リールオイル・グリスおすすめ・選び方|スピニング・ベイトの注油箇所を解説

リールオイル・グリスのアイキャッチ画像

初めてリール用のオイルとグリスを揃えるなら、使っているリールメーカーの純正オイル+純正グリスを基本にします。ダイワならリールガード オイル/グリス、シマノならSP-013A/SP-023Aを用意し、取扱説明書で指定された箇所へ少量ずつ使うのが出発点です。

リールは機種によって防水構造、ベアリング、ローラークラッチ、ブレーキ機構が異なります。同じ「スピニング」「ベイト」でも注油箇所は一律ではありません。この記事では、オイルとグリスの違い、日常メンテナンスで触れる範囲、スピニング・ベイトで確認する箇所、使ってはいけない場所、そしておすすめ6商品を順番に解説します。

先に結論
ダイワ製リールなら「リールガード オイル+リールガード グリス」、シマノ製リールなら「SP-013A+SP-023A」から揃えるのがおすすめです。さらに細かく一滴ずつ注したい場合はリールオイルII、純正指定のない使用可能箇所でオイルの特性までこだわる場合はIOS-01PROを検討します。
目次

リールオイルとグリスは何が違う?

オイルは流動性が高く、細かな隙間へ入りやすい潤滑剤です。グリスはオイルより粘りがあり、塗布した場所に残りやすい性質があります。ただし「回る場所は全部オイル」「ギア周辺は全部グリス」と決めるのは避けます。現在のリールには専用グリスを使うラインローラー、専用オイルを使うスプールベアリング、注油そのものを避ける防水機構などがあるためです。

種類 性質 使い方の考え方 初心者が最初に確認すること
オイル 流動性が高く、隙間へ入りやすい 指定されたベアリングや可動部などへ少量 機種の取扱説明書が指定するオイルと注油箇所
グリス 粘りがあり、塗布した場所に残りやすい 指定された摺動部・可動部などへ適量 通常グリスか、専用グリスか
専用油脂 特定部位の回転・防水・ドラグ性能に合わせた設計 指定された部位だけに使用 汎用オイル/グリスで代用できるかを自己判断しない

最初の1組はリールメーカーの純正品がおすすめ

日常メンテナンス用として最初に買うなら、リールと同じメーカーの純正オイル・純正グリスを優先します。メーカーの取扱説明書と商品名を照合できるため、「どの油脂を使うのか」を確認しながら作業できます。

ダイワはオイル・グリスの用途一覧で、リールガード オイル、リールガード グリス、リールオイルII、ベイトキャスティング用の専用オイルなどを分けています。シマノも通常のリールメンテナンススプレーに加え、使用箇所別の専用グリス・オイルを設定しています。純正品を買えば全箇所に使える、という意味ではありません。純正品を基準にしつつ、最後は機種ごとの指定を確認します。

スピニングリールは「説明書にある外部注油箇所」だけ触る

スピニングリールの日常メンテナンスでは、分解して内部ギアへグリスを塗るところまで行いません。海釣り後はまず塩分や汚れを落とし、十分に乾燥させたあと、取扱説明書で指定された外部の注油箇所へ少量ずつ油脂を入れます。

確認対象になりやすいのは、ラインローラー周辺、ベールの可動部、ハンドル周辺、メインシャフトなどです。ただし、ここでも機種差があります。たとえばラインローラーに専用の撥水グリスを使う機種や、メインシャフトに特定のスプレーオイルを推奨しないメーカー指定があります。そのため、場所の名前だけを見て同じ油を注さないことが重要です。

番手や構造そのものを確認したい場合は、スピニングリールの選び方・おすすめ完全ガイドもあわせて確認してください。

スピニングリールで確認する順番

  1. 洗浄方法を確認する:ドラグの扱い、防水構造、洗える範囲を取扱説明書で確認します。
  2. 水分を残さない:柔らかい布で水気を拭き、風通しのよい日陰で乾燥させます。
  3. 注油箇所と油脂名を確認する:オイルかグリスか、専用品かを見ます。
  4. 少量を入れる:一度に吹き込みすぎず、回転・作動させてなじませます。
  5. 余分な油脂を拭く:外側へ流れた分を残さず、ラインやドラグ周辺への付着を防ぎます。

