一つテンヤを選ぶときは、まず船宿が指定・推奨する号数を確認し、そのうえで「鉛かTG(タングステン)か」「固定式か遊動式か」を決めると準備しやすくなります。
通常の鉛製テンヤでも十分に釣りを楽しめますが、使いやすさではTGにメリットがあります。 タングステンは鉛より比重が高いため、同じ重さでもヘッドを小さくできます。シルエットを抑えやすく、水の抵抗も受けにくいため、沈下が速くなりやすく、底取りもしやすいのが特徴です。
特に潮が速い日や水深のあるポイントでは、TGの使いやすさを感じやすくなります。一方で価格は鉛製より高くなりやすいため、普段使いや根掛かりが気になる場所では鉛、よりコンパクトなシルエットや底取りのしやすさを求めるならTGという使い分けもおすすめです。
最初に決める順番
- 船宿の指定号数を確認する
- 鉛にするか、TGにするかを決める
- 固定式/遊動式を釣り方と食い方で使い分ける
- カラー・エビ保持機構で予備に変化を付ける
釣り方、エビの付け方、誘い方を先に確認したい方は、初心者向け一つテンヤ完全ガイドもあわせて確認してください。
一つテンヤの選び方|号数・素材・構造の順で決める
号数は「底を把握できる重さ」が基準
一つテンヤは海底付近を基準に誘うため、着底が分かることが最優先です。テンヤの1号は約3.75gなので、5号は約19g、8号は約30g、10号は約38gが目安になります。
必要な号数は水深だけでなく、潮の速さ、風、船の流れ方、ラインの太さでも変わります。予約時に「中心は何号か」「軽い側と重い側をどこまで持つか」を船宿へ確認してください。当日は着底が曖昧なら一段重くし、底が明確に分かる範囲で軽い号数も試します。
鉛は十分使える。まずそろえやすい基本の選択肢
鉛製テンヤは、一つテンヤを始めるときの基本装備に向きます。同じシリーズならTGより手頃な価格帯になりやすく、中心号数を複数個、前後の号数も含めて準備しやすいからです。
一つテンヤは海底へ何度も落とすため、岩の隙間や起伏で根掛かりすることがあります。ロストまで考えると、鉛は普段使いと予備をそろえやすい現実的な選択肢です。まず鉛で十分に釣りが成立し、そのうえで必要に応じてTGを使い分ける考え方が分かりやすいです。
TGはより使いやすい。小さなシルエットと底取りのしやすさが強み
TGは鉛より比重が高く、同じ重さでもヘッドを小さくしやすいのが特徴です。シルエットを抑えやすく、水の抵抗も受けにくいため、沈下が速くなりやすく、着底も把握しやすくなります。
特に潮が速い日や深場では、この差を感じやすくなります。もちろん、TGを使っても船宿指定の号数を外してよいわけではありませんが、同じ号数ならTGのほうが扱いやすい場面は多いです。一方で価格は上がりやすいため、普段使いは鉛、より使いやすさを求める場面ではTG、と分けると準備しやすくなります。
固定式は仕掛けを直接動かして掛けたい場面に向く
固定式は、ヘッドと針が一体になった構造です。竿を持ち上げる動きが仕掛けへ伝わりやすく、着底後に持ち上げて落とす誘いや、小さな変化を見て早めに合わせる釣りと相性があります。
構造が比較的シンプルで、投入と回収を繰り返しやすいのも特徴です。エビ保持用のパーツを備えたモデルなら、シャクリを入れたときのエビのズレも抑えやすくなります。
遊動式は食い込みとフォールの自由度を作りやすい
遊動式は、ヘッドの穴へリーダーを通し、その先にフックユニットを結ぶ構造です。ヘッドとエビ側が別に動くため、魚がエビをくわえたときにヘッドの重さが直接伝わりにくく、食い込みを待ちたい場面に向きます。
一方、パーツが分かれて動くため、投入時や回収時は絡みやリーダーの傷を確認してください。固定式と遊動式は優劣ではなく、操作を直接伝えたいか、食い込みを作りたいかで使い分けます。
カラーは号数と素材を決めた後に増やす
最初は赤金・オレンジ金などのアピール系を1つの基準にし、グローやグリーンなど別系統を加えるとローテーションできます。朝夕、深場、濁りなどで反応が変わることはありますが、カラーより先に号数と底取りを合わせることが大切です。
初心者の準備例|鉛でも十分、TGがあるとより使いやすい
船宿から「6〜10号を中心に使う」と案内された例なら、6号・8号・10号を分けて持ち、中心になる8号は複数用意します。最初から全部をTGにする必要はありませんが、中心号数付近にTGを少し混ぜておくと、速潮や深場で使い分けしやすくなります。
| 役割 | そろえ方の例 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 普段使い | 鉛の中心号数を複数 | 底が取れる通常条件、根掛かりに備えたい日 |
