遠投カゴ釣りの磯竿は、3〜4号・4.5〜5.3m前後が中心です。まず確認したいのは、普段使うカゴやオモリの重さ。次に、仕掛けの長さや釣り場に合わせてロッドの長さを決めます。
ここで覚えておきたいのが、ロッド名の「3号」「4号」と、仕掛けの「8号」「10号」とでは意味が違うことです。ロッドの3号・4号は竿のパワークラス、8号・10号などはカゴやオモリの重さを示す号数です。実際に投げられる重さは、各ロッドの「錘負荷」で確認します。
この記事では、3号・4号・5号の違い、4.5mと5.3mの違い、遠投モデルならではのガイドやリールシートまで順番に解説します。先に釣り方そのものを確認したい方は、初心者向けカゴ釣り完全ガイドも参考にしてください。
最初に見るのは「竿の号数」より錘負荷
カゴ釣り用ロッドを選ぶときは、使うカゴやオモリが、そのロッドの錘負荷に収まっているかを最初に確認します。
たとえばシマノのホリデー イソ遠投モデルでは、3号が5〜8号、4号が8〜12号、5号が10〜25号です。ダイワのリバティクラブ 磯風では、3号遠投が5〜10号、4号遠投が10〜15号、5号遠投が12〜20号。同じ「3号」「4号」でも、対応する錘負荷はシリーズごとに確認します。
| ロッドのクラス | 実際の錘負荷例 | 特徴 |
|---|---|---|
| 3号 | 5〜8号、5〜10号など | 軽めのカゴを投げやすく、5.3mでも自重を抑えた製品を選べる |
| 4号 | 8〜12号、10〜15号、7〜15号など | 10〜12号前後のカゴや、マダイ・回遊魚を視野に入れた釣りで候補が多い |
| 5号 | 10〜25号、12〜20号など | 重い仕掛けや大型魚を想定したパワー型。ロッド自体も重くなりやすい |
仕掛け側の1号は約3.75gです。8号なら約30g、10号なら約37.5g、12号なら約45g、15号なら約56gが目安になります。カゴにはコマセを入れ、ウキや仕掛けも一緒に投げるため、実際のキャストではロッドへさらに負荷が掛かります。製品ごとの適合範囲を確認し、余裕を持ったタックルを組みます。
3号・4号・5号はどんな人に向く?
3号|軽めのカゴとキャスト回数の多い釣り
3号遠投は、5〜10号前後の錘負荷を持つモデルが多く、アジ・サバ・イサキなどを狙うライト〜標準的なカゴ釣りや、飛ばしサビキにも使われます。
同じ5.3mでも4号・5号より軽いモデルを選べるため、何度もキャストしてタナを探る釣りでは重量差が効いてきます。たとえばホリデー イソは3-530PTSが280g、4-530PTSが345g、5-530PTSが410gです。
普段使うカゴが8号程度なら3号が候補になります。10号をよく使う場合は、3号でも10号まで対応する製品と、4号で余裕を持たせた製品の両方を比較できます。
4号|10〜12号前後を使う遠投カゴ釣りの中心候補
4号遠投は、8〜15号前後まで対応する製品があり、遠投カゴ釣りで使われる10〜12号クラスの仕掛けと組み合わせやすいパワー帯です。
マダイや回遊魚も視野に入れ、3号より太いハリスや重い仕掛けを使いたい場合にも候補になります。そのぶん5.3mでは自重が増えるため、遠投性能だけでなく「一日振り続けられる重量か」も比較してください。
5号|重いカゴや大型魚へパワーを寄せる
5号遠投は、10〜25号クラスまで対応する製品もあり、重いカゴや太い仕掛け、大型のマダイや青物などを強く意識したタックルで使われます。
パワーが上がる一方で、自重と張りも増えます。軽いカゴを投げる釣りではロッドを十分に曲げにくくなるため、5号を検討するときは、普段使う仕掛け重量と狙う魚のサイズを両方見て決めます。
4.5mと5.3mは「飛距離」だけで決めない
カゴ釣りの遠投磯竿では、4.5m前後と5〜5.3m前後が主な選択肢です。5.3mは遠投磯竿の定番ですが、キャストのしやすさを重視する人には4.5m前後も有力です。
| 長さ | メリット | 判断材料 |
|---|---|---|
| 4.0〜4.5m前後 | 振り抜きやすく、重量を抑えやすい。狭い堤防でも取り回しやすい | キャストに慣れていない、長竿が負担、釣り座が狭い |
| 5.0〜5.3m前後 | 長い仕掛けを扱いやすく、高い堤防や足元の障害物でも竿の長さを活かせる | 遠投カゴを本格的に続けたい、ハリスを長く取る、高い足場で使う |
5.3mは長い仕掛けを取り込みやすく、足元のテトラや捨て石からラインを離したい場面でも長さを活かせます。一方、ロッドが長くなるほど重量と風の影響を受けやすく、キャスト時に必要なスペースも増えます。
飛距離は、ロッドの長さに加えて、仕掛け重量、ロッドを曲げる力、キャストフォーム、道糸、風向きなどの影響を受けます。5.3mを振り切りにくい人なら、4.5m前後のほうが安定してキャストできる場合があります。
「遠投モデル」は普通の磯竿と何が違う?
