アナゴの骨せんべいの作り方|低温&二度揚げでパリパリに仕上げるコツ

白い皿に盛り付けたアナゴの骨せんべい。香ばしく揚げた骨を重ねた和風の一品。

アナゴの骨せんべいの作り方|低温&二度揚げでパリパリに仕上げるコツ

釣ったアナゴを開いたあとに残る中骨は、きれいに処理してじっくり揚げれば「骨せんべい」として楽しめます。身を蒲焼きや天ぷらにしたあと、普段なら捨ててしまう中骨まで使えるのが魅力です。

ただし、アナゴの骨は魚の大きさによって太さが大きく変わります。低温で水分を飛ばしてから高温で仕上げること、水分を十分に拭くこと、揚げたあと実際にパリッと砕ける硬さになったか確認することが大切です。大型のアナゴなど、揚げても中心が硬い骨は無理に食べないようにしてください。

この記事では、釣ったアナゴの中骨を使い、下処理から乾燥、160℃前後での低温揚げ、180℃前後での二度揚げ、失敗したときの修正方法、保存まで順番に解説します。

目次

アナゴの骨せんべいの材料

材料分量の目安
アナゴの中骨1〜3尾分
揚げ油骨が十分に浸かる量
少々
片栗粉好みで少量
青のり・七味・山椒・カレー粉など好みで少量

骨せんべいは素揚げでも作れます。片栗粉は必須ではなく、薄くまぶすと表面に軽い衣感が加わります。初めてなら半分を素揚げ、半分を片栗粉ありにして食感を比べてもよいでしょう。

基本の作り方

  1. アナゴを開いたときに外した中骨から、血やぬめり、残った身をきれいにする。
  2. 長い中骨はキッチンばさみで食べやすい長さに切る。
  3. キッチンペーパーで水分を徹底的に拭く。
  4. 時間があれば冷蔵庫で1〜2時間ほど表面を乾かす。
  5. 160℃前後の油で5〜6分を目安にじっくり揚げる。
  6. 太い骨なら低温揚げを少し長めにし、水分を抜く。
  7. 一度取り出して休ませ、必要なら180℃前後で1分程度二度揚げする。
  8. 油を切り、熱いうちに塩を振る。
  9. 少し冷ましてから1本を確認し、硬い中心部が残る場合は追加加熱するか食べない。

時間は骨の太さや油量で変わります。時計だけで仕上がりを決めず、泡の出方、色、水分の抜け具合、冷ましたあとの硬さを見ながら調整するのがポイントです。

骨せんべいに使うのは「開いたあとの中骨」

アナゴは一般的な魚の三枚おろしとは異なり、細長い魚体を固定して開き、中骨に沿って身を外していきます。腹側には独特の骨の形があるため、きれいに中骨を外すには包丁を骨に沿わせることが重要です。

骨せんべいに使いやすいのは、身を取ったあとに残る長い中骨です。頭や硬い部分、極端に太い箇所、鋭く突き出した骨などは無理に使わず取り除きます。

釣ったアナゴの時期・釣り方・料理全体を確認したい場合は、アナゴ(穴子)釣り完全ガイドも参考にしてください。

下処理|血・ぬめり・残った身をきれいにする

中骨を外したら、まず流水で表面を洗います。骨の溝や関節付近に血が残っている場合は、指や小さなブラシなどで軽く落とします。厚く身が残っている部分は、包丁やスプーンなどで適度に取り除いておくと揚げムラを減らせます。

「アナゴだから必ず湯通ししなければならない」というわけではありません。骨せんべいでは、洗浄後に十分な水分除去と乾燥を行い、そのまま低温で揚げる方法でも作れます。湯通しすると再び水分を含むため、行う場合はその後の水切りをより丁寧にする必要があります。

長い骨は4〜6cm程度に切ると扱いやすい

中骨を一本のまま揚げると、鍋へ入りにくく、油の中で曲がったり、取り出すときに折れたりすることがあります。キッチンばさみで4〜6cm程度に切ると、家庭の小鍋でも扱いやすくなります。

切った断面が鋭い場合や、ヒレの付け根など硬く尖った部分が付いている場合は、その部分を取り除きましょう。

最大のポイントは「揚げる前の水分を減らすこと」

骨せんべいがしんなりする原因の多くは、骨に残った水分です。水分が多いと低温で長く揚げてもパリッとしにくく、油はねの原因にもなります。

洗った中骨は、キッチンペーパーで上下から挟み、表面だけでなく骨の隙間まで押さえるように水気を取ります。

時間があるなら冷蔵庫で1〜2時間乾かす

さらに食感を軽くしたい場合は、バットや網に並べ、ラップをせず冷蔵庫で1〜2時間ほど表面を乾かします。室温へ長時間放置するのではなく、低温を保ちながら乾かす方法が家庭では扱いやすいでしょう。