| 食い込み変化 | 鉛の遊動式を1〜2個 | 固定式で触るだけのアタリが続くとき |
| 速潮・深場 | TGを中心号数付近で追加 | 同じ号数でも潮の抵抗を抑えたいとき |
実際の号数は地域差が大きいため、上の数字を全国共通のセットとして固定せず、船宿の案内へ合わせてください。
一つテンヤおすすめ7選|鉛・TG、固定・遊動を比較
おすすめは、鉛を普段使いの軸にしながら、TGを条件対応として比較できる7製品に整理しました。掲載している号数・カラーは商品を特定するための代表SKUです。購入時は、当日に必要な号数と選択中のカラーを必ず確認してください。
| 商品 | 素材 | 構造 | 掲載SKU | 役割 |
|---|---|---|---|---|
| JACKALL 鉛式ビンビンテンヤ鯛夢 | 鉛 | 固定式 | 8号・30g | 鉛の普段使い |
| ダイワ 紅牙遊動テンヤSS 2WAY | 鉛 | 遊動式 | 8号・レッドゴールド | 鉛で食い込み重視 |
| ハヤブサ 貫撃カブラⅡ SE114 | 通常モデル | 固定式カブラ | 8号・UVレッドゴールド | エビ保持を重視 |
| ハヤブサ 貫撃テンヤTG SE102 | TG | 固定式 | 8号・UVグリーンゴールド | 固定TG+エビ保持 |
| ダイワ 紅牙遊動テンヤSS TG 2WAY | TG | 遊動式 | 8号・レッドゴールド | 遊動TG+2WAY |
| シマノ 炎月 TG 一つカブラII | TG | 固定式カブラ | 購入時に号数確認 | TGカブラの比較候補 |
| JACKALL TGビンビンテンヤ鯛夢 遊動 | TG | 遊動式 | 5号・19g | 軽量側の遊動TG |
鉛製の遊動式で、8号・レッドゴールドのモデルです。ヘッドの向きを変えることで、底付近で姿勢を作りやすいモードと、宙層のアタリを捉えやすいモードを使い分けられます。鉛の遊動式として食い込みを変えたいときに使いやすく、まず持っておきたい実用的な1本です。
向く人:鉛を中心にそろえつつ、固定式とは違う食い込みを試したい人。根掛かりやロストを考え、TGだけに偏らせたくない人。
注意点:遊動式はヘッドとフックユニットが別に動くため、投入前後にリーダーの傷や仕掛け絡みを確認してください。Amazonでは8号・レッドゴールドの選択も確認します。
エビを固定する「エビロッカー」を備えた固定式カブラです。長軸の保持パーツで小さめのエビにも対応し、シャクリやエビ自身の動きでエサが曲がったりズレたりするのを抑えます。掲載SKUは8号・UVレッドゴールドです。
向く人:固定式でテンポよく誘いながら、エビの姿勢を保ちたい人。エビがズレて戻ってくることが多い人。
注意点:TGモデルとは役割が異なります。潮が速く底取りが難しい状況では、同じ号数のTGを用意すると選択肢が増えます。
高比重TGヘッドと「エビズレン」を組み合わせた固定式テンヤです。8号・UVグリーンゴールドの掲載モデルで、エビの尻尾側を保持しながらシャクリを繰り返す釣りに対応します。鉛の8号で底は取れるけれど、よりコンパクトなシルエットや底取りのしやすさも欲しいときの比較候補です。
向く人:固定式の操作感を残しつつ、速い潮や深い場所でヘッドを小さくしたい人。エビ保持も重視したい人。
注意点:TGは鉛より価格が上がりやすいため、根掛かりが多い場所では鉛の予備も用意すると交換をためらいにくくなります。
炎月シリーズのTG一つカブラです。固定式カブラの形で高比重ヘッドを使いたいときの比較候補になります。シマノの釣行解説でも、潮が速く底を取りにくい場面でTG一つカブラIIを使う例が紹介されています。
向く人:固定式TGをメーカー違いでも比べたい人。カブラ形状で底取りを重視したい人。
注意点:購入先では号数・カラーを確認してください。必要な号数は海域と当日の潮で変わるため、商品名だけで決めず船宿指定に合わせます。
5号・19gのTGヘッドを使った遊動式です。フロントヘビーのヘッド、エサキーパー、フロロ芯入りアシストライン、スイベルを備えています。浅場や潮が緩い日に、必要な底取りを保ちながら軽い号数を使いたいときの候補です。
向く人:船宿が5号前後を使う海域で、軽量側の遊動TGを用意したい人。フォールと食い込みを重視したい人。
注意点:5号で底を見失う状況では、軽さにこだわらず号数を上げてください。深場や速潮では8号以上が必要になる場合があります。
鉛とTGをどう持ち分ける?