ベイトリールはスプール周辺の油脂指定を特に確認する

ベイトリールはスプールが高速回転するため、オイルの粘度がキャスト時の回転に影響します。スプールベアリングへ一般的なリールオイルを使える機種もありますが、ベイトキャスティング用やベイトフィネス用の専用低粘度オイルを指定するモデルもあります。

日常メンテナンスで確認するのは、取扱説明書に記載されたスプールベアリング/スプールシャフト、ハンドルノブ、レベルワインド・ウォームシャフト周辺などです。DC、遠心ブレーキ、マグネットブレーキなど機構も異なるため、ブレーキ周辺へ自己判断で油を広げません。

ショアや船で使うベイトリールの構造・サイズを整理したい場合は、海釣り用ベイトリールの選び方を参照してください。

注油してはいけない・専用品を確認する場所

「動きが悪いからとりあえずスプレーする」は避けます。油脂が入ることで、ドラグの滑り方、防水機構、ワンウェイクラッチの作動、スプール回転などが変わる部位があるためです。

場所・機構 基本対応 理由・確認点
ダイワのマグシールド/インフィニットストッパー部 一般オイル・グリスを入れない メーカーが注油禁止箇所として案内
ドラグワッシャー 指定ドラググリスのみ 一般グリス・オイルで滑り方を変えない
水抜き穴 注油しない 排水のための穴であり注油口ではない
ローラークラッチ/ワンウェイクラッチ 機種指定を確認 専用油脂や無注油指定の機種がある
ベイトの高速回転スプールベアリング 専用オイル指定を確認 粘度が回転抵抗に影響する
内部ギアケース 日常メンテナンスでは開けない 組み付け、油脂量、防水部品の管理が必要

海釣り後は「洗う→乾かす→必要箇所へ少量」の順

海水で使ったリールは、オイルを足す前に塩分を落とします。塩や砂が残ったままスプレーすると、汚れを抱えた状態で油脂を足すことになります。まず機種ごとの洗浄方法に従って洗い、乾燥させてから注油します。

1. 釣行後に洗浄する

スピニング、ベイト、両軸、電動では洗い方が異なります。ドラグを締めて洗う機種、電源端子の扱いに注意する機種などがあるため、説明書どおりの向き・水量・手順で洗います。高圧の水を隙間へ当てる方法は避けます。

2. 水気を拭いて乾燥させる

外側の水分を柔らかい布で拭き、直射日光や高温を避けて乾燥させます。濡れた直後に油脂を大量投入するのではなく、塩分と水分を処理してから次へ進みます。

3. 指定箇所へ少量を入れる

ノズルを近づけ、必要な分だけ注油します。大量に吹き込むほど良いわけではありません。回転部ならハンドルやノブをゆっくり動かしてなじませ、外へ出た油脂は拭き取ります。

4. 異音・ゴリ感が残るなら追加注油で押し切らない

洗浄と指定箇所への注油をしても、ゴリゴリした感触、逆転、異音、ハンドルの重さが残る場合は、内部部品の摩耗・塩噛み・ベアリング不良なども考えられます。オイルやグリスを足し続けず、メーカーや釣具店の点検・オーバーホールを利用します。

リールオイル・グリスおすすめ6選

ここでは、日常メンテナンスで使う6商品を比較します。最初の4商品はダイワ/シマノの純正オイル・グリス、後半2商品は「少量を狙って注したい」「オイルの特性まで選びたい」という人向けです。

商品 種類 容量 主な役割 選ぶ人
ダイワ リールガード オイル オイル 100ml ダイワ純正の標準注油 ダイワ製リールの基本用
ダイワ リールガード グリス グリス 100ml 指定摺動部などのグリスアップ ダイワ純正ペアを揃える人
シマノ SP-013A オイル 60ml シマノ純正の標準注油 シマノ製リールの基本用
シマノ SP-023A グリス 60ml 指定駆動・摺動部など シマノ純正ペアを揃える人
ダイワ リールオイル II オイル 10ml 高粘度寄りの精密注油 一滴ずつ狙って注したい人
IOS FACTORY IOS-01PRO オイル 10ml 回転部への少量塗布 社外オイルまで比較したい人
ダイワ純正オイル|100ml・スプレー式
ダイワ リールガード オイル 100ml
ダイワ リールガード オイル 100ml

