ティップラン用エギを用意するときは、まず利用する船宿の指定を確認することから始めます。船宿によって、基本にするエギの号数・重量、追加シンカーの範囲、PEラインの太さなどが異なるためです。
指定がある場合は、その条件に合うエギを基準に準備します。指定がない場合は、3.5号・30g前後のティップラン専用エギをひとつの目安にし、浅場・緩い潮へ振る軽めのエギと、深場・速い潮へ対応する重めのエギまたは追加シンカーを用意します。
出船後は、水深、潮流、風、船の流れ方を見ながら重さを調整します。大切なのは重いエギを使うことではなく、着底を把握でき、シャクった後にエギの位置を追える重さへ合わせることです。
購入前は「船宿指定 → 基本のエギ重量 → 追加シンカー → サイズ・動き・カラー」の順で確認します。船宿が「40〜60g」「エギ+シンカーで50g前後」などを指定しているなら、その範囲を優先してください。指定がないときだけ3.5号・30g前後を基準に考えます。
ティップランエギ選びは「船宿指定」から始める
ティップランは、釣る地域だけでなく、同じ地域でも船の流し方や狙う水深によって使う重量が変わります。30g前後で成立する日もあれば、エギと追加シンカーの合計で50g、60g以上を使う船もあります。
そのため、初めて乗る船では予約時または船宿の案内ページで、次の内容を確認しておくのが確実です。
- 基本にするエギの号数・重量
- 追加シンカーは何gまで必要か
- 指定または推奨されるPEラインの号数
- キャストの可否や釣り方に関する船上ルール
重量やPE号数の指定は、自分が底を取るためだけでなく、同船者とライン角度が大きくずれるのを防ぐ意味もあります。自分だけ極端に軽いエギや太いラインを使うと、船の流れ方によっては仕掛け同士が絡みやすくなります。
ティップランの基本動作や船上での流れまで先に確認したい方は、初心者向けティップランエギング完全ガイドも参考にしてください。
選ぶ順番を先に確認する
| 順番 | 最初に見ること | 準備・実釣での判断 |
|---|---|---|
| 1 | 船宿の指定 | 基本重量、号数、追加シンカー、PE号数を確認する |
| 2 | 基本のエギ | 指定された重量帯のティップラン専用エギを用意する |
| 3 | 重量の予備 | 軽い側・重い側、または追加シンカーを用意する |
| 4 | 当日の底取り | 着底が曖昧、ラインが流され過ぎるなら重量を上げる |
| 5 | サイズ・動き・カラー | 重量が合ってから3号/3.5号、ダート、ラトル、色を替える |
この順番なら、カラーやメーカー選びから入って「船に乗ったら重量が足りなかった」という失敗を防げます。まずその船で釣りが成立する重量帯を確保し、その範囲内でエギの個性を選びます。
船宿から重量指定がない場合は3.5号・30g前後を基準にする
船宿から細かな指定がない場合は、3.5号・30g前後のティップラン専用エギをひとつの基準にできます。ティップランでは3.5号の専用エギが多く、25〜40g前後に複数の重量が用意されているシリーズもあります。
ただし、30gは全国共通の固定値ではありません。狙う水深が深い、潮が速い、風で船が速く流れるといった条件では、35〜40g以上や追加シンカーが必要になります。逆に浅場で潮が緩い日は、25g前後や3号クラスが使いやすいこともあります。
「何mだから何g」と数字だけで決めず、船宿の基準と当日の着底状況を合わせて判断するのが基本です。
出船後は底取りを基準に重さを調整する
船宿指定に合うエギを準備したら、当日は底取りの明確さを見て微調整します。ティップランは着底後にエギをシャクリ上げ、止めてアタリを待つ釣りなので、最初の着底が曖昧だと狙っている水深を把握しにくくなります。
| 船上で起きていること | 調整の方向 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 着底がはっきり分かり、操作も重くない | その重量を基準に続ける | ライン角度と船長の指示を確認する |
| 着底まで時間がかかり、底に着いた瞬間が曖昧 | 少し重くする | 重いエギへ交換するか、適合シンカーを追加する |