カゴ釣りで遠投するなら、商品名に「遠投」や「PTS」などが付いたモデルを確認します。遠投モデルでは、大きめのリールを固定しやすいパイプ式のリールシートと、遠投を想定したガイドを採用する製品が多くあります。
ダイワのリバティクラブ 磯風・リーガルは、遠投仕様にパイプシートや遠投用のガイドを採用。シマノのホリデー イソ「PTS」も、パイプシートと遠投ガイドを組み合わせた仕様です。
通常の磯竿はフカセ釣りなど、より軽い仕掛けの操作を想定したモデルも多くあります。カゴを何度もキャストする用途では、製品が遠投カゴやカゴサビキを用途として明示しているかまで見ると、ロッドの性格を判断できます。
ガイドは「大きさ」と糸絡み対策を見る
カゴ釣りではウキ止めや太めの道糸を使うことがあり、遠投時はラインがガイドを勢いよく通過します。遠投モデルの大きめのガイドは、このライン放出を考えた仕様です。
上位モデルでは、糸絡みを抑える形状のKガイド系を採用する製品もあります。宇崎日新のINGRAM 遠投はKM・KWMガイドを搭載し、キャスト時や実釣中のガイド絡みを減らす方向で設計されています。
太い道糸やウキ止めを使う、風のある日に釣る、キャスト回数が多いといった条件では、ガイドの形状や糸絡み対策も比較する価値があります。
スピニング用と両軸用は別のロッドとして考える
初めて遠投カゴ釣りをするなら、スピニングリール用の遠投磯竿が一般的な入口です。キャスト時のライントラブルを抑えやすく、対応するロッドやリールの選択肢も豊富です。
地域によっては両軸リールを使った遠投カゴ釣りも盛んです。両軸用はガイド配置やリールシートなどが専用設計になっている製品があります。宇崎日新のINGRAMも「遠投」と「遠投両軸」が別ラインなので、購入時はモデル名まで確認してください。
5.3mの長竿は自重とバランスも見る
5.3mの遠投磯竿は、3号で280〜315g前後、4号では345〜390g前後になるモデルがあります。数十グラムの差でも、長いロッドを何度も振る釣りでは手や腕への負担に影響します。
ロッドは、自重とリール装着時のバランスを合わせて見ます。重心が竿先側に寄っていると、ロッド自体は軽くても手首に負担を感じやすくなります。店頭で試せる場合は、使う予定のリールに近い重量を合わせて構えてみると判断材料が増えます。
6本を比較|3号・4号・5号と4.5m・5.3mを一度に見る
| 商品 | パワー・長さ | 自重 | 錘負荷 | 適合ハリス | 主な比較軸 |
|---|---|---|---|---|---|
| ホリデー イソ 3-530PTS | 3号・5.30m | 280g | 5〜8号 | 3〜7号 | 軽量・5.3m入門 |
| がま磯 汐来防3 遠投MH 4.5m | 3号クラス・4.50m | 280g | 5〜15号 | 3〜8号 | 4.5m・Kガイド・取り回し |
| リバティクラブ 磯風 3-53遠投・K | 3号・5.31m | 315g | 5〜10号 | 3〜8号 | 3号で10号まで対応 |
| リーガル 4-53遠投 | 4号・5.30m | 355g | 10〜15号 | 3〜10号 | 重めのカゴ・太仕掛け |
| INGRAM 遠投 4号 5305 | 4号・5.30m | 390g | 7〜15号 | 4〜8号 | K/KWガイド・性能重視 |
| ホリデー イソ 5-450PTS | 5号・4.45m | 285g | 10〜25号 | 5〜12号 | 短め・高負荷・大型魚側 |