ダイワの標準的なリール用オイル。浸透性の高いスプレータイプで、取扱説明書がリールガードオイルを指定している箇所の日常注油に使います。

向く人:ダイワ製リールを使い、まず純正オイルを1本用意したい人。

注意点:機種ごとに使用できる箇所が異なります。スピニングのメインシャフトには推奨されず、ベイトキャスティングの高速回転部では専用オイルが指定される機種があります。

ダイワ純正グリス|100ml・防錆性重視
ダイワ リールガード グリス 100ml
ダイワ リールガード グリス 100ml

ダイワのスプレー式リールグリス。オイルより粘りがあり、取扱説明書でグリスが指定される摺動部や可動部へ使うための1本です。

向く人:ダイワ製リールの日常メンテナンスを純正オイルとセットで揃えたい人。

注意点:ギア支持ベアリング、スプールベアリング、メインシャフトなど、使用を推奨されない箇所があります。内部ギアを開けて塗り直す用途として扱わないでください。

シマノ純正オイル|60ml・極細ノズル
シマノ リールオイルスプレー SP-013A 60ml
シマノ リールオイルスプレー SP-013A 60ml

シマノの標準的な純正リールオイル。60mlのスプレー缶に極細ノズルが付き、機種の取扱説明書で指定されたラインローラー、ベアリング、ブレーキ周辺などへ少量を入れます。

向く人:シマノ製スピニング・ベイトリールを使い、純正の基本オイルから揃えたい人。

注意点:同じシマノでもラインローラーやローラークラッチに専用油脂が指定される機種があります。機種別の指定を優先してください。

シマノ純正グリス|60ml・スプレー式
シマノ リールグリススプレー SP-023A 60ml
シマノ リールグリススプレー SP-023A 60ml

シマノの純正リールグリス。メーカーが指定する駆動部、摺動部、ベアリングなどへ使うスプレータイプで、SP-013Aオイルと役割を分けて使います。

向く人:シマノ製リールの日常メンテナンス用に、純正オイルと純正グリスを一組で用意したい人。

注意点:ドラグや特殊防水部へ代用するグリスではありません。注油箇所と量はリールごとの説明書を確認してください。

ダイワ精密注油タイプ|10ml・高粘度寄り
ダイワ リールオイル II 10ml
ダイワ リールオイル II 10ml

リールガードオイルより粘度が高い10mlのオイルで、極細ノズルから狙った箇所へ少量ずつ落とせます。大容量スプレーより注油量を細かく管理したいときに向きます。

向く人:ダイワ製リールで、メーカー指定箇所へピンポイントで少量注油したい人。

注意点:高速回転するボールベアリングには使用しません。ベイトキャスティングのスプールベアリングなどは、機種に合う専用オイルを確認してください。

専門メーカーオイル|10ml・少量塗布
IOS FACTORY IOS-01PRO 10ml
IOS FACTORY IOS-01PRO 10ml

無溶剤系の化学合成リールオイル。スポイトで少量を狙って塗布でき、回転部のフィーリングや耐久性までこだわりたい人向けの選択肢です。

向く人:純正品の基本メンテナンスを理解したうえで、指定可能な回転部へ少量ずつ使うオイルを選びたい人。

注意点:第三者製オイルなので、メーカーが専用油脂を指定する箇所には使いません。保証やメンテナンス指定を優先する場合は純正品を選んでください。

6商品の中からどれを買う?

