ハゼの南蛮漬け（マリネ風）の作り方｜釣ったハゼをさっぱり長く楽しむレシピ

はじめに｜釣ったハゼをさっぱり味わう「南蛮漬け」

🎣釣った新鮮なハゼは、香ばしく揚げてから甘酸っぱい南蛮酢に漬け込む南蛮漬けにすると、冷やしても美味しく長く楽しめます。骨まで柔らかくなり、暑い季節には特にぴったりの一品です。揚げた魚に野菜の彩りを添えた見た目も華やかで、作り置きにも最適です。

南蛮漬けに向いているハゼのサイズ

🐟 南蛮漬けは、8〜12cm程度の小型〜中型のハゼがベストです。小型は丸ごと、中型以上は頭を落として揚げると食べやすくなります。

• 小型（〜10cm）：頭から尻尾まで骨ごと食べられる。
• 中型（11〜12cm）：骨がやや硬いため二度揚げで柔らかく。

下処理の基本

南蛮漬けは揚げた後にタレへ漬け込む料理のため、下処理をしっかり行って臭みや雑味を防ぐことが大切です。特にヌメリや細かいウロコは、仕上がりの風味や食感に影響しますので、ここで丁寧に取り除きましょう。

① ヌメリ取り

ヌメリは生臭さや油はねの原因になります。粗塩を全体にまぶして優しく揉み込み、白く濁ってきたら流水で洗い流します。大量に処理するときや釣り場では、ネットを使った方法が便利です。

• 洗濯ネット＋塩揉み：目の粗い洗濯ネットに魚を入れ、粗塩を加えて袋ごと軽く揉みます。ヌメリと細かいウロコを同時に落とせ、手も汚れにくいのが利点です。
• ミカンネット＋塩揉み：洗濯ネットと同じ要領で、釣り場でも手軽に使える方法です。

② 鱗取り

ネットで処理すれば多くのウロコは落ちますが、残っている場合は包丁の背を使い、尾から頭へ向かって軽くこすります。細かいウロコを完全に取ることで、揚げたときの口当たりが良くなります。

③ 内臓の処理

小型の魚はそのまま調理できますが、中型以上はエラと内臓を丁寧に取り除きましょう。血合いも包丁の先や指でしっかりこそぎ落とし、流水で中まできれいに洗います。

④ 水分除去

キッチンペーパーで表面と腹の中の水分をしっかり拭き取ります。水分が残ると揚げるときに油はねが起きやすく、また漬けダレの味が薄まる原因にもなります。

材料（4人分）

• 釣ったハゼ（小〜中型）：15〜20尾
• 玉ねぎ：1個（薄切り）
• にんじん：1/2本（細切り）
• パプリカ（赤・黄）：各1/2個（細切り）
• 塩：少々（下味用）
• 片栗粉：適量
• 揚げ油：適量

南蛮酢（マリネ液）の作り方

南蛮酢は、酸味と甘みのバランスが大切です。

1. 鍋に酢100ml、醤油100ml、みりん100ml、水50mlを入れる。
2. 砂糖大さじ3を加え、中火で砂糖が溶けるまで加熱。
3. 火を止めて、輪切り唐辛子を加える。
4. 粗熱が取れたらスライス野菜を加えて混ぜる。

揚げ方の基本

南蛮漬けのハゼは、骨まで食べられるように二度揚げします。

1. 下処理したハゼに軽く塩を振り、片栗粉をまぶす。
2. 中温（170℃）の油で3〜4分揚げ、一旦取り出す。
3. 高温（180℃）でさらに1分揚げ、カリッと仕上げる。
4. 熱いうちに南蛮酢に漬け込み、全体が浸かるようにする。

漬け込みのコツ｜味をしっかり染み込ませる

南蛮漬けの美味しさは、揚げたハゼと南蛮酢の味がどれだけなじむかで決まります。以下のポイントを押さえると、より美味しく仕上がります。

• 揚げたての熱いうちに南蛮酢へ入れることで、味が中まで染み込みやすくなります。
• 漬け込み時間は最低でも2時間、可能なら半日以上置くと骨まで柔らかくなります。
• 全体が漬け液に浸かるように、途中で上下を返すとムラなく味が入ります。
• 保存容器はガラス製や耐酸性のタッパーがおすすめです。

食べ方のポイント

南蛮漬けは冷やして食べても美味しく、作り置きができるのも魅力です。

• 冷蔵庫で冷やすと酸味が引き締まり、夏場にぴったり。
• 温め直す場合は電子レンジで軽く温めてもOK（ただし野菜のシャキシャキ感は減ります）。
• ご飯のおかずとしてはもちろん、そうめんや冷麦の付け合わせにも合います。
• レタスやベビーリーフの上に盛ればサラダ感覚でいただけます。

失敗しないための注意点

南蛮漬けはシンプルですが、油や漬け液の扱い方によっては味や食感が損なわれます。

1. 油切りをしっかり：揚げた魚の油をしっかり切らないと、漬け液が濁りやすくなります。
2. 漬け液の温度：熱すぎる漬け液に入れると、魚の身が硬くなることがあります。
3. 野菜の水気を切る：水分が多いと漬け液が薄まり、味がぼやけます。
4. 保存中は密閉：酸味が飛ばないよう、しっかりフタをして保存しましょう。

