最初に見るポイント
① ガン玉か胴付きオモリか → ② 表記の種類(G・B/一般オモリの号) → ③ 使う釣り方と必要な重さ → ④ 固定式・遊動式やナス型・六角型などの形 → ⑤ 竿のオモリ負荷と仕掛け全体のバランス
ガン玉と胴付きオモリは役割が違う
| 種類 | 主な役割 | 付ける位置 | よく使う釣り |
|---|---|---|---|
| ガン玉 | 仕掛けの沈下速度・姿勢・ウキ浮力を細かく調整 | ハリス・道糸・針の近くなど | フカセ、ウキ、ヘチ、落とし込みなど |
| 胴付きオモリ | 仕掛けを海底へ送り、着底を確認して仕掛けを立てる | 胴付き仕掛けなどの最下部 | 胴付き、サビキ、船のエサ釣りなど |
たとえばフカセ釣りでは、円錐ウキの浮力に合わせてG2・B・2Bなどのガン玉を使い、付けエサが狙う層へ入る速さを調整します。胴付き釣りでは、3号・5号・10号などのオモリを仕掛けの下へ付け、底が分かる重さへ合わせます。
フカセ仕掛け全体の組み方はフカセ釣り仕掛けの選び方、岸の胴付き仕掛けは胴付き仕掛けの選び方で詳しく確認できます。
「号」の読み方は2系統ある
オモリ選びで特に混同しやすいのが号数です。ガン玉・ジンタンのG表記と、ナス型など一般的なオモリの「○号」は別の重量体系として見ます。
ガン玉の4号(G4)は約0.20gです。一方、ナス型など一般的なオモリの4号は約15gです。同じ「4号」という文字が入っていても、重量は大きく違います。
ガン玉はG系とB系の並びを覚える
軽い側のG系は、G8・G7・G6……G1の順に重くなります。つまりG系は数字が小さくなるほど重くなる並びです。その先はB、2B、3B……と続き、B系は数字が大きいほど重くなります。
| ガン玉表記 | 重さの目安 | 使い方のイメージ |
|---|---|---|
| G8 | 約0.07g | ごく小さな沈下調整 |
| G6 | 約0.12g | 軽い仕掛けの微調整 |
| G4 | 約0.20g | ヘチ・落とし込みやフカセで小さく重さを足す |
| G2 | 約0.31〜0.35g | 軽いウキ仕掛けで沈み方をはっきり変える |
| G1 | 約0.40〜0.45g | Bより少し軽い側の調整 |
| B | 約0.55g | B浮力のウキなどで基準になる重さ |
| 2B | 約0.75〜0.80g | 風・潮・水深に対してもう少し重さが必要な場面 |
| 3B | 約0.95〜1.00g | さらに仕掛けを入れたい場面 |
ガン玉の重量はメーカーや規格表によってわずかな差があります。円錐ウキの浮力を細かく合わせる場合は、同じメーカーの浮力基準や製品表示を確認し、水面でウキの残り方を見ながら調整します。
また、2Bは「Bを2個分」という意味ではありません。Bが約0.55gなのに対し、2Bは約0.75〜0.80gです。段打ちで複数個を使う場合は、記号だけで足し算せず重量の合計を見ます。
一般的なオモリは1号=約3.75g
ナス型・六角型などの一般的な釣りオモリは、1号あたり約3.75gが基準です。3号なら約11.25g、10号なら約37.5gになります。
| オモリ号数 | 重さの目安 |
|---|---|
| 1号 | 約3.75g |
| 2号 | 約7.5g |
| 3号 | 約11.25g |
| 4号 | 約15g |
| 5号 | 約18.75g |
| 8号 | 約30g |
| 10号 | 約37.5g |
鉛の鋳造品は重量に多少のばらつきがありますが、竿のオモリ負荷と照合するときはこの換算を使えます。10号のオモリなら約37.5gなので、ロッドがその重さに対応しているかを確認してから組み合わせます。
ガン玉は「どれだけ沈めるか」と「どこへ固定するか」で選ぶ
ガン玉は、最初から重いものを一つ付けるのではなく、エサが狙う層へ入る速さを見ながら重さと位置を変えます。風や潮で仕掛けが浮き上がるときは重くし、付けエサが先に沈みすぎるときは軽くします。
フカセ釣りはウキ浮力と仕掛け全体の重さを合わせる
フカセ釣りでは、BのウキならB付近のガン玉、G2のウキならG2付近を出発点にできます。ただし、針・サルカン・ハリス・付けエサにも重さがあるため、表示通りのガン玉を付ければ必ず最適になるわけではありません。実際に流し、ウキの残り方と付けエサの入り方を見て調整します。
ヘチ・落とし込みはエサが狙う層へ入る最小限の重さから
ヘチ・落とし込みでは、岸壁際でエサを自然に沈めながらアタリを取ります。G5・G4・G3などの軽い重さから始め、風や潮でエサが岸壁から離れる、狙う深さへ届かないときに一段ずつ重くします。
岸壁の落とし込みでガン玉をどこへ付けるかまで確認したい場合は、落とし込み釣りの仕掛け・小物ガイドが続きとして使えます。
固定式は位置を保ち、遊動式はラインを通して使う