ダイワ製リールを初めてメンテナンスするなら

リールガード オイル+リールガード グリスから揃えます。100mlスプレーで日常メンテナンスに使い、各リールの説明書にリールオイルIIや専用ベアリングオイルが指定されている場合だけ、その指定へ切り替えます。

シマノ製リールを初めてメンテナンスするなら

SP-013A オイル+SP-023A グリスを基本にします。シマノはラインローラー用の特殊撥水グリスやBFS用オイルなど、部位・機種別の油脂も用意しています。標準スプレーだけで全箇所を処理せず、機種ごとの指定を確認してください。

スプレーより少量を狙って入れたいなら

ダイワ製リールで指定に合う箇所ならリールオイルIIが候補です。10mlの容器と極細ノズルで、注油量を絞れます。ただしリールガードオイルより粘度が高いため、高速回転するボールベアリングには使いません。

社外オイルまで含めて回転フィーリングを選ぶなら

IOS-01PROは、純正品以外も比較したい人向けです。まずメーカー純正の指定を理解し、専用油脂が必要な部位を避けたうえで使います。初めての1本として純正を飛ばして選ぶより、2本目以降の選択肢として考える方が安全です。

注油量は「たくさん」より「指定量」

オイルやグリスを多く入れすぎると、回転抵抗が増えたり、余分な油脂が周囲へ回ったりすることがあります。特に細いノズルやスポイト式は、少量を狙って入れるための道具です。説明書に回数や滴数が書かれている場合は、その量を守ります。

一度入れて動作させ、余分を拭き取る。それでも動きが改善しないなら、さらに何度も吹き足すより点検を選びます。メンテナンス用品は不調を隠すためのものではなく、正常な状態を維持するために使います。

一般用の潤滑油やシリコンスプレーで代用しない

家庭用・機械用の潤滑スプレーは、リールの樹脂、ゴム、防水材、ドラグ、ベアリングに対する適合が確認できません。リールメーカーが推奨する純正品、またはリール用途を明確にした製品を選びます。

とくに海釣りでは、回転性能だけでなく塩分・水分への対処も必要です。安価な汎用品で1本にまとめるより、リール専用品を指定箇所へ使う方が、どこへ何を入れたか管理できます。

よくある質問

オイルとグリスは毎回の釣行後に注した方がいい?

毎回大量に注油する必要はありません。海釣り後はまず機種ごとの方法で洗浄・乾燥し、注油頻度は取扱説明書と使用状況に従います。回転が正常で、指定頻度に達していないなら、追加で吹き続ける必要はありません。

ラインローラーにはオイルとグリスのどちらを使う?

機種によって異なります。一般的なリールオイルを指定するもの、スプレーグリスを使うもの、特殊撥水グリスを使うもの、防水構造のためユーザー注油を求めないものがあります。リール名だけで判断せず、型番の取扱説明書を確認してください。

ベイトリールのスプールベアリングは何を使う?

メーカー・機種によって標準オイルまたは専用低粘度オイルを使います。ベイトフィネスなど回転性能を重視するモデルでは専用品が設定されることがあります。手元の一般オイルを先に注すのではなく、使用するモデルの指定を確認します。

内部ギアへ自分でグリスを塗り直してもいい?

この記事では日常メンテナンスとして内部分解を勧めません。ギア部を開けると、部品の組み付け、防水部材、適正なグリス量などの管理が必要になります。内部の異音や巻き重りがある場合は、メーカーや釣具店へオーバーホールを依頼します。

異なるメーカーの純正オイルを使ってもいい?

最初はリールメーカーが指定する純正品を使います。他社品・社外品を使う場合は、その製品が対象箇所に適合することと、リール側に専用油脂指定がないことを確認します。判断できない場合は純正指定へ戻すのが安全です。

まとめ|純正ペアを基準に、指定箇所へ少量だけ使う

初めて揃えるなら、ダイワはリールガード オイル+グリス、シマノはSP-013A+SP-023Aが基本です。精密注油用としてリールオイルII、社外の高性能オイルとしてIOS-01PROを追加候補にします。

大切なのは、商品名だけでなく「自分のリールのどこに、何を、どのくらい使うか」を取扱説明書で確認することです。海釣り後は洗浄と乾燥を先に行い、指定箇所へ少量を入れます。内部分解が必要な不調は追加注油でごまかさず、オーバーホールへ回してください。

リールそのものを買い替える場合や、用途別のリール記事を探す場合は、リールを探すから各ガイドへ進めます。釣行後の道具管理まで含めて確認したい場合は、釣り・魚料理の道具ガイドも活用してください。

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