| ラインが大きく払い出され、隣と角度が合わない | 船長の指示範囲で重くする | 自分だけ極端に軽い仕掛けになっていないか確認する |
| 着底は明確だが、シャクリが必要以上に重い | 軽くできるか検討する | 軽くしても底が取れるかを確認する |
| 水深・潮が流しの途中で変わった | シンカーまたは重量違いへ交換 | 同じカラーを残して重量だけ変える方法も有効 |
重くすれば着底は分かりやすくなりますが、必要以上に重くするとシャクリの負担が増え、ロッドの適合範囲を超えるおそれもあります。底が取れる範囲で、その日の条件に合う重量へ合わせると考えてください。
追加シンカーはエギ本体との合計重量で見る
30gのエギへ20gの追加シンカーを装着すれば、総重量は約50gです。ロッドの適合重量を確認するときは、エギ単体ではなく追加後の合計重量で考えます。
また、シンカーは何にでも同じように付くわけではありません。純正の適合表やメーカー案内を確認し、ヘッドにしっかり固定できる組み合わせを使います。ロッド側の適合重量を確認したい方は、ティップランロッドの選び方・おすすめ完全ガイドも確認してください。
3号と3.5号は重量とは別に考える
「3号」「3.5号」は主にエギのボディサイズを示し、「30g」「35g」は重量です。同じ3.5号でも重量違いがあるため、号数だけを見て選ぶと船宿指定から外れることがあります。
最初の軸は3.5号が基本です。専用モデルの選択肢が多く、重量違いも揃えやすいためです。3号は、浅場・緩い潮で軽い側へ振りたいときや、小さめのシルエットを入れたいときに追加します。
秋だから必ず3号、春だから必ず3.5号と固定する必要はありません。イカのサイズだけでなく、船宿指定、重量、潮受け、当日の反応を合わせて選びます。
ティップラン専用エギは「沈む・動く・止まる」を見る
ティップラン専用エギでは、単に重いだけでなく、狙う水深まで沈めやすいこと、シャクったときに動かしやすいこと、止めたときに姿勢が安定することが重要です。
シャクリ直後はエギを止めてアタリを待つため、停止中の姿勢が不安定だと穂先にも余計な変化が出やすくなります。メーカーごとにヘッド形状、シンカーバランス、キール、ボディ形状などの工夫があり、ダートの大きさや引き抵抗にも差があります。
通常のショア用エギへ追加シンカーを付けて使える場合もありますが、初心者が最初に揃えるならティップラン専用エギを基準にした方が、重量と姿勢を合わせやすくなります。
ダート・ラトル・停止姿勢は重量が合ってから比べる
同じ30gのエギでも、横方向へキレよく動くタイプ、流水時の安定性を重視したタイプ、ラトルで音を加えるタイプなど性格が違います。
まず船宿指定と底取りに合う重量を揃え、その中で動きの違うエギをローテーションします。底が取れていない状態でアクションだけ変えても、同じレンジを比較できません。
- ダートが大きいタイプ:シャクリで横方向の動きを出して反応を探りたいとき。
- 停止姿勢を重視したタイプ:シャクリ後にエギを安定させてアタリを待ちたいとき。
- ラトル入り:色や動きとは別に、音で刺激を変えたいとき。
カラーは同じ重量で見え方を変えられるようにする
カラーは、重量が合ったあとに調整する項目です。水深、光量、潮の濁りで見え方が変わるため、最初から1色に決めず、同じ重量で性格の違う2〜3色を持つと比較しやすくなります。
- パープル・レッド系:シルエットを出したいローライト、ディープ、濁りで候補。
- オレンジ・ピンク・グロー系:明るい色や発光で存在を見せたいときの候補。
- ゴールド・シルバー・ナチュラル系:反射や自然な見え方へ変えたいときの候補。
色を大量に増やす前に、まず船宿指定に合う重量を複数用意する方が優先です。
ティップランエギおすすめ5選
ここでは、船宿指定の重量帯に合わせて選べるよう、21g・30g・35gを含む5モデルを比較します。おすすめ順ではなく、指定重量と当日の条件に合うものから選んでください。
| 商品 | サイズ | 重量 | 特徴 | 向く場面 |
|---|---|---|---|---|