一般的な割り入りガン玉は、ハリスや道糸を溝へ挟んで固定します。ゴム張り・ラバーコートタイプは、金属が直接ラインへ当たりにくく、位置を変えながら使う用途と相性があります。
遊動ガン玉は本体の中央へラインを通し、ガン玉自体がライン上を動ける構造です。固定式のように同じ位置へ止めて使うものとは操作が異なるため、「G2なら同じ」と重さだけで決めず、固定したいのか遊動させたいのかまで確認します。
最初のガン玉は複数サイズ入りセットか単一サイズか
まだ自分がよく使う重さが決まっていないなら、複数サイズ入りのセットを一つ持つと、釣り場でBから小さい号数まで試せます。使用頻度の高い号数が決まったら、その号数だけ単品で補充する流れが効率的です。
| 買い方 | 向く状況 | 確認すること |
|---|---|---|
| 複数サイズセット | 初めてガン玉をそろえる、複数の釣り方で使う | 必要なG系・B系が入っているか |
| 単一サイズ | よく使う号数が決まっている、補充したい | 固定式・遊動式、ラバー有無、入数 |
胴付きオモリは「底が分かる重さ」を竿の範囲内で選ぶ
胴付きオモリは、仕掛けが海底へ着いたことを確認でき、潮で大きく横へ流されない重さへ合わせます。岸壁の足元を狙う胴付き釣りでは3〜5号前後を使う場面がありますが、船釣りでは水深や潮流に合わせて30号・50号・80号など、さらに重いオモリを使うことがあります。
船釣りでは船宿・遊漁船が指定する号数を最優先にします。同じ釣り方でも海域・水深・潮の速さ・船の流し方で指定号数が変わり、乗船者どうしのオモリ重量をそろえることで仕掛けの角度も合わせやすくなるためです。30号は約112.5g、50号は約187.5g、80号は約300gあります。
岸でも船でも、着底が分からず仕掛けが大きく流されるときは重さの見直しが必要です。船では自分の判断だけで号数を変えず、変更してよい範囲を船長へ確認します。岸では竿のオモリ負荷に収まる範囲で調整します。
| 状態 | オモリの見直し | 次に確認すること |
|---|---|---|
| 着底が分からない | 竿の適合範囲内で一段重くする | 潮でラインが大きく斜めになっていないか |
| 仕掛けが隣へ流れる | 一段重くする | 投入位置と潮向き、混雑状況 |
| 根掛かりが増える | 重さだけでなく底へ置く時間を見直す | 着底後に少し底を切れているか |
| 底は分かるが重さが大きい | 一段軽くして底取りできるか試す | 竿の感度と潮の変化 |
胴付き釣りの操作まで確認する場合は、初心者向け胴付き釣り完全ガイドで「着底後に仕掛けを立てる」流れまで確認できます。
ナス型・六角型・船用シンカーは形状で動きが変わる
胴付きオモリでは、同じ号数でも形状で沈み方・水の抵抗・海底での動きが変わります。岸のナス型・六角型に加え、船釣りでは小田原型をベースにした船用シンカーも使われます。号数を先に決め、その中で釣り方に合う形状を選びます。
ナス型|足元の胴付きやサビキで使う定番形状
ナス型は上部の環へ仕掛けを接続し、下側へ向かって丸みのある形です。足元へ落とす胴付きやサビキなどで使われる定番で、軽い号数から幅広くそろっています。
3号は約11.25gなので、岸壁で軽めの胴付き仕掛けを使う場面の比較基準になります。潮が速い、水深がある、太いラインを使う場合は、竿のオモリ負荷を確認しながら重い号数へ替えます。
六角型|底で転がりを抑えたい場面
六角型は平らな面を持つため、丸みの強い形より海底で転がりにくい傾向があります。底へ触れさせる時間がある胴付き釣りや、潮でオモリが動きやすい場面で候補になります。
10号は約37.5gあります。岸の軽い胴付き竿では適合負荷を超える場合があるため、製品名だけで選ばず、使う竿が10号のオモリに対応しているかを先に確認します。船釣りでは船宿から指定号数がある場合、その指定を優先します。
船用シンカー|30号・50号・80号は船宿指定に合わせる
船釣りでは、岸釣りより水深があり潮も受けるため、30号・50号・80号などの重いシンカーを使う場面があります。30号は約112.5g、50号は約187.5g、80号は約300gです。数字が大きくなるほど底を取りやすくなりますが、ロッドへ掛かる負荷も大きくなります。
30号・50号・80号のどれを使うかは、釣り方だけで固定せず、実際の船宿指定・水深・潮流・ロッドの対応負荷で決めます。同じ釣り方でも別の日や別の海域では指定が変わることがあります。
ダイワの快適船シンカーSNは変則小田原型で、30号・50号・80号を同じシリーズ内で比較できます。形状をそろえたまま重量だけを変えられるため、船から複数の指定候補を案内されたときにも重量差を把握できます。
ガン玉・胴付きオモリおすすめ9選を比較