保存方法

• 冷蔵保存：冷蔵庫で3〜4日保存可能。時間が経つほど味が馴染み、骨も柔らかくなります。
• 冷凍保存：南蛮漬けは冷凍に向きません（野菜がしんなりし、食感が損なわれます）。
• 作り置きの工夫：魚だけを先に漬けておき、食べる直前に野菜を加えるとシャキシャキ感をキープできます。

アレンジレシピ｜南蛮漬けの楽しみ方いろいろ

南蛮漬けは基本のレシピを覚えれば、味付けや具材を変えてバリエーションを楽しめます。

• 和風生姜風味：南蛮酢にすりおろし生姜を加え、爽やかな香りと体を温める効果をプラス。
• 柚子胡椒アレンジ：ピリッとした辛みと柑橘の香りが加わり、大人向けの味に。
• エスニック風：ナンプラーとパクチーを加えて、タイ風のさっぱり仕上げ。
• ハーブマリネ：ローズマリーやディルを加えて、洋風の香りにアレンジ。

アウトドアで楽しむ南蛮漬け

釣ったその場で南蛮漬けを作るのは一見難しそうですが、事前に準備をしておけばアウトドアでも手軽に楽しめます。揚げたてをそのまま漬ける南蛮漬けは、釣行後のご褒美にもぴったりです。

① 事前準備

• 自宅で漬け液を作り、カットした玉ねぎ・にんじん・パプリカなどの野菜と一緒にジッパー付き保存袋へ。
• 保存袋は保冷バッグやクーラーボックスで冷やして持参します。
• ポータブルコンロ、小型ガス缶、深めの鍋、キッチンペーパー、粗塩、ハサミや包丁などの簡易調理セットも準備。

② 現場で食べるときの下処理手順

釣ったハゼを現地で調理する場合は、鮮度を守りながら安全に進めることが大切です。以下の流れを参考にしてください。

1. 氷締め：釣れたらすぐに氷入りクーラーボックスへ入れ、身を引き締めて旨味を閉じ込めます。
2. 塩揉み洗い：洗濯ネットやミカンネットに魚を入れ、粗塩をまぶして軽く揉み、ヌメリとウロコを同時に落とします。
3. 海水で流す：ネットから出したら、海水で表面の塩や残ったヌメリを洗い流します。
4. 内臓除去：包丁またはハサミで腹を開き、エラと内臓を取り除きます。すぐ食べる場合でも処理しておくと味が良くなります。
5. 再び海水で洗浄：血や内臓の残りをしっかり洗い流します。
6. 仕上げ洗い：最後にきれいな水（海水または飲料水）ですすぎます。
7. 水分除去：キッチンペーパーで水分をしっかり拭き取り、油はね防止のため完全に乾かします。

③ 釣り場での調理

🎣 海辺や河口で釣ったハゼは、現地で揚げてそのまま漬け込むと格別の味わいです。アウトドアでは、手間を減らしつつ安全に楽しむ工夫が大切です。

1. ポータブルコンロと鍋：小型ガスコンロと深めの鍋を用意すれば、その場で揚げたてを楽しめます。
2. 油の量は少なめ：屋外では少量の油で揚げる「揚げ焼き」スタイルが安全です。
3. 紙皿・割り箸：洗い物を減らして後片付けを簡単にします。
4. 油は必ず持ち帰る：使用後の油はペットボトルに移し、持ち帰って処分しましょう。

※屋外で油を扱う際は、転倒や火傷に十分注意し、風が強い日や不安定な場所での調理は避けましょう。

④ 漬け込み

揚げたハゼを熱いうちに、持参した漬け液と野菜の入った保存袋へ投入します。袋の口をしっかり閉じ、クーラーボックスに戻して2時間ほど冷やせば、帰り道には食べ頃になります。

⑤ アレンジ

出来上がった南蛮漬けは、そのまま食べてももちろん美味しいですが、バゲットに挟んだり、サンドイッチの具にしても絶品です。

釣ったハゼを南蛮漬けで味わう魅力

南蛮漬けは、釣ったハゼを長く美味しく楽しめる調理法です。酸味と甘みが魚の旨味を引き立て、暑い日や食欲がない日でもさっぱり食べられます。

• 作り置きできるので、釣果が多かった日にも便利。
• 冷やしても温めても美味しい。
• 彩り豊かな野菜で食卓が華やかになる。

まとめ｜さっぱり味で長く楽しむ

ハゼの南蛮漬けは、釣った魚を酸味と甘みでさっぱりと仕上げる万能料理です。二度揚げで骨まで柔らかくし、野菜と一緒に漬け込めば見た目も華やか。釣行の喜びを翌日以降も味わえる、釣り人ならではの一品です。

冷蔵庫で寝かせることで味がより深まり、時間が経つほど美味しくなる南蛮漬け。ぜひ釣れた日に仕込み、翌日以降もその美味しさを堪能してください。

🎣関連釣り方&場所

🍳関連釣り料理