| ダイワ エメラルダス ボート RV | 3.5号 | 30g | ラトル、フワッとしたフォール、適度なダート | 30g前後が指定されたときの基準候補 |
| フィッシュリーグ ダートマックス TRZ | 3.5号 | 30g | キレのあるダート、停止姿勢、追加ウエイト対応設計 | 30g帯で動きを変えたい |
| クレイジーオーシャン ティップランナー 響 | 3.5号 | 30g | ラトル、薄型ヘッド、流水時の安定性 | 音を含めてローテーションしたい |
| シマノ セフィア アントラージュ シーグル S2 | 3.5号 | 35g | 引き抵抗を抑えた専用設計、シルエット系 | 30gより一段重くしたい |
| YAMASHITA エギ王 TR | 3号 | 21g | 小さめのボディ、安定スイム | 浅場・緩潮など軽量側が合う条件 |
3.5号・30gの基準候補|ダイワ エメラルダス ボート RV
30g帯でキレのあるダート|フィッシュリーグ ダートマックス TRZ 3.5号 30g
3.5号クラス・110mm・30g。キレのあるダートと、止めたときの姿勢を重視したティップラン専用エギです。追加ウエイトを装着した状態でもバランスを保てるよう、シンカーとアイ位置が設計されています。30g帯で、動きの性格を変えたいときに役割を持たせられます。
向く人:30gが適合する条件で、シャクリ時のダートを重視したい人。シンカー追加も視野に入れる人。
注意点:エラストマー製フィンは高温や他ルアーとの長時間接触で変形・固着するおそれがあります。保管時はPP製ケースを使い、フィンにクセを付けないようにします。
30g帯で音もローテーション|クレイジーオーシャン ティップランナー 響
3.5号・30gのラトル搭載モデルです。薄型ヘッドとキールシンカーにより、ダートと流水時の直進安定性を意識した設計です。同じ30g帯の中で、カラーだけでなくラトルの有無まで変えて反応を比較できます。
向く人:30g前後が指定された船で、音という別の刺激をローテーションへ加えたい人。
注意点:ラトルが常に有利とは限りません。反応が落ちたときは、同重量のノンラトルへ戻して比較します。
35gへ一段上げる|シマノ セフィア アントラージュ シーグル S2
3.5号・S2・35g。水切れを意識したヘッド形状で、フォールの速さ、シャクリ抵抗の軽減、停止時の安定性を追求したティップエギング専用モデルです。30gでは着底が遅い場面で、一段重い選択肢として使えます。フルパープルはシルエットをはっきり出す方向のカラーです。
向く人:30gから少し重量を上げたい人。ローライトやディープでシルエット系カラーも持っておきたい人。
注意点:35gでも底が取りにくい日は、船長の指示に従ってさらに重いエギや追加シンカーへ切り替えます。
浅場・緩潮の軽量側|YAMASHITA エギ王 TR 3号
3号・21gのティップラン専用エギです。安定したスイム姿勢を重視した設計で、3.5号・30g級よりも小さく軽い選択肢として使えます。浅場や潮が緩い場面、小さめのシルエットへ反応を変えたいときのローテーション候補です。
向く人:船宿が軽量エギの使用を認めている浅場・緩潮の釣りで、3号を入れたい人。
注意点:21gは軽量側です。船宿が40g以上などを指定している場合は単体では基準を満たしません。指定重量に合わない日は使用しないか、適合する追加シンカーをメーカー案内とロッド上限の範囲で検討します。
追加シンカーは「指定重量へ合わせる」ために使う
追加シンカーは、使っているエギのカラーやボディを残したまま重量を増やしたいときに便利です。流しの途中で水深が深くなった、潮が速くなった、船長から重量を上げるよう指示が出た、といった場面で素早く調整できます。
一方で、追加シンカーを付ければどのエギでも同じ姿勢になるわけではありません。純正適合がある場合はその組み合わせを優先し、汎用品ではヘッドへのフィット、スナップ位置、ガタつきを確認します。
ティップラン追加シンカーおすすめ2選
エメラルダス ボートRVに合わせる|ダイワ 仮面シンカーボート3 20g
複数エギで重量を調整|YAMASHITA エギ王 TRシンカー 20g
初めて揃えるときの考え方