6本を並べると、号数だけでは見えない違いが分かります。4.5mは取り回し、5.3mは長い仕掛けの扱いやすさ、3号は軽さ、4号は10〜15号前後の仕掛け、5号はさらに重い仕掛けというように、自分が必要とする性能から候補を絞れます。
おすすめ6本|長さ・号数・性能の違いで比較
シマノ ホリデー イソ 3-530PTS|5〜8号を軽快に投げたい
5.30mの遠投3号で自重280g。今回の5.3m候補では軽く、5〜8号のカゴを中心に、アジ・サバ・イサキなどを狙う遠投カゴや飛ばしサビキから始めたい人に向く仕様です。
同じシリーズの4-530PTSは自重345g・錘負荷8〜12号です。8号を中心に軽さを優先するなら3号、10〜12号を使う機会が多いなら4号という比較ができます。
がまかつ がま磯 汐来防3 遠投MH 4.5m|長竿の負担を抑えて性能も求める
4.50m・280g、錘負荷5〜15号の遠投MHモデルです。メーカーでは遠投MHを3号クラス相当とし、4.5mを取り回しのよい長さとして設定しています。
5.3mの長さを持て余しやすい堤防や、キャスト時の振り抜きを重視する人にとって、4.5mは具体的な選択肢になります。Kガイドとスクリュー式リールシートを備え、短さだけでなくガイド性能やリール固定力にも比重を置いたモデルです。
ダイワ リバティクラブ 磯風 3-53遠投・K|3号で10号まで使いたい
5.31m・315gの3号遠投モデルで、錘負荷は5〜10号。ホリデー イソ3号より自重は増えますが、10号までを適合範囲に含むため、軽めのカゴから10号まで使う釣りで比較しやすい1本です。
遠投仕様はパイプシートと遠投用ガイドを採用。価格を抑えたシリーズながら、カゴ釣り・ウキサビキなどに使える堤防用の遠投竿として用途が明確です。
ダイワ リーガル 4-53遠投|10〜15号と大型魚を視野に入れる
5.30m・355gの4号遠投で、錘負荷10〜15号、適合ハリス3〜10号。10〜12号前後のカゴを中心に、マダイ・イサキ・回遊魚を狙う遠投カゴ釣りへ比重を置きたい人の候補です。
3号遠投より65〜75gほど重くなるため、軽快さより仕掛け重量への余裕を取る方向です。チューブラー穂先、パイプシート、遠投仕様のガイドを採用しています。
宇崎日新 INGRAM 遠投 4号 5305|ガイドと遠投性能まで重視する
5.30m・390g、錘負荷7〜15号の4号モデル。遠投に必要な反発力を持たせたブランクに、KM・KWMガイドを組み合わせ、ライン絡みを抑えながら振り抜くことを意識した設計です。
錘負荷の幅が7〜15号と広く、軽めから重めまで使えることに加え、ガイド仕様に特徴があります。キャスト回数が多い人や、風のある日の糸絡みを少しでも減らしたい人が上位候補として比較できます。
シマノ ホリデー イソ 5-450PTS|15号以上の重い仕掛けを短めの竿で扱う
4.45m・285gの5号遠投で、錘負荷は10〜25号、適合ハリスは5〜12号です。5号のパワーを持ちながら5.3mではなく4.45mにすることで、重いカゴを扱う釣りでも取り回しと自重を抑えています。
15号以上のカゴ、太めのハリス、大型のマダイや青物を想定する人にとって、3〜4号とは役割が明確に違います。軽い仕掛けを中心に使う人は3〜4号、重い仕掛けと魚を受け止めるパワーを優先する人は5号という判断材料になります。
購入前に確認したい3つの実用ポイント