時間がなければ、この乾燥工程は省略できます。その場合はキッチンペーパーでの水分除去を特に丁寧に行います。

片栗粉は「薄く」が基本|素揚げとの違い

揚げ方特徴向いている人
素揚げ骨そのものの香ばしさを感じやすい軽い食感が好み
片栗粉を薄くまぶす表面がカリッとしやすく味付けも絡みやすいスナック感を出したい

片栗粉を使う場合は、表面がうっすら白くなる程度で十分です。粉を厚く付けると「骨せんべい」というより衣の食感が強くなり、揚げ油にも粉が落ちやすくなります。

骨に水分が残ったまま粉を付けるとベタつくため、必ず水分を取ってからまぶします。

160℃前後でじっくり揚げて水分を抜く

鍋に油を入れ、160℃前後まで温めます。一度に大量の骨を入れると油温が急に下がるため、1〜3尾分を作る場合でも数回に分けて揚げると安定します。

中骨を入れた直後は水分による泡が多く出ます。弱めの火力で温度を保ちながら5〜6分ほどを目安に揚げ、泡が細かく少なくなってきたら状態を確認します。

太い中骨では7〜8分程度必要になることもあります。ただし、長時間揚げればどんな太い骨でも食べられるようになるわけではありません。大型のアナゴほど骨自体が太くなるため、最後は実際の硬さで判断します。

二度揚げするとパリッと仕上げやすい

低温揚げだけで十分に軽く仕上がった場合は、そのまま完成でも構いません。さらにパリッとさせたい場合は、一度網へ上げて1〜2分休ませます。

その間に油を180℃前後まで上げ、骨を戻して30秒〜1分程度から様子を見ます。骨の太さによってはもう少し時間が必要ですが、高温では色付きが速いため焦がさないように注意します。

二度揚げの役割は、長時間高温で揚げ続けることではなく、低温工程で内部の水分を抜いたあと、最後に表面を香ばしく仕上げることです。

「揚がった色」だけで食べられる硬さを判断しない

骨せんべいでは、きつね色になったことと、骨全体が噛める硬さになったことは必ずしも同じではありません。特に大型のアナゴでは、表面が十分に色付いても中心の骨が硬いまま残ることがあります。

揚げたて直後は非常に熱いため、少し冷ましてから細めの1本を試します。軽く噛んだときにパリッと砕けるなら仕上がりの目安になります。中心が棒のように硬い、鋭く割れる、噛み切れない場合は追加で低温加熱するか、その骨は食べないようにしてください。

「せっかく揚げたから全部食べる」必要はありません。骨の太さには個体差があるため、食べやすさを最優先にします。

塩は揚げた直後に振る

油を切ったら、まだ表面が熱いうちに塩を振ります。少量でも付きやすいため、最初から濃くしないのがポイントです。

骨そのものの香ばしさを楽しむなら塩だけで十分ですが、味を変えたい場合は次のようなアレンジが合います。

  • 青のり+塩:磯の香りを加えたいとき
  • 山椒:蒲焼きと一緒に食べるときにも相性がよい
  • 七味:おつまみ向けに辛味を足したいとき
  • カレー粉:スナック感を出したいとき
  • 柚子塩:さっぱりした香りにしたいとき

粉末調味料は油を切った直後に少量ずつ振るとなじみやすくなります。

アナゴの大きさで揚げ方を変える

細め・小ぶりのアナゴ

中骨も比較的細く、低温揚げで水分が抜けやすい傾向があります。160℃前後でじっくり揚げ、必要なら最後に短い二度揚げをすると仕上げやすいでしょう。

標準的なサイズ

低温で5〜6分程度を起点にし、泡の減り方を見て調整します。骨の太い中央付近と細い尾側で揚がり方が違う場合は、細い部分だけ先に取り出して構いません。

大型のアナゴ

中骨が太い場合は、低温工程を長めにしても硬さが残ることがあります。無理に「骨せんべい向き」と考えず、細い尾側だけ骨せんべいにし、太い部分はだし用途など別の使い方へ回す方法もあります。

釣ったアナゴを使うときの衛生上の注意

釣った魚は、釣った直後から調理まで低温を保つことが基本です。帰宅後すぐ調理しない場合は冷蔵または冷凍し、室温へ長く放置しないようにします。

骨には身や血が多少残ります。揚げる際は残った身まで十分に加熱します。家庭の加熱調理では、中心部75℃で1分以上が衛生管理上のひとつの目安です。

生のアナゴを処理した包丁、まな板、キッチンばさみ、手は洗浄し、調理済みの骨せんべいを盛る皿や箸と使い分けます。

子どもに食べさせる場合は「骨が残る料理」であることを忘れない

骨せんべいは十分に揚がるとパリッと砕けますが、魚の骨そのものがなくなるわけではありません。揚げムラや太い部分が残れば、硬い骨が口やのどに当たる可能性があります。

小さな子どもには安易に食べさせず、特に硬いものを十分に噛めない年齢では避けるほうが安全です。大人が食べる場合も、一度に口へ詰め込まず、よく噛んで硬い部分がないか確認しながら食べましょう。