最初のセットは、全国共通の「30gを何本」と決めるのではなく、予約した船の指定重量から逆算します。
| 船宿からの案内例 | 最初の準備例 | 考え方 |
|---|---|---|
| 「30〜40gを用意」 | 30gを色違いで2本+35〜40gを1〜2本 | まず指定範囲を単体エギでカバーする |
| 「エギ+シンカーで40〜60g」 | 30〜35g級のエギ+10g・20g前後の適合シンカー | 同じエギを残して総重量を変えられるようにする |
| 「50g以上を使うことが多い」 | 重めの専用エギまたは指定範囲まで足せるシンカー | 30g単体だけで出船しない |
| 細かな指定なし | 3.5号30g前後を軸に軽い側・重い側を追加 | 当日の水深・潮で調整できる幅を持たせる |
同じ重量の色違いも重要ですが、優先順位は「指定重量をカバーすること」→「同重量でカラーを替えられること」です。まず釣りが成立する重さを揃えてから色数を増やします。
購入前に確認したいポイント
- 予約した船宿が案内する基本重量・最大重量
- 3号/3.5号など使用するエギサイズ
- 追加シンカーの重量とエギへの適合
- エギ+シンカーの合計重量がロッドの適合範囲内か
- 同じ重量で見え方の違うカラーを用意できているか
- ダート系、安定系、ラトル有無など役割が重複しすぎていないか
- カンナやシンカーが船上で安全に収納できるか
ティップランエギのFAQ
初めて買うなら何gを選べばいいですか?
最初に利用する船宿へ確認してください。船宿が基本重量を指定しているなら、その範囲が答えです。指定がない場合は3.5号・30g前後をひとつの基準にし、軽い側と重い側も用意します。
3号と3.5号はどちらを先に買えばいいですか?
船宿から号数指定がなければ、まず3.5号を軸にするのが基本です。専用モデルと重量違いの選択肢が多いためです。3号は浅場、緩い潮、小さめのシルエットを入れたい場面用に追加します。
30gがあればどの船でも使えますか?
使えません。30g前後はよく使われる重量帯のひとつですが、40〜70g前後を使う船や、さらに重い総重量を求める条件もあります。必ず船宿指定を優先してください。
通常のエギにシンカーを付けてもティップランできますか?
適合するシンカーを装着して使える場合があります。ただし、追加後の沈下姿勢や停止姿勢、ダートがティップラン専用エギと同じになるとは限りません。最初の基準は専用エギにし、通常エギの流用はメーカーの適合情報を確認できる組み合わせで行います。
シンカーは何gを持っていけばいいですか?
基本エギの重量と船宿が求める総重量で変わります。「基本エギは何gか」「追加シンカーは何gまで必要か」を予約時に聞くのが確実です。10gで足りる日もあれば、20〜40g以上の追加が必要な条件もあります。
重い方が底を取りやすいなら、最初から重くした方がいいですか?
船宿指定の範囲内で底を確実に取ることは重要ですが、必要以上に重くする必要はありません。重くなるほどシャクリの負担やロッドへの負荷も増えます。底取りが成立する範囲で当日の条件へ合わせます。
カラーは何色から揃えればいいですか?
まず指定重量を揃えたうえで、同じ重量にシルエット系、明るい・発光系、反射・ナチュラル系など2〜3種類の見え方を用意します。重量が足りない状態で色だけ増やしても、実釣で使える場面が限られます。
まとめ|船宿指定を確認してからエギを揃える
ティップラン用エギは、船宿指定 → 基本重量 → 当日の底取り → サイズ・動き → カラーの順で選ぶと準備しやすくなります。
船宿が重量を指定している場合は、その範囲を最優先にしてください。指定がない場合は3.5号・30g前後をひとつの基準にし、浅場用の軽い側と、深場・速潮へ対応する重い側または追加シンカーを用意します。
追加シンカーを使うときは、エギとの適合とエギ本体+シンカーの合計重量を確認します。重量が合って初めて、3号・3.5号、ダート、停止姿勢、ラトル、カラーの違いを実釣で比較できます。
次は、ティップランロッドの選び方とPEラインの選び方も確認しておくと、エギ重量とタックル全体を合わせて準備できます。釣り方全体は初心者向けティップランエギング完全ガイドで確認できます。