ガン玉は「複数サイズセット・固定式・遊動式・より軽い固定式」、胴付きオモリは岸向けの「ナス型3号・六角型10号」と、船向けの「30号・50号・80号」に分けて比較します。船用3商品は重い順のランキングではなく、乗る船の指定号数に合わせて選ぶための比較です。
| 種類 | 商品 | 仕様 | 役割 |
|---|---|---|---|
| ガン玉セット | フジワラ ゴムコートガン玉セット スタンダード 黒 | 3B・2B・B・1・2・3・4・5 | 複数サイズを1ケースで持つ |
| 固定式ガン玉 | 釣研 ラバーガン玉PRO G2 ノーマル | G2・7個・スズ素材・ラバーコート | G2をラインへ固定して使う |
| 遊動式ガン玉 | 釣研 遊動ガン玉 G2 | G2・9個・使用ライン目安5号まで | ラインを中央へ通して遊動させる |
| 固定式ガン玉 | ヤマワ産業 ゴム張ガン玉ハードタイプ 4号 | 4号(G4)・16個 | G2より軽い約0.20g側の調整 |
| 胴付きオモリ | 第一精工 パックオモリ ナス型 3号 | 3号・約11.25g | 岸の軽い胴付き・サビキなど |
| 胴付きオモリ | 第一精工 パックオモリ 六角型 10号 | 10号・約37.5g | 重さと底での安定を求める場面 |
| 船用オモリ | ダイワ 快適船シンカー SN 30号 夜光/ピンク | 30号・約112.5g | 船の指定が30号のとき |
| 船用オモリ | ダイワ 快適船シンカー SN 50号 夜光/ピンク | 50号・約187.5g | 船の指定が50号のとき |
| 船用オモリ | ダイワ 快適船シンカー SN 80号 夜光/ピンク | 80号・約300g | 船の指定が80号のとき |
フジワラ ゴムコートガン玉セット スタンダード 黒
釣研 ラバーガン玉PRO G2 ノーマル
釣研 遊動ガン玉 G2
ヤマワ産業 ゴム張ガン玉ハードタイプ 4号
第一精工 パックオモリ ナス型 3号 23043
第一精工 パックオモリ 六角型 10号 23087
ダイワ 快適船シンカー SN 30号 夜光/ピンク
ダイワ 快適船シンカー SN 50号 夜光/ピンク
ダイワ 快適船シンカー SN 80号 夜光/ピンク
釣り場で重さを変える順番
重さを替えるときは、最初に「何が起きているか」を確認します。ガン玉と胴付きオモリでは調整する目的が違います。
| 起きていること | 使っているオモリ | 変更する内容 |
|---|---|---|
| 付けエサが狙う層へ入らない | ガン玉 | 一段重くする、または小さいガン玉を追加する |
| 付けエサだけ早く沈みすぎる | ガン玉 | 一段軽くする、付ける位置を上へ移す |
| 岸壁からエサが離れていく | ガン玉 | 風・潮を見て一段重くする |
| 着底が分からない | 胴付きオモリ | 竿の適合範囲内で一段重くする |
| 仕掛けが横へ流れて隣へ近づく | 胴付きオモリ | 岸では重さを上げる。船では船長へ号数変更の可否を確認する |
| 底取りは十分できている | 胴付きオモリ | 必要以上に重いなら一段軽くできるか試す |
購入前に竿のオモリ負荷を確認する
胴付きオモリを重くするときは、竿がその号数に対応していることが前提です。3号は約11.25g、10号は約37.5gですが、船用の30号は約112.5g、50号は約187.5g、80号は約300gまで増えます。岸の軽い仕掛けと船の重い仕掛けでは、ロッドへ掛かる負荷が大きく違います。
竿に「オモリ負荷 30〜80号」などの表示がある場合は、その範囲内で使います。ルアーロッドのようにグラム表記なら、号数をグラムへ換算して確認します。船宿から80号を指定されても、ロッドが80号に対応していなければそのタックルは使えません。船の指定号数と竿の適合範囲を両方満たす組み合わせを準備します。
サビキで下オモリを使う場合は、サビキ仕掛けの選び方も確認すると、仕掛けの針数やカゴと合わせた全体構成まで続けて確認できます。
まとめ|ガン玉は微調整、胴付きオモリは底取りで選ぶ
ガン玉は、エサや仕掛けが沈む速さを細かく調整するための小さなオモリです。G8〜G1、B〜3Bなどの表記を使い、フカセ・ウキ・ヘチ・落とし込みなどで重さと位置を変えます。
胴付きオモリは仕掛けの下端へ付け、海底へ届かせて着底を確認する道具です。一般的なオモリは1号約3.75gで、岸では3号・10号など、船では30号・50号・80号などを使う場面があります。船釣りでは船宿指定を最優先にし、その号数へ対応するロッドを組み合わせます。
最初に「ガン玉か胴付きオモリか」を決め、その後に号数・固定方法・形状を見ると、必要な重さと購入する製品を具体的に絞れます。ほかの仕掛け・釣り小物もまとめて探す場合は道具ガイドから確認できます。