普段使いは鉛、条件対応にTGを加える
最初のセットは、船宿の中心号数を鉛で複数用意すると釣行中の交換に対応しやすくなります。そこへ同じ号数付近のTGを1〜2個加えると、潮が速くなったときや水深が変わったときに素材でも調整できます。
たとえば鉛8号で底が明確に取れている時間は、そのまま鉛で続けられます。潮が速くなり、ラインが斜めへ押されて着底が遅くなったときは、TG8号へ替える選択肢があります。それでも底が取れないなら、素材だけで解決しようとせず、船宿指定の範囲で号数自体を上げます。
根掛かりが多い場所は鉛の比率を増やす
岩礁や起伏が多い場所では、テンヤを失う可能性が高くなります。着底後に仕掛けを長く寝かせず、底を確認したら必要な誘いへ移ることが基本です。それでもロストが続く場所なら、鉛を多めに持つと交換時の負担を抑えられます。
食い方を変えたいときは素材より固定・遊動を見る
底は問題なく取れているのに、エビだけ取られる、触ってすぐ離す、掛かっても外れやすいといった状況では、鉛かTGかだけでなく固定式と遊動式の違いを試します。
操作を直接伝えて早めに掛けたいなら固定式、エビをくわえた後の違和感を減らしたいなら遊動式を試す、という順で考えると変更理由が明確になります。
釣れないときの変更順|迷ったらここを確認
底が分からない:号数を上げる、またはTGへ替える
着底が分からない状態では、誘いの基準位置を作れません。まず船宿指定の範囲で一段重くします。同じ号数を維持したい理由があるなら、鉛からTGへ替えて潮の抵抗を抑える方法もあります。
エビがズレる:保持パーツと刺し方を見直す
回収するたびにエビが丸まっている、針から大きくずれている場合は、エビキーパーやエビロッカーを備えた製品を試します。親針と孫針の位置も見直し、投入前にエビが不自然に曲がっていないか確認します。
アタリはあるが食い込まない:遊動式を試す
固定式で触るアタリは出るのに掛からない場合は、遊動式へ替えてエビ側が動ける余地を作る方法があります。逆に、遊動式でアタリがぼやけて掛けにくいと感じる日は固定式へ戻し、変化を直接捉える方法もあります。
購入前に確認したい5項目
- 船宿指定の号数:中心号数だけでなく、軽い側・重い側まで聞く
- 素材:普段使いの鉛と、必要に応じてTGを分ける
- 構造:固定式と遊動式を最低1種類ずつ用意するか検討する
- ロッドの適合範囲:使う号数がロッドの対応範囲に入るか確認する
- 予備数:中心号数は根掛かり・針先の傷みに備えて複数持つ
ロッド側の適合号数や穂先の違いも確認したい方は、一つテンヤロッドの選び方・おすすめ完全ガイドへ進んでください。
一つテンヤのFAQ
初心者は鉛とTGのどちらから買う?
最初は鉛を中心にそろえ、船宿でよく使う号数のTGを必要に応じて追加する構成が現実的です。鉛で底が取れる日はそのまま使えます。TGは速潮・深場など、鉛では仕掛けが押されやすい状況への対応として加えます。
初心者は何号を買えばいい?
全国共通の号数はありません。船宿へ中心号数を確認し、その前後を準備してください。水深が浅くても潮が速ければ重い号数が必要になることがあり、逆に深さがあっても潮が緩ければ軽めを使える場合があります。
固定式と遊動式はどちらを多めに持つ?
地域や船宿で使用例が多いほうを中心にし、もう一方を予備として持つ方法があります。固定式は仕掛けを直接操作して掛ける釣り、遊動式は食い込みを作る釣りへ振り分けると役割が重なりにくくなります。
同じ8号なら鉛とTGは同じ重さ?
号数が同じなら重さの基準は同程度ですが、素材の比重が違うためヘッドの体積や形状は変わります。TGは小型化しやすく、水の抵抗を抑えやすいことが利点です。実際の沈下姿勢はヘッド形状にも左右されるため、素材だけでなく製品設計も見ます。
テンヤのカラーは何色をそろえる?
赤金・オレンジ金などを基準に、グローやグリーンなど別系統を追加します。カラーは反応を変える一手ですが、底が取れない状態を色で解決することはできません。号数と素材を合わせた後にローテーションしてください。
まとめ|鉛でも十分、使いやすさを求めるならTG
一つテンヤは、船宿指定の号数を合わせることが第一歩です。そのうえで、鉛製テンヤでも十分に釣りは成立しますが、より小さなシルエット、沈下の速さ、底取りのしやすさを求めるならTGが使いやすくなります。
固定式と遊動式も1つに決め切る必要はありません。底が取れているのに掛からない、食い込まないときは構造を替えます。鉛を基本にしつつ、使いやすさではTGが一歩優位、という感覚で準備しておくと、船上でも迷いにくくなります。
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