仕舞寸法|5.3mでも約1mに収納できる
遠投磯竿の多くは振出式で、5.3mでも1m前後まで縮めて収納できます。ホリデー イソ3-530PTSは仕舞103cm、リーガル4-53遠投も103cmです。
ただし、遠投ガイドは通常の小型ガイドより張り出しがあります。ロッドケースへ入れる場合は全長だけでなく、ガイドを含めた収納の余裕も確認してください。
リールシート|使うリールを確実に固定できるか
遠投カゴでは4000〜5000番クラスなど、通常のフカセ釣りより大きめのスピニングリールを使うことがあります。遠投モデルに多いパイプシートは、こうしたリールをしっかり固定するための重要な部分です。
手持ちのリールを流用する場合は、リールフットがきちんと収まり、締め込んだ状態でガタつかないか確認します。
キャストスペース|重いカゴほど周囲確認を徹底する
8〜15号前後のカゴにコマセを入れた仕掛けは重量があります。キャスト前は後方・左右・頭上を確認し、仕掛けの絡みやガイドへのライン絡みがないことを確認してから投げます。
混雑した堤防では、長い5.3mを大きく振るスペースが取れないこともあります。飛距離を優先する前に、周囲へ安全にキャストできる釣り座かを確認してください。
よくある質問
初心者は3号と4号のどちらから始める?
普段使うカゴの号数から決めます。8号前後までを中心に使うなら3号の候補が多く、10〜12号を中心に使うなら4号が候補に入りやすくなります。メーカーによって錘負荷が違うため、最後は製品ごとの数値を確認してください。
3号で10号のカゴは投げられる?
ロッドによります。リバティクラブ 磯風3-53遠投の錘負荷は5〜10号なので範囲内ですが、ホリデー イソ3-530PTSは5〜8号です。同じ3号でも対応範囲が違うため、「3号でも、製品ごとの錘負荷を確認してください。
5.3mのほうが4.5mより遠投できる?
長いロッドはキャスト時のストロークを取りやすい一方、実際の飛距離は仕掛け重量、ロッドを曲げる力、フォーム、ライン、風の影響を受けます。5.3mを十分に振り切れない人では、4.5mのほうが安定する場合もあります。
普通の磯竿でもカゴ釣りはできる?
錘負荷の範囲に収まる軽い仕掛けなら使える場合があります。遠投カゴを繰り返すなら、パイプシートや遠投用ガイドを備え、メーカーがカゴ釣り・遠投用途を明示したモデルを基準にすると、必要な仕様を確認しやすくなります。
飛ばしサビキにも遠投磯竿を使える?
使えます。3号遠投などは飛ばしサビキにも相性のよいモデルがあります。ただし、仕掛けが軽い場合は必要以上に硬い4号・5号より3号のほうが竿を曲げやすいことがあります。仕掛けの作り方は飛ばしサビキ完全ガイドで確認できます。
まとめ|カゴの重さ→竿の号数→長さの順で決める
遠投カゴ釣りのロッドは、①使うカゴ・オモリの号数、②製品の錘負荷、③3号・4号・5号のパワー、④4.5m・5.3mの長さ、⑤遠投ガイドとリールシートの順に確認すると、自分に必要な仕様を整理できます。
8号前後までの軽めの仕掛けなら3号、10〜12号を中心にするなら4号、さらに重い仕掛けや大型魚へ寄せるなら5号が比較の入口です。メーカーごとに錘負荷が違うため、最終判断はモデルごとの仕様と自分の仕掛けを照らし合わせて行います。
釣り方を確認したい方はカゴ釣り完全ガイド、釣り場の特徴は堤防釣り完全ガイドと磯釣り完全ガイド、狙う魚から考える場合はマダイ釣り完全ガイドも参考にしてください。