骨がのどに刺さった場合、無理にご飯などを丸飲みして押し込もうとせず、取れない場合は医療機関へ相談してください。

よくある失敗と対処法

骨がしんなりしている

水分が抜け切っていない可能性があります。一度取り出して休ませたあと、160℃前後でもう少し加熱し、最後に高温で短く仕上げます。次回は揚げる前の水分除去や冷蔵庫での乾燥時間を増やすと改善しやすくなります。

表面だけ黒くなった

最初から油温が高すぎた可能性があります。骨せんべいは、まず低温で水分を抜くのが基本です。高温は最後の仕上げだけに使います。

油が激しくはねる

骨に水分が残っています。洗ったあとにキッチンペーパーで十分に拭き、可能なら冷蔵庫で表面を乾かしてから揚げます。

生臭さが残る

血、ぬめり、残った身の処理不足や、魚の保存状態が影響している可能性があります。香辛料で隠すより、揚げる前の洗浄と水分除去を丁寧にします。魚自体の状態に不安がある場合は使用しません。

骨が硬くて噛めない

大型魚の太い中骨では、揚げても十分に食べやすくならない場合があります。追加加熱しても硬さが残るなら無理に食べず、細い部分だけを使います。

衣が重くなった

片栗粉の付けすぎです。骨表面に薄くまぶす程度にします。骨そのものの軽さを楽しみたいなら、次回は素揚げにしても構いません。

保存と温め直し

骨せんべいは、揚げたてのパリパリした状態で食べるのが最もおすすめです。作ったあと室温へ長時間置いたままにせず、食べない分は粗熱を取って清潔な密閉容器へ入れ、冷蔵して早めに食べ切ります。

冷蔵すると湿気て食感が落ちやすいため、食べる前にオーブントースターなどで短時間加熱すると香ばしさを戻しやすくなります。焦げやすいので目を離さず、十分に温まったら取り出します。

「常温なら何日保存できる」と一律に考えるのではなく、釣った魚を使った家庭料理として早めに食べ切るのが安心です。

骨以外のアナゴも無駄なく使おう

中骨を骨せんべいにすると、開いた身も別料理へ使えます。甘辛い味で楽しむならアナゴの蒲焼き、衣の軽さを楽しむならアナゴの天ぷら&天丼、素材の味を生かしたいならアナゴの白焼きがおすすめです。

一尾を「身の料理」と「中骨の骨せんべい」に分ければ、釣ったアナゴを無理なく使い切りやすくなります。

FAQ

骨せんべいは湯通ししないと作れませんか?

必須ではありません。血やぬめり、残った身をきれいにし、水分を十分に拭いて乾かせば、そのまま低温から揚げる方法があります。湯通しを行う場合は、揚げる前に再びしっかり水分を取ってください。

片栗粉なしでも作れますか?

作れます。素揚げなら骨そのものの香ばしさを感じやすくなります。片栗粉を使う場合も薄くまぶす程度で十分です。

一度揚げだけでも大丈夫ですか?

骨が細く、160℃前後の低温揚げだけで十分パリッと仕上がれば問題ありません。二度揚げは必須ではなく、仕上がりがしんなりするときや、より香ばしくしたいときに使います。

アナゴの骨なら全部食べられますか?

いいえ。骨の太さには個体差があり、大型のアナゴでは中心が硬いことがあります。揚げたあと少し冷まして硬さを確認し、噛み切れない部分は無理に食べません。

アナゴはどんな釣り方で狙えますか?

ショア(岸)では夜の投げ釣りやちょい投げで狙える魚です。手軽な釣り方から始めたい場合は、ちょい投げ釣り完全ガイドも参考にしてください。

まとめ|骨の太さを見ながら低温でじっくり揚げよう

アナゴの骨せんべいをパリパリに仕上げるポイントは、血やぬめりを洗うこと、揚げる前に水分を十分に取ること、160℃前後の低温でじっくり水分を飛ばすことです。必要に応じて最後に180℃前後で二度揚げすると、より香ばしく仕上げやすくなります。

ただし、大型のアナゴなど太い骨まで必ず食べられるようになるわけではありません。少し冷まして実際の硬さを確認し、パリッと砕けない部分は無理に食べないことも大切です。

身は蒲焼きや天ぷら、中骨は骨せんべいへ。釣ったアナゴを一尾まるごと楽しむ料理のひとつとして、ぜひ試してみてください。

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釣った魚の料理アイキャッチ画像。白い木目調の机に焼き魚、フライフィッシュ、刺し身、煮付け等の魚料理を並べている画像